サーヴァント・ユニヴァース
この用語は何か
サーヴァント・ユニヴァースとは、すべての人類がサーヴァントである並行宇宙であり、セイバーウォーズ系イベントの舞台となる世界である。神ですらサーヴァントという存在構造をしており、逆に「ただの人間」は希少種として扱われる。マスターになれるのはその人間だけであるため、汎人類史から連れ去られた主人公はこの宇宙で唯一の資源として狙われる立場に置かれる。
汎人類史とは往来のある並行世界だが、行き来は容易ではない。移動手段は「並行宇宙転送(スライド・シフト)」と呼ばれ、この宇宙のサーヴァントがカルデアに召喚されることも通常は起こらない。
位置づけを先に断っておくと、この宇宙はイベント固有の設定である。 人理焼却や異聞帯のような本編の枠組みと接続されることはなく、設定の厳密さも作中人物自身によって留保が付けられている。以下はその範囲で語られた内容に限る。
章別解説
蒼輝銀河番組 セイバーウォーズ4.8
主人公はカルデアから忽然と消える。イシュタルとエレシュキガルが地球上のどこにも反応を見つけられずに騒いでいる裏で、当人は見知らぬ艦の一室で目を覚まし、黒いイシュタルを名乗る何者かから転送完了を告げられる。友人も知人もおらず救援も期待できない——という宣告が、この宇宙の第一印象になる。
- 〔オーバーチュア〕黒いイシュタル? —「『並行宇宙転送(スライド・シフト)』は完了しました。 サーヴァント・ユニヴァースにようこそ、マスター。」 (この場面を読む)
定義そのものは、囚人への尋問という形で与えられる。アシュタレトは「マスター」というクラスが存在しないことに戸惑い、相手が本当にただの人間だと知って驚く。すべての人類がサーヴァントであるこの宇宙では、人間であること自体が異常なのだ。彼女はそれを踏まえたうえで、必要なのは主人公個人ではなく「マスター」という役職だと言い、生け贄にすると告げる。
- 〔オーバーチュア〕アシュタレト —「サーヴァント・ユニヴァースは すべての人類(ヒト)がサーヴァントである宇宙。」 (この場面を読む)
外部からの補足を与えるのは謎のヒロインXである。辺境の惑星の食堂で合流した彼女は、この宇宙には「マスター」という役職がそもそも無いのだと小声で明かし、自分は聖剣を押しつけられた際にその存在を知った例外だと付け加える。当事者にとってもマスターは常識の外側にある。
- 〔テキサス・ビヨンドⅡ〕X —「ここは石を投げればサーヴァントに当たる、 サーヴァント・ユニヴァース。」 (この場面を読む)
→ 章別解説: 蒼輝銀河番組 セイバーウォーズ4.8
女神経典——この宇宙がどう成立したか
同章のサブシナリオ「女神経典」で、教授がこの宇宙の来歴を講義する。かつてこの銀河にも肉体を持つ人間がいたが、『宇宙の更新』を境に人々は肉体を捨て霊基へと在り方を変え、寿命と能力の制限から解放された。その結果、銀河から人間は消えて全員がサーヴァントになり、魂の物質化に必要なエーテルが宇宙空間を満たした。更新前の宇宙は原始宇宙と呼ばれ、そこにはまだ神がいた。銀河の呼び名が『蒼輝銀河』に変わったのもこの更新によるものである。
- 〔女神経典1『蒼輝銀河のなりたち』〕教授 —「つまり―――このサーヴァント・ユニヴァースでは 『銀河系』を『蒼輝銀河』と呼んでいる、という事だ。」 (この場面を読む)
この成り立ちから、死のルールも書き換わっている。消滅したサーヴァントは時間をかけて宇宙のどこかにランダムで『転生(リポップ)』する——魂の物質化とはそういうものだからだ、と教授は説明する。したがって明確な死は存在しない。ただし古代神殿の支配圏では原始宇宙のルールが復活し、女神に捕らわれた者はもうリポップしない。敵勢力の狙いが古代女神文明の復活であることの危険性は、この一点に集約される。
- 〔女神経典4『女神と古代神殿』〕教授 —「サーヴァント・ユニヴァースでは明確な死は存在しない。 消滅したサーヴァントは時間をかけて、」 (この場面を読む)
汎人類史から見たとき
汎人類史側からこの宇宙が話題になる場面は少ない。奏章Ⅲで岸波白野が触れるのも伝聞の形であり、XX・オルタが赤い原始宇宙から青い蒼輝銀河への変遷を口にするのが、本編側での数少ない直接言及である。ヒロインXXによれば、この宇宙のサーヴァントはよほどのトラブルがないかぎり召喚されない。往来は原則として起きないというのが、両者の関係の既定値である。
- 〔オールド・ドバイの休日(Ⅱ)〕岸波白野 —「サーヴァント・ユニヴァースでしたっけ。 なんでも違う宇宙から来ているとか。」 (この場面を読む)
- 〔エイジ・オブ・イシュタリン〕ヒロインXX —「サーヴァント・ユニヴァースのサーヴァントは よほどのトラブルがないかぎり召喚されないのに。」 (この場面を読む)
例外的に汎人類史へ顔を出すのが、宇宙規模の物流網である。アマゾネスCEOは複数のイベントに現れて同じ自己紹介を繰り返し、モリアーティに至ってはプライム会員の恩恵を口にする。この宇宙は、設定として語られるより先に通販として越境してくる。
- 〔第七節 アマゾネス・ドットコム〕アマゾネスCEO —「サーヴァント・ユニヴァースにおいて あらゆる物流を一手に担う者である。」 (この場面を読む)
→ 章別解説: 奏章Ⅲ 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション / バトル・イン・ニューヨーク 2019 / 超絶縦長魔城 チェイテピラミッド姫路城
読み取れる設定
- 定義(確定):すべての人類がサーヴァントである宇宙(アシュタレト)。Xは「ここは石を投げればサーヴァントに当たる、 サーヴァント・ユニヴァース。」と補足する。
- 成立経緯(確定):教授の講義によれば『宇宙の更新』で人類が肉体を捨てて霊基となり、以後この銀河の人類はサーヴァントのみになった。マスターになれるのは残された「人間」だけ。
- 銀河の呼称(確定):教授「つまり―――このサーヴァント・ユニヴァースでは 『銀河系』を『蒼輝銀河』と呼んでいる、という事だ。」
- 宇宙の変遷(確定):XX・オルタ「赤い原始宇宙から青い蒼輝銀河(ユ ニ ヴ ァ ー ス)になった サーヴァント・ユニヴァースにおいて、」。赤い原始宇宙 → 青い蒼輝銀河という段階が語られる。
- 死の扱い(確定):教授「サーヴァント・ユニヴァースでは明確な死は存在しない。 消滅したサーヴァントは時間をかけて、」——消滅後はランダムに『転生(リポップ)』する。ただし古代神殿の支配圏では原始宇宙のルールが優越し、リポップしない。
- 神話の古層(確定):Sイシュタル「サーヴァント・ユニヴァースの古代神話に出てくる ふるーい神様。50億年以上も前にいたんだって。」
- 経済圏(確定):アマゾネスCEO「サーヴァント・ユニヴァースにおいて あらゆる物流を一手に担う者である。」モリアーティも「サーヴァント・ユニヴァース様々だヨ。 入ってて良かったプライム会員!」と述べ、物流網が宇宙規模で機能している。
- 往来の困難(確定):ヒロインXX「サーヴァント・ユニヴァースのサーヴァントは よほどのトラブルがないかぎり召喚されないのに。」通常は汎人類史側に召喚されない。
- 勢力図の変動(確定):8352 の結びで「サーヴァント・ユニヴァースにおいて今まで以上の 影響を及ぼす勢力へとなっていくのであるが―――」と、アマゾネス・ドットコムの伸長が予告される。
- 【推測】 刑部姫の「そっちの世界(サーヴァント・ユニヴァース)のルールって、どこまでマジに とっていいか微妙だから判断に困るなー……。」という台詞は、作中人物自身がこの宇宙の設定を額面通りに受け取っていないことを示す。設定の厳密性を作品側が意図的に緩めている箇所と読める。
揺れ・矛盾
- 「宇宙」なのか「世界」なのかで呼び方が揺れる。 ヒロインXXは「こちらの宇宙(サーヴァント・ユニヴァース)」とルビを振り、織田信長は「サーヴァントユニヴァースのような色物世界には」と「世界」と呼ぶ。中黒の有無(サーヴァント・ユニヴァース/サーヴァントユニヴァース)も表記が揺れている。
- 設定の確度そのものが作中で相対化されている。 刑部姫の上記発言と、9073 の「今のサーヴァント・ユニヴァースとは違う基準をもった、 よく分からないサーヴァントなのかもしれませんね。」という X の台詞から、この宇宙の規則は作中でも一貫していないものとして扱われる。
- 汎人類史との関係が確定していない。 岸波白野の「なんでも違う宇宙から来ているとか。」は伝聞であり、9999 のナレーション「すこし昔、はるか彼方、 サーヴァント・ユニヴァースの何処かで……」も時間軸を曖昧にしている。
- 本編の世界観と接続されない。 特異点・異聞帯・人理焼却といった本編の枠組みとの関係は最後まで説明されない。この宇宙はイベント固有の舞台として閉じていると読むのが、本文から言える範囲である。
関連
- 並行世界 — 汎人類史の外側にある世界の総称
- サーヴァント / マスター — この宇宙では両者の希少性が逆転する
- 霊基 — 『宇宙の更新』で人類が移行した先
- 水着霊基 — 同じくイベント史側の特殊枠
- ミニ特異点
- 蒼輝銀河番組 セイバーウォーズ4.8(war 9073) / 奏章Ⅲ 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション — 主要出典
- 用語集:イベント
引用元の人物
- 謎のヒロインX — 本ページ引用 3 件の話者
付録: 原文引用アーカイブ
原文引用アーカイブ(機械収集・19 本)— 本文で扱わなかった言及もここに残してある
本節はコンコーダンス一致行を全件収録している。一致行は原文ベースで 41件、同一 war 内で完全に同一の(話者・本文)が重複する分岐台本を除去すると 19件(9章)。
章の並びはゲーム内の章番号順(メインシナリオ → イベント)である。
奏章Ⅲ 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション(war 404・引用2件) 〈場面:オールド・ドバイの休日(Ⅱ)〉
- 岸波白野 —「サーヴァント・ユニヴァースでしたっけ。 なんでも違う宇宙から来ているとか。」
〈場面:月面最大の決戦〉
- XX・オルタ —「赤い原始宇宙から青い蒼輝銀河(ユ ニ ヴ ァ ー ス)になった サーヴァント・ユニヴァースにおいて、」
バトル・イン・ニューヨーク 2019(war 8350・引用1件) 〈場面:エイジ・オブ・イシュタリン〉
- ヒロインXX —「サーヴァント・ユニヴァースのサーヴァントは よほどのトラブルがないかぎり召喚されないのに。」
ペンテシレイアイベント(war 8352・引用3件) 〈場面:プロローグ〉
- 刑部姫 —「そっちの世界(サーヴァント・ユニヴァース)のルールって、どこまでマジに とっていいか微妙だから判断に困るなー……。」
〈場面:救え! アマゾネス・ドットコム〉
- モリアーティ —「サーヴァント・ユニヴァース様々だヨ。 入ってて良かったプライム会員! ありがとう!」
〈場面:エピローグ〉
- (ナレーション) —「サーヴァント・ユニヴァースにおいて今まで以上の 影響を及ぼす勢力へとなっていくのであるが―――」
ワンジナ・ワールドツアー!(war 8386・引用1件) 〈場面:プロローグ〉
- ヒロインXX —「……失礼しました。こちらの宇宙(サーヴァント・ユニヴァース)の気配がしたので、 つい熱くなったようです。」
超絶縦長魔城 チェイテピラミッド姫路城(war 9029・引用1件) 〈場面:第七節 アマゾネス・ドットコム〉
- アマゾネスCEO —「サーヴァント・ユニヴァースにおいて あらゆる物流を一手に担う者である。」
永久常夏祭壇 ルルハワ(war 9046・引用1件) 〈場面:対決・フォーリナーⅢ〉
- 織田信長 —「サーヴァントユニヴァースのような色物世界には 向いてないと思うんじゃが?」
蒼輝銀河番組 セイバーウォーズ4.8(war 9073・引用8件) 〈場面:オーバーチュア〉
- 黒いイシュタル? —「『並行宇宙転送(スライド・シフト)』は完了しました。 サーヴァント・ユニヴァースにようこそ、マスター。」
- アシュタレト —「サーヴァント・ユニヴァースは すべての人類(ヒト)がサーヴァントである宇宙。」
〈場面:テキサス・ビヨンドⅡ〉
- X —「ここは石を投げればサーヴァントに当たる、 サーヴァント・ユニヴァース。」
- X —「今のサーヴァント・ユニヴァースとは違う基準をもった、 よく分からないサーヴァントなのかもしれませんね。」
〈場面:アビス・サルガッソーⅠ〉
- Sイシュタル —「サーヴァント・ユニヴァースの古代神話に出てくる ふるーい神様。50億年以上も前にいたんだって。」
〈場面:女神経典1『蒼輝銀河のなりたち』〉
- 教授 —「つまり―――このサーヴァント・ユニヴァースでは 『銀河系』を『蒼輝銀河』と呼んでいる、という事だ。」
〈場面:女神経典4『女神と古代神殿』〉
- 教授 —「サーヴァント・ユニヴァースでは明確な死は存在しない。 消滅したサーヴァントは時間をかけて、」
〈場面:ECOモード・ドライビン〉
- X —「もちろんです。サーヴァント・ユニヴァースでも 屈指のお嬢様学院で、」
伝説再来魔城チェイテ(war 9120・引用1件) 〈場面:第七節 もう帰ってきたメカエリチャン〉
- アマゾネスCEO —「サーヴァント・ユニヴァースにおいて あらゆる物流を一手に担う者である。」
カルデアゲート(war 9999・引用1件) 〈場面:『幕間 Entracte・Ⅰ』〉
- (ナレーション) —「すこし昔、はるか彼方、 サーヴァント・ユニヴァースの何処かで……」