魔術協会 (Mage's Association)
魔術協会は、神秘を管理・隠匿し、魔術の発展と自己防衛を目的とする魔術師たちの互助組織。 「神秘の隠匿」を絶対の法とし、魔術犯罪の取り締まりや、異端の排除、研究成果の保全を行う。
大きく分けて、以下の三大部門によって構成される。
- 時計塔(ロンドン): 現在の総本部。現代魔術の最高学府。
- アトラス院(エジプト): 錬金術師の集団。世界を滅ぼす兵器を封印している。
- 彷徨海(北海・移動要塞): 神代への回帰を目指す異端の集団。
1. 時計塔 (The Clock Tower)
ロンドンの大英博物館の地下(および周辺の霊地)に広がる魔術世界の中心地。西暦元年ごろに設立されたとされる。 十二の君主(ロード)一族によって運営され、魔術の研究・教育・政治が行われる。
組織構造:十二科(学部)
時計塔は12の学科(および法政科)によって運営されている。各学科には君主(ロード)となる家系が存在する。
| 学部名 | 科の名前 | 君主(ロード)家系 | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|
| 全体基礎 | ミスティル | トランベリオ | 魔術師としての基礎、地脈、マナ学など。民主主義派の筆頭。 |
| 個体基礎 | ソロネア | ソリュア | 身体構造、魔術回路の形成など。トランベリオと対立する民主主義派。 |
| 降霊 | ユークリウス | ユークリウス | 霊体、死霊魔術。ロード・エルメロイⅡ世が教鞭を執る現代魔術科と関わりが深い。 |
| 鉱石 | キシュア | メルアステア | 宝石魔術、アーティファクト作成。派閥抗争では中立的。 |
| 動物 | キメラ | ガイウスリンク | 変身、合成獣(キメラ)作成など。体育会系。 |
| 伝承 | ブリシサン | ブリシサン | 世界の伝承、神話研究。最も学生が少ない謎多き学科。 |
| 植物 | ユミナ | アニムスフィア | 薬草、植物魔術。かつてマリスビリー・アニムスフィア(カルデア所長)が君主だった。 |
| 天体 | アニムスフィア | アニムスフィア | 占星術、天体運行。植物科とか兼任する場合も。オルガマリーの家系。 |
| 創造 | バリュエタ | バリュエタ | 芸術、美の追求。イノライ・バリュエタが統括。貴族主義派。 |
| 呪詛 | ジグマリエ | ジグマリエ | 呪い、ガンドなど。陰湿なイメージだが実用性は高い。 |
| 考古学 | アストレア | アストレア | 古代遺物の解析。解析できないものを「神秘」として保存する。 |
| 現代魔術 | ノリッジ | (エルメロイ?) | 比較的新しい学科。ロード・エルメロイⅡ世(ウェイバー)が学部長を務める。家柄を持たない一般人が多く集まる。「ロード」家系としてのノリッジ家は衰退傾向? |
| 法政 | ポリス | バルトメロイ | 時計塔の支配階級。魔術使いの取り締まりや協会の規律維持。貴族主義の頂点。 |
注記: 「法政科」は12番目の学科として扱われることもあれば、別格の管理機関として扱われることもある。現代魔術科は12番目の枠に入ったり入らなかったりする(作品時期により変動あり)。現在の『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』軸では、現代魔術科が隆盛している。
階級(位階)
魔術師の力量や功績に応じて与えられるランク。上位から順に:
- 冠位 (Grand / Crown): 最高位。歴史上数人しかいないとされる。蒼崎橙子などがかつて該当(後に封印指定で剥奪)。
- 色位 (Brand): 実質的な最高位。君主(ロード)クラスは基本的にここ。
- 典位 (Pride): 優秀な講師や一流の魔術師。ケイネス・エルメロイ・アーチボルトなど。
- 祭位 (Fess): 一般的な一人前の魔術師。評価基準に魔術の腕だけでなく「功績」が含まれるため、ロード・エルメロイⅡ世はこのランク(魔術の腕は平凡だが、指導者としての功績が絶大)。
- 開位 (Cause): 卒業レベル。多くの魔術師はここで止まる。
- 長子 (Count): 学生レベル上位。
- 末子 (Frame): 入学したての学生、あるいは落ちこぼれ。
政治派閥
- 貴族主義(バルトメロイ派): 「血統こそが全て」。古い家柄を重視し、一般人を蔑視する。
- 民主主義(トランベリオ派): 「実力があれば血統は問わない」。新興の魔術師を取り込む。
- 中立主義(メルアステア派): 派閥争いに関与せず、研究を優先する。
関連人物・用語
- ゼルレッチ: 魔道元帥。時計塔の最高顧問だが、滅多に現れない。現れるとろくなことにならない。
- 封印指定: 「保護」という名目の「幽閉・標本化」。希少すぎる能力を持つ魔術師に対し、その能力を永遠に保存するために執行者(エンフォーサー)が派遣される。バゼットなどが執行者として有名。
2. アトラス院 (Atlas Institute)
エジプトの砂漠地下に存在する、錬金術師たちの組織。西暦以前から存在するとされる。 **「魔術(マナ)に頼らない神秘」**を追求しており、自身の肉体(脳)を演算装置として進化させている。
特徴
- 目的: 「世界の滅び(終末)」を回避すること。
- 思想: 「無駄」を嫌う。徹底した合理主義。
- 技術: 高速思考、分割思考。疑似霊子演算器(ラプラス、トリスメギストスなど)の開発。カルデアの「トリスメギストス」はアトラス院からの供与。
- 関係性: 時計塔とは協力関係にあるが、相互不干渉。
アトラスの七大兵器
アトラス院が「世界を救うために作ったが、結果として世界を滅ぼしかねない」として封印した7つの兵器。
- ブラックバレル(天寿の概念武装): 『月姫』『FGO』等に登場。真エーテル(ジン)で構成された存在(神やアリストテレス)にとっての猛毒となる兵器。
- ロゴスリアクト: 『Fate/strange Fake』等で言及。
- (その他詳細は謎に包まれている)
三大錬金術師
- アトラス: 創設者。
- シオン・エルトナム・アトラシア: 次期院長候補だったが、タタリの研究(あるいは人理焼却の回避)のために出奔。『MELTY BLOOD』『FGO』に登場。
3. 彷徨海 (Wandering Sea)
北海を漂流する「移動する石の山脈」。別名「移動石柩」。 魔術協会において最も古く、最も閉鎖的な組織。
特徴
- 思想: 「神代の魔術こそ至高」。西暦以降の魔術(現代魔術)を認めていない。
- 活動: 肉体の改造や神代魔術の再現・保存。
- 構造: 内部は「神代」の環境が保存されており、現代の常識は通用しない。
- 扉: 通常は物理的に閉ざされているが、年に一度だけ時計塔に対して入り口を開く(ただし、生きて帰れる保証はない)。
FGO第2部での役割
人理漂白後、地上で唯一残された「特異点のような場所」。 ノウム・カルデア(シャドウ・ボーダー)を匿い、拠点として提供した。 シオン・エルトナム・ソカリスがここに滞在している。
その他の関連組織(協会関連)
聖歌隊 (Choir)
時計塔の地下深くにあるとされる組織。詳細不明。
螺旋館
東洋(中東〜アジア圏)の魔術組織の一つと示唆されるが、詳細は不明。 時計塔の影響力が及びにくい地域を管理している可能性がある。