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絆礼装ロア:セイバー

FGOの絆礼装(内部フラグ svtEquipFriendShip)のうち、セイバーのサーヴァントが所有するものを収録する。いずれもサーヴァントとの絆レベルが最大付近に達したときに授与される専用礼装で、そのサーヴァントの内面・出典伝承・作中での立ち位置を語る一次テキストとして扱える。

  • 収録: 59件(本文掲載 52件 / 巻末の簡易一覧 7件)
  • プロフィールは引用ブロック内にゲーム内テキストを改行込みで全文掲載している。\[#漢字:よみ\] のような角括弧はゲーム内のルビ・色指定タグをそのまま残したもの。
  • 「読み取れる設定」は編者による整理。本文から確実に読み取れない解釈には 【推測】 を付す。
  • 一覧・他クラス: 絆礼装ロア 総目次

アルトリア・ペンドラゴン

所有サーヴァント: アルトリア・ペンドラゴン

星の王冠(No.191 / ★4)

イラスト: ゆきさめ&秋田犬

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

伝承は語る。 王とは貴く神聖であり、高く彼方にある者。 その末に満ち足りた明日があると。 星辰は語る。 されど時代は移り、営みは変わるもの。 王の統治はいずれ必ず滅びるのだと。

冠はそれを承知したものの頭上に輝く。 報われる事はなく。 目指した場所が、遠い理想にすぎないとしても。

読み取れる設定

  • 王位とは滅びを前提に戴くものだという醒めた認識を抱えたまま、それでも冠を被り続けるアルトリア像を再確認する内容。
  • 「報われることはなく」「遠い理想にすぎないとしても」という結びが、彼女の王権を到達不能な目標への奉仕として位置づけている。
  • 新規の設定開示はなく、既存の孤独な王のテーマを詩の形で言い直したもの。

関連


アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕

所有サーヴァント: アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕

竜の記憶(No.195 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

その心臓は竜の概念で出来ている。

大地の熱に匹敵する魔力量。 竜の咆吼を鼓動にして、 王は星の剣を一閃する。

聖剣を最強たらしめているのは、 その担い手の力あってこそだ。

読み取れる設定

  • 「心臓は竜の概念で出来ている」という一文で、オルタの魔力量の異常さを竜属性の比喩として説明している。
  • 聖剣を掲げていた頃の自分とは質の違う、荒々しい力の在り方を本人が自認していることが読み取れる。

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アルテラ

所有サーヴァント: アルテラ

永劫の孤独(No.201 / ★4)

イラスト: たわわ実

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

暗黒の牢獄に囚われ続ける、永劫の孤独。 彼女はソレを完全には認識できない。 漠然とした予感だけが、サーヴァント・アルテラの胸を騒がせる。

読み取れる設定

  • 「暗黒の牢獄に囚われ続ける永劫の孤独」「漠然とした予感」という言い回しは、アルテラの内側に眠る異星の知性(ヴォイド/星の触媒)の気配を指していると読める【推測】。
  • 重要なのは彼女自身がその正体を掴みきれていない点で、後年の顕現に向けた伏線として機能する構成になっている。

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シュヴァリエ・デオン

所有サーヴァント: シュヴァリエ・デオン

王妃の贈り物(No.202 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

白百合の女王からシュヴァリエ・デオンへの贈り物。

「あなたが本当に着るべきものを贈ります、  わたしの素敵な騎士へ」

読み取れる設定

  • 「白百合の女王」からの贈り物という体裁で衣装が手渡される場面。デオンが本当に着るべきものを贈る、という言葉が性別を偽り続けた(あるいは定まらない)彼/彼女のアイデンティティの主題に触れている。
  • 【推測】「白百合の女王」がマリー・アントワネットを指すかどうかは本文からは断定できない。

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ネロ・クラウディウス

所有サーヴァント: ネロ・クラウディウス

万雷の喝采(No.218 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

“築かれよ我が魔天、ここに至高の光を示せ―――”

その劇場の名はドムス・アウレア。 真紅の天幕と黄金に飾られた仮想天上。 だが、それは美しいだけのものではない。 華やかな日々も、 残酷な裏切りも、 無慈悲な不理解も、 果たされなかった祝福も。 それらすべてを、彼女は愛し、美しいと謳い上げた。

喝采は舞台の主役に向けられたものではなく。 この場に居合わせた、全ての者の人生に。

読み取れる設定

  • 宝具ドムス・アウレア(黄金劇場)の意味を、舞台上の主役だけでなくその場に居合わせた全員の人生へ向けられた喝采だと定義し直している。
  • 万物を美しいと肯定するネロの美学を、宝具の解釈という形で言語化した既存設定の掘り下げ。

関連


ジークフリート

所有サーヴァント: ジークフリート

ラインの黄金(No.219 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

霧の一族は死の間際に英雄へ語った。 「この財宝には呪いが注がれている」と。 確かに霧の一族の言う通りだった。 何もかもが悪い方向へと転がり転がり、 全く誰にも止められない。

英雄はこんな黄金に元より未練はない。 だが、捨てることもできなかった。 捨てた瞬間、黄金は持ち主を求めて輝きを増すだろう ことは明白だからだ。 そしてある日、その呪いは結実した。

読み取れる設定

  • ニーベルングの黄金にまつわる呪いの伝承を下敷きに、財宝に未練はないが手放すこともできないという矛盾を語る。
  • いずれ呪いが結実するという予告が、ジークフリートの避けがたい破滅の運命を示している。

関連


アルトリア・ペンドラゴン〔リリィ〕

所有サーヴァント: アルトリア・ペンドラゴン〔リリィ〕

花の船出(No.221 / ★4)

イラスト: 秋田犬

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

朝焼けの中、おごそかに船は出た。

それはいつかの日、選定の場で見た一つの区切り。 彼女はこの旅によって帝国と和平を結び、 彼女はこの旅によって、故郷の燃える岸辺を見た。

人理によって築かれた歴史は、 強固で有るが故に変革を認めない。

王を目指した少女の旅はもうじき終わる。 その終わりに、『彼女』とは違う、 幾ばくかの希望があらん事を―――

読み取れる設定

  • 旅の顛末(帝国との和平、燃える故郷の岸辺)を語ったのち、「人理によって築かれた歴史は、強固で有るが故に変革を認めない」と明言する。
  • これはFGO本編の根幹をなす「人類史は改変を許さない」という法則そのもので、リリィの旅を借りて世界観の中核設定を提示した一枚。

関連


沖田総司

所有サーヴァント: 沖田総司

覚悟の鉢金(No.249 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

わかっています、私は半端者。 最後まで皆とともにあれなかった半端な隊士。

ですが心に刻んだ『誠』の一字。

それだけは、それだけは、偽りのない 私の真実なのだから――

読み取れる設定

  • 新選組の旗印「誠」を胸に置きながら、病ゆえに最後まで隊士と共に在れなかった「半端者」としての自己認識を語る独白。
  • 史実の沖田総司の早世という悲劇的背景を、本人の語りとして再確認する内容。

関連


モードレッド

所有サーヴァント: モードレッド

私は誰だ?(No.266 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

――我は偉大なる騎士王の息子。 ――我は傲然たる叛逆の騎士。 どちらも私、どちらも自分。 けれど兜をつけると、自分がそのどちらでもない、 ただの、どこにでもいる、下らない、必死に生きる 生命体のように思えて仕方がない。 ならば彼らのように、周囲で息絶えたあいつらのように きっと私も果てて落ちるのだろう。 だから知りたい、己の最期を迎える前に。

――私は、一体、誰だったのだろう?

読み取れる設定

  • 騎士王の子であり同時に叛逆者でもあるという二重性への葛藤を、「兜を外すと何者でもない」という感覚で表現している。
  • 父アルトリアからの承認を求め続けるという、モードレッドの中心にある主題を再提示した一枚。

関連


ガイウス・ユリウス・カエサル

所有サーヴァント: ガイウス・ユリウス・カエサル

ガリア戦記(No.286 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

ガリアでの出来事は私を成長させた。 正直なところ、戦場を好む気にはならんが─── 平穏と安寧を理想として愛する人間性を、まあ、 私は得られたのだろうよ。

……そういう事にしておいてくれるか。 多少なりとも良い話にしておかんとな。

何? 実際にガリアはどうだったか、だと?

そうさな。悪くはなかった。 ローマの権謀術数が生む血生臭さに比べれば、 戦場のそれなど幾らかマシだ。

読み取れる設定

  • 自著『ガリア戦記』を引き合いに出し、戦場よりローマの権謀術数のほうが血生臭いと語る。
  • 著述によって自己像を操作した政治家としてのカエサル像を補強する内容。

関連


ジル・ド・レェ

所有サーヴァント: ジル・ド・レェ

螺湮城教本(No.304 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

受け取った本には、人皮が使われているという。 おおよそ考え得る限りの、人間への冒涜を綴った この本は、本来焼き捨てられて然るべき存在だ。

けれど。 今の彼にとっては、これこそが世界の真実だった。

「お前は、我が聖女を蹂躙した」 天に向かって呼び掛ける。 「故に、私もお前が創った奇跡を蹂躙しよう。  愛されるべき無垢な子供たちを、思うがままに  殺戮しよう」 男の目は、真っ黒に、澱んでいて―――。

読み取れる設定

  • 人皮の魔道書を手にし、聖女を蹂躙した神への報復として無垢な子供たちを殺すという動機が本人の口から語られる。
  • ジャンヌ・ダルクの処刑がジル・ド・レェの凶行の直接的な引き金であるという、FGO本編での彼の中核設定に直結する重要な一枚。

関連


フェルグス・マック・ロイ

所有サーヴァント: フェルグス・マック・ロイ

勇士の滾り(No.306 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

おお、此処に居たかマスター! 実は探し物をしていてな。 このあたりに赤い小瓶のようなモノが置いてあったと 思うんだが、心当たりはないか? 替えがきく代物ではあるんだが、何も知らずに 年少者やら人間やらが口を付けてはいかんからな。

……ほう、興味があるか。 なに。ある意味ではそうさな、勇士の証ではあるぞ。 我ら赤枝騎士団がドルイドより授かった秘中の秘、 コノートの連中でさえ欲しがった逸品! 戦い傷付き半身をもがれた勇士さえ、 一口飲めば再び活力を取り戻す! 命のやり取りにも、夜のやり取りにも効く! 幸運判定に成功すればの話だがな!

まあ、当世風に言うと『栄養ドリンク』だ。

幸運判定に失敗したらどうなるのかって? そりゃあおまえ…… って。まさか、飲んじまったのか……?

読み取れる設定

  • 赤枝の騎士団がドルイドから授かったという「栄養ドリンク」を巡る喜劇的な一篇。
  • 【推測】ケルト神話でフェルグスに与えられた桁外れの体格・精力の伝承を、下ネタ寄りのユーモアに翻案したものと読める。

関連


両儀式

所有サーヴァント: 両儀式

無我識 心空妙有(No.315 / ★4)

登場作品: 空の境界

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

法に曰く、真空とは自在の境地。 二元対立の分別はなく、 世の理、世の在り方をありのままに観ずる心。

空は遠く、色彩は淡く。 貴影は何処ともつかぬ境界に立ち、 星の行方を眺めている。

  ◆

その恋は一時の夢。 その夢は永遠の名残。 有り得る筈のない、けれど束の間に灯った出会いを、 私は今も眺めている。

雪の夜、遙かな虚空を見るように。

読み取れる設定

  • 「二元対立の分別なき真空の境地」という仏教的な空の思想と、束の間の出会いを追想する恋の記憶が重ねられている。
  • 『空の境界』における式と織という二重人格、および黒桐幹也との関係を色濃く反映した、直接的なクロスオーバー礼装。

関連


ラーマ

所有サーヴァント: ラーマ

不滅なる刃(No.337 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

その日まで、少年にとって戦いとは日常であり、 そして一種の娯楽であった。 剣を振るうことは、矢を放つことは、 ただただ楽しかった。

シータが攫われ、魔王ラーヴァナ相手に戦いを挑んだ とき、ようやくラーマは戦いの怖さを知った。

死ぬことは怖くない。だが、自分が死ねば背後にいる 仲間たちも、弟も、愛するシータも全て失う。 傷つくことは怖くない。だけど、部下や弟がその命を 投げ出すことが、心の底から恐ろしい。

戦いは、とても怖いもの。 でも、ラーマは屈することも逃げることもしなかった。傷つくことも、殺すことも、傷つけられることも、 殺されることも――全て受け入れ、戦いに挑む。

それが、それこそが英雄たる素質なのだ。 恐怖を感じろ、前に踏み込め、 そして愛する者の名を高らかに叫べ!

読み取れる設定

  • シータの誘拐とラーヴァナとの戦いを踏まえ、恐怖を知りながらなお仲間のために戦いに臨む英雄性を描く。
  • 『ラーマーヤナ』のエピソードに沿ったキャラクター掘り下げ。

関連


ランスロット

所有サーヴァント: ランスロット

湖の乙女(No.380 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

全ての始まりはここから。 我が人生は悲嘆と、愛と、憎悪と、喜びに満ちていた。 愛した者と共に過ごせぬことを嘆き、 絆を紡ぐことを心より愛し、 人ならざる王に崇敬と憎悪を抱いて、 それでも―――喜びに満ちていた。

失ったもの、誤ったもの、傷つけたものは数えきれず。 得たものと、正しいと信じられたもの、そして守れた ものも確かにあった。

でも、もういい。 それら全てを捨て去る時が来た。 少しだけ、疲れた。 鎧を外し、兜を脱ぎ、剣を捨て―――。 少しだけ、眠ろう。 どこまでも穏やかな、この湖で。 少しだけ……少しだけ……。

読み取れる設定

  • 悲嘆と愛憎に満ちた生涯の果てに、鎧を脱ぎ武具を捨てて眠りたいと願うランスロットの終焉的心境。
  • 円卓崩壊に至る責を負い続けた内面の疲弊を示す一枚。

関連


ベディヴィエール

所有サーヴァント: ベディヴィエール

失われた右腕(No.385 / ★4)

登場作品: FGO本編 / Fate/stay night

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

輝ける銀の腕、アガートラム。 本来のそれは神の義腕である。 ケルト神話におけるダーナの戦神ヌァザが 争乱のさなかに失った右腕の代替であり、 医療と鍛冶と工芸の神ディアン・ケヒトによって 生み出された神造兵装であるという。

ベディヴィエールの失われた右腕のために 造られたこれは、無論、ヌァザの銀の腕ではない。 神話と同じ名を与える事で存在を裏打ちされた 仮初めの宝具である。

その正体こそは───返せなかった聖剣。

六章の物語によって聖剣の返却は成し遂げられた。 ゆえに、特例として英霊の座に登録された 彼の右腕に在るのは聖剣そのものではない。

仮想聖剣。 かつてのように魂を削る宝具ではなく、 サーヴァントとマスターの繋がりと絆によってこそ 発動する、ある意味では最も新しき宝具の一つである。

読み取れる設定

  • 義腕アガートラムがケルト神話の銀腕の神ヌァザに由来する名を持つ「仮想聖剣」であることを明示する。
  • 聖剣返還を成し遂げた功により、ベディヴィエールが特例で英霊の座に登録された経緯が語られる。
  • 現在の義腕には魂を削る旧来の聖剣ではなく、サーヴァントとマスターの絆によって起動する新しい宝具が宿っているとされ、第六特異点の結末と彼の英霊化を直接説明する重要な設定。

関連


宮本武蔵

所有サーヴァント: 宮本武蔵

空の仏(No.416 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

南無天神。天満大自在。 二者相対、二者超越。包括の先に観を得ん。

数多の選択を絞り、 有限を狭め、 ただ一つの結末に辿り着く。 他に余地のない正着。 零の天元こそ、我が剣と心の答え。

空有善無惡、智者有也、 理者有也、道者有也、心者空也。

極めるは剣の術に非ず。 大悟たる剣の道をこそ、この無人の堂に納むる也。

読み取れる設定

  • 二者相対・二者超越といった禅的な語を連ね、剣の術ではなく剣の道の大悟を目指す境地を語る。
  • 宮本武蔵の求道者としての側面を、『五輪書』の「空の巻」を意識した文体で描いた一枚。

関連


アーサー・ペンドラゴン〔プロトタイプ〕

所有サーヴァント: アーサー・ペンドラゴン〔プロトタイプ〕

ガーデン(No.559 / ★4)

登場作品: プロトタイプ

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

約束の場所。 それは、いつか至るはずだった黄金の草原か。 血みどろの戦いを繰り広げた屍の丘か。 或いは聖剣の返上を決めた微睡みの森か。

いいや。いずれも、違う。

王ではなく、一人の騎士として在ろうと決めた時、 約束の場所は定められた。 すなわち。

───愛によって遺された庭。    優しい月明かりが降り注ぐ、ガーデン。

読み取れる設定

  • 黄金の草原・血みどろの丘・聖剣返上の森といった「王」にふさわしい約束の地の候補をすべて退ける構成。
  • 最後に、愛によって遺された庭こそが約束の地だと結論づけ、王位より一騎士としての生き方を選んだプロトタイプ版アーサーの人物像を補強する。

関連


フランケンシュタイン

所有サーヴァント: フランケンシュタイン

万能包帯(No.648 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

(怪我をした? 感染症が不安? 大丈夫、恐れることはない。何故ならこれは万能包帯。 あらゆる感染を食い止め、負傷を留める命を繋ぐ帯。

もちろん防水も万全、たぶん。 自分は人工関節を採用しているので、海とかきっと 危ないけど、この包帯をしていれば大丈夫かなって。

さあ、それじゃあざぶんといってみよー! あ、透けた。これはもしかすると、とても恥ずかしい 状態なのではないだろうか、という思いを込めて せいいっぱい叫ばせていただこう)

ウゥゥゥ!!!

読み取れる設定

  • 人工関節を使っているので海は危ない、という独白から、継ぎ接ぎと人工物で構成された身体という既存設定に触れる。
  • 防水性能を試したところ包帯が透けてしまう、というオチのついた喜劇的な一枚。

関連


柳生但馬守宗矩

所有サーヴァント: 柳生但馬守宗矩

二階笠(No.678 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

可笑しな話もあったもの。 曰く、幼少の七郎は、 私からの打ち込みを二枚の笠で受けた───などと。

そして奇しくも二枚笠とは、我が柳生家の家紋也。 余りに出来過ぎ、もはや洒落や冗談の域であろう。

さりとて…… 歴史なぞ、そのようにして形作られるのかもしれぬ。 実際のところ、七郎、あの三厳めは 笠を以てして───

いや。語りすぎたな。 余談はこのあたりにしておくとしよう。

読み取れる設定

  • 息子・十兵衛(幼名七郎、諱は三厳)が幼少期に二枚の笠で打ち込みを受けたという逸話を語る。
  • その逸話が柳生家の家紋「二階笠」と重なる構成になっており、宗矩の父としての一面をにじませる。

関連


女王メイヴ

所有サーヴァント: 女王メイヴ

一夏のアルバム(No.891 / ★4)

イラスト: 吟の筆 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

リゾートホテルのテラスのテーブルに置かれた 一冊のアルバム。 何枚も写真が貼り付けられているけれど、 映されているのはハワイの海辺の風景ばかり。

自撮りどころか…… 彼女は、アルバムに残す写真の被写体として 決してヒトを選ばない。もちろん英霊も。

出会いはすべて心の中に。 カタチとして残すのは、夏の日々の姿だけでいい―――

読み取れる設定

  • ハワイの風景写真ばかりを集めたアルバムを持つ、というメイヴの逸話。
  • 人物を被写体に選ばないという選択に、自己中心的でありながら独特の美意識を持つ彼女の性格が表れている。

関連


ディルムッド・オディナ

所有サーヴァント: ディルムッド・オディナ

波濤と細波(No.894 / ★4)

イラスト: 上国料晴香 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

生死を懸けた冒険へ赴く際には 魔剣モラ・ルタと魔槍ゲイ・ジャルグを。

平時とさほど変わらぬ程度の危険であれば 魔剣ベガ・ルタと魔槍ゲイ・ボウを。

生前のディルムッドはそのように装備を使い分け、 フィオナの騎士として活躍したという。 ならば魔剣二振りを携えた彼は、 此度の現界をどのように捉えるというのだろうか?

答えは明快だ ―――すなわち、ただひたすらに騎士として在らん。

生前のように剣と槍を持てぬのであれば、 常在戦場の覚悟で主人に仕えるまでのこと。 彼は、如何なる霊基であっても、 全身全霊で己が使命を果たすのである。

読み取れる設定

  • 生前は危険度に応じて魔剣モラルタ/ベガルタと魔槍ゲイ・ジャルグ/ゲイ・ボウを使い分けていたという武装運用が語られる。
  • 現界後は二振りの剣のみで全身全霊仕えるという心構えが示され、既存の武具設定を丁寧に補足している。

関連


蘭陵王

所有サーヴァント: 蘭陵王

我が毒杯、我が仮面(No.917 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

仮面をつけて兵と共に戦い、歌い、 国を心から愛した。

されど、国は気まぐれで我が儘な子供のように 私の忠義を振り回し、玩弄した。

結果がこれである。 後悔、絶望、悲嘆、甘く苦い諸々を混ぜて、 私は毒杯を一気に飲み干した。

瞬間的な激痛も苦悶も、 忠義を切り裂かれた以上の辛さはない。

国が子供であるならば。 私は親として、厳しく育て上げねば ならなかった。

ああ、しかし――― 親の心など、子は知らないものなのだ。

読み取れる設定

  • 国を心から愛したがゆえに毒杯を仰いだ、という蘭陵王(高長恭)の独白。
  • 猜疑心を抱いた主君に毒杯を強いられ自害したという史伝・伝説どおりの最期をなぞる内容。

関連


紅閻魔

所有サーヴァント: 紅閻魔

面影は春の如く(No.935 / ★4)

イラスト: サクマミツロ | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

ああ、今年も来てくれたのでちね。 すべては遠い約束なのにとても嬉しいでち。 街の姿は時代にそって移ろっていきまちたが、 このお山の春だけはこの通り、幾星霜変わりなく。

たくさんの喜びがありまちた。 たくさんの思い出がありまちた。 月日はめぐり、季節はめぐり、 多くの出会いと別れを重ね、人は大人になるものでち。 優しい嘘も、嘘を真実にするための優しさも、 今はもう夢のように。 おて手の皺が増えるたび、お伽話は忘れ去られるのでち。

―――でも、もう面影を思い返す事さえないというのに、 この春の花見だけは覚えていてくれるのでちね。

この思い出を一緒に作れた事こそが、 名前もなかった禿にとって最大の歓びでちた。

どうか、その人生に幸あらんことを。 おまえ様の目にお伽話が映らなくなってしまっても、 紅はいつもお側にいるでちよ。

読み取れる設定

  • 舌足らずな語尾(でち)のまま、長年マスターと花見を重ねてきた日々を懐かしむ独白。
  • マスターが老いて思い出を忘れても自分は傍にいる、という一節が、長命な妖怪としての紅閻魔の在り方を示す。

関連


ラクシュミー・バーイー

所有サーヴァント: ラクシュミー・バーイー

終焉、されど想いは続く(No.1020 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

彼女の戦いは終わった。

祖国ジャーンシーは陥落した。 次に身を寄せたカールピーも捨てざるを得なかった。 そして最後に辿り着いたグワーリヤルの地にて、 彼女の命運は尽きた。

遺された人々の眼に刻まれたものは何か。 砕かれた城壁か。無惨な死体の山か。 英雄たる王妃でも現実には勝てぬという、 無慈悲な摂理か。

否。

人々が見出したのは違うものだ。“確かにそこにある”と。 人々が気付いたのは違うものだ。“忘れてはならない”と。

それは、一人の王妃が見据えた未来だった。 自分達が護らなくてはならないものだった。

だから、彼女『達』の戦いは終わらなかった。

そこから始まった。

読み取れる設定

  • ジャーンシー陥落からグワーリヤルでの最期に至る戦いの軌跡を辿る、史実準拠のエピソード。
  • 「護るべきもの」という遺志が民衆へ受け継がれ、彼女の死後も戦いが続いたことが語られる。

関連


イアソン

所有サーヴァント: イアソン

夢の終わりに(No.1082 / ★4)

イラスト: 東山雄勢 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

ここはオレの夢の果て。夢の残骸だ。 王になりたかった。優れた王と称えられたかった。 そのために好きでもない女を籠絡し、囁き、 少しばかり悪事を働いた。 いやまあ、少しかどうかは議論の余地が あるかもしれないがな。

……その女を魔女として切り捨てた。 正しいことをしようとしたのに、 間違った行為で成立させようとした。 どうやら、コイツはその罰という訳らしい。 ああ、くそ。次は、次はないのか。 オレに次の機会を! 次はちゃんと、もっと、うまく、 大事に、大切に……やってみせる、やってみせるとも! ……ちくしょう……。

読み取れる設定

  • 王位への野心のためにメディアを籠絡し、魔女として切り捨てた過去への悔恨を語る。
  • 次こそはやり直したいという願いが添えられ、ギリシャ神話のイアソン=メディア伝承を下敷きにした人物掘り下げになっている。

関連


葛飾北斎

所有サーヴァント: 葛飾北斎

椿説弓張月(No.1100 / ★4)

イラスト: 東山雄勢 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

『椿説弓張月』

ちんせつゆみはりづき。 『南総里見八犬伝』で知られる曲亭馬琴作の読本(よみほん)。 葛飾北斎が挿絵を担当し、当時の江戸の読者に絶大な人気を博した。

北斎の娘“お栄(応為)”は手先が器用で、木彫り人形に服を着せた“芥子人形(または豆人形)”を作ってはよく売っていたという。 若き頃のお栄が読本に夢中になり、椿説弓張月のヒーロー源為朝や、はたまた北斎の門人・葛飾北嵩挿絵の絵本『金花夕映』の竜宮仙女を気に入り、芥子人形のモデルとしたことがあったかもしれない。

読み取れる設定

  • 北斎が挿絵を担当した曲亭馬琴の読本『椿説弓張月』の背景を紹介する一枚。
  • 娘お栄(応為)が読本の英雄・源為朝などを題材に芥子人形を作っていたかもしれない、という逸話が添えられる。

関連


アストルフォ

所有サーヴァント: アストルフォ

剣は少しだけ置き去りにして(No.1127 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

第二の生って言ってもさ、ボクはボクだから きっと変わりないんだろうなって思っていたけど……。 いやあ、全然そんなことなかった! 毎日がドキドキで、キュウキュウで、ジンジンで、 楽しくて面白くて最高だ! なのにボクがキミに与えられるものはあまりなくてさ、 キミが欲しがるものを、ボクはきっと持っていない。

サーヴァントは、何かを傷つけて壊すことでしか 幸福を与えられないものだからね。

ああ、それでも―――

それでも、ボクはキミにプレゼントを贈りたい。 ハッピーニューイヤー、バレンタイン、ホワイトデー、 ハロウィン、クリスマス、どんな季節のどんな祭事も キミのそばにいたいんだ。

キミの望みを果たすことはボクにできないだろうけど、 キミのそばにいることだけは、ボクに選べてボクが できる唯一無二のことだからね!

さあ歌おう、さあ踊ろう。 今日この日を祝おうじゃないか!

読み取れる設定

  • サーヴァントは何かを傷つけ壊すことでしか幸福をもたらせない、という自己認識が語られる。
  • それでも「マスターの傍にいること」だけは自分で選べる、と結ぶ献身的な人物像を示す一枚。

関連


ディオスクロイ

所有サーヴァント: ディオスクロイ

星の光剣、星の光盤(No.1211 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

「我らの武具だ。以上!」 「……兄様」 「何だ、妹よ」 「兄様、もう少しだけ何か仰ってあげても宜しいのではないでしょうか。こうも我らと共に歩んだ人間など、そうは多くなく」 「アルゴー号の連中がいるだろう。しかしそうだな、少しくらいであれば……話をしてやろう」 「はい兄様」 「我らが武具、妹の剣と我が円盤。是の本質は我らの光、すなわち星光である訳だが、武具として構成するにあたり、物質の依代としては無敵のものアダマス、いわゆる神鋼を用いている」 「アダマスは、英霊オデュッセウスの鎧や宝具などにも使われているものですね」 「アキレウスの盾や鎧もアダマスだったはずだな」 「そう、でしたっけ」 「どう、だったかな」 「御本人に聞いてみるのはいかがでしょう、兄様」 「フ。それはなかなかの妙案ではあるな、我が妹。ではマスターよ、所用ができたゆえさらば!」

読み取れる設定

  • カストル&ポルックスの剣と円盤の素材が『アダマス(神鋼)』であると明言される。
  • 同じアダマスがオデュッセウスの鎧・宝具やアキレウスの盾・鎧にも用いられているとされ、ギリシャ神話系サーヴァントの装備を貫く共通ロアが提示される。
  • 礼装をまたいだ設定整合性を持つ点で、単独の人物掘り下げを超えた価値がある。

関連


斎藤一

所有サーヴァント: 斎藤一

夢録(No.1304 / ★4)

イラスト: moryo | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

その男の晩年は寡黙にして質実剛健。

隊を抜け会津に残り、名を改め警官として政府に仕え、その生涯を全うした男は、最期まで共に戦った彼らの事を多くは語らなかった。武士というものの生き様が色褪せ、価値を失った時代において、ことさら武士らしく生きた一人の男。

なーんて、いや、こう見えて僕ってば口が軽いからさ、下手に喋るとある事ない事ペラペラ喋っちゃうわけよ。いつぞやも道場で一生懸命竹刀突いてる若者に偉そうに突きはどうのこうの講釈たれちゃったりね。

大体、剣なんざどう斬るだの、こう払うだの、んなこといちいち考えてやってられないっつーの。もう夢中んなってわーわー振り回すだけなわけよ、わかる?

まあ、そんなもんですよ、あの頃は。

夢中で斬り合い、夢中で泣き笑い、夢中で死んでいく、みんなそうして駆け抜けていった。ならばせめて俺ぐらいは最後まで旗を掲げながら堂々と生きてやろうと思ってな。

激動の幕末を戦い続け、最後まで生き抜いた一人の新選組。彼の心中を知る者はいない。

『―――なあみんな、夢の果ては見つかったのかい』

読み取れる設定

  • 新選組を離れたのち会津に残り、名を変えて警官として生涯を全うしたという史実の晩年像を扱う。
  • それを本人が軽妙に茶化す語り口との対比が、幕末を生き抜いた者としての距離感を描いている。

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渡辺綱

所有サーヴァント: 渡辺綱

終わりと始まりのものがたり(No.1320 / ★4)

イラスト: moryo | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

―――そうして、全ては終わっていた。 醜い爪痕、引き裂かれた家屋、砕かれた家財。 そしてそこに倒れ伏した、一人の女。 間に合うも間に合わないもない。 最初から、間違っていたのではないか。

触れ合うことを期待していた訳ではない。 眺めることもよしとしなかった。 ただ、生きてくれていれば。幸福でさえあれば。 それで良いと思っていたのに。 見ろ、現実はこの有様だ。

彼女は死んだぞ/お前のせいだ 彼女は殺されたぞ/お前のせいだ あの鬼は逃げたぞ/お前は殺さなければならない 目を逸らすな/目を逸らせ 金の御髪を刻みつけろ/そう成り果てたのではなく あれの首を切れ/お前が自刃しろ 誰を責めればいい?/誰も責めてはならない

―――そうして、男は迷妄する思考を止める。 鬼は、斬らねばならない。斬って殺す。 ……それだけだ、それだけなのだ。 ダメだ、考えろ。考え続けなければ。 死んでも、死ぬまで、腐り果てても。

しゃぼん玉のように浮かんで消えた、 あの眼差しを思い出す。

静かに、全く何の感慨も浮かべることなく。 自分を見据えていた、少女を。 罪がある。 鬼に罪があり、人に罪があり、少女に罪があり、 己に罪があった。 罪だけではない、責務があろう。

刀の柄を、握り締める。 誰にも譲る気はない。奪われるなどもっての外。 「あれを斬るのは、俺の役割だ」

―――綱、綱、綱ァッ!

……迫る鬼の爪。 揺らいでいた心に、何かが満ちる。 体を回し、腕を回し、刀を振るう。

この戦いの真実も、結末も、 やがて時間の流れに消えるのだろう。

誰にも理解できない、誰にも理解されない、 俺と彼女の殺し合いを。

読み取れる設定

  • 鬼と斬り合う渡辺綱の内面が断片的な声(「彼女は死んだぞ」「お前のせいだ」)と共に描かれる。
  • 守れなかった慚愧と、それでも鬼を斬らねばならぬ武士の責務との相克が主題。
  • 【推測】「金の御髪」という記述は茨木童子を示唆すると読めるが、本文に実名の明記はない。

関連


伊吹童子

所有サーヴァント: 伊吹童子

神剣(No.1326 / ★4)

イラスト: yume32ki | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

―――いくつか、あるはずよ?

彼女はそう言って笑った。 どういう意味だろう。

宝具のことを言っているのだと分かったのは、 少し後のことだった。 神剣・草那芸之大刀。 彼女の大本にまつわる大宝具、日本神話に語られる 大いなる災害竜・八岐大蛇の尾から出たという剣。 その剣には多くの名前があるという話だ。 草那芸剣、天叢雲剣、そして、都牟刈の太刀。

ふと思う。 宝具としてのその剣は、もしかして―――

――――――名前の数だけ存在する、とか?

彼女の言葉の真意、 今はまだ分からないけれど。 いつか、知る時が来るのかもしれない。

読み取れる設定

  • 草那芸之大刀が「草那芸剣・天叢雲剣・都牟刈の太刀」と複数の名を持つという逸話を紹介する。
  • そこから「名前の数だけ実体が存在するのではないか」という説が示され、同一神話由来の武装が複数サーヴァントの宝具として並立し得るというメタ的な説明にも読める。
  • 【推測】この説は伊吹童子自身の見立てとして語られており、確定した設定ではない。

関連


カルナ〔サンタ〕

所有サーヴァント: カルナ〔サンタ〕

クリスマスベルト(No.1332 / ★4)

イラスト: たつよ | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

初代はさすが初代だった。 全てが高いレベルでまとまっていたが、 特にあの膨らんだプレゼント袋の重さは黒き聖剣の斬撃にも劣らぬ脅威だった。 勝因は……あのソリにとってリングは狭すぎた。それだけだ。

二代目は階級が違いすぎた。ノーコンテストだ。戦ってはいない。 ベルトの所有権も譲られただけだ。 しかしサンタの在り方について話すことはできた。 このベルトには彼女の想いも間違いなく載っていることだろう。

三代目も強敵ではあった。 相手の体調が万全であれば危うかったかもしれん。 ……知っているか? ヒツジの体毛は拳の衝撃を吸収する。 あれはいい学びだった。いい学びだった。

ああ。四代目こそが最大の強敵であったと言える。 真っ向からの肉弾戦だった。 不思議なステップから繰り出される、パンチの届かぬあのクリスマス殺法の数々……正直、次やればどうなるかはわからん。 再戦を願いたいものだ。 おそらく向こうもそう思っているだろう。 オレもあのリズムをフットワークに取り入れるべきだろうか。 サンバ……とか言ったか?

五代目は別の意味で恐ろしい相手だった。 ボクサーに注射を撃とうとするとは…… たとえ厚意からであっても、一発も貰うわけにはいかなかった。 ドーピング違反と判断されてはこちらの負けだ。ある意味で最も緊張感のある勝負だったと言えるだろう。

それらの戦いを経て、オレはこれを手に入れたわけだが……実のところ、本来これを腰に巻くべきはオレではない。

オレというサンタを見事に扱いきったマスターにこそ与えられるべきものだと思うが、なかなか受け取ってもらえなくてな。

だから……そう。 オレは、暫定王者、というやつなのかもしれん。

そしておそらく来年はまた新しいサンタが増えるのだろう。その者とのタイトルマッチが組まれるまで、修業あるのみ、だな……。

読み取れる設定

  • 歴代クリスマスイベントの「サンタ」たちとの因縁を、ボクシングのタイトルマッチになぞらえて振り返る構成。
  • ベルトの真の所有者はマスターだと語り、自らを「暫定王者」と称する謙抑的な姿勢が描かれる。

関連


千子村正

所有サーヴァント: 千子村正

その後に続くもの(No.1338 / ★4)

イラスト: サクマミツロ | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

やがて戦いは終わり、 もって営みに戻る。

日々を走り、人を愛し、事を起こし、 住みかを建て、命に関わる。

生きているかぎり苦しみは在り、 死したとしても喜びは残る。

人生は単一のものではなく。 過去と未来、連綿と続く道のりを命と云う。

「まあ、そんなワケなんで持っていけ。  記念品だよ、記念品。いつか忘れ去られるにしても、  おまえさんはそんだけのコトをしたって思い出にな?  ま、気に入ったんなら家宝にでもして、  テメエのガキどもに自慢すりゃあいい」

業を断つばかりでなく。 末永く、その縁を結ぶ為に。

「……にしても、なんだ。  使われる事のないモンを最高の出来にしちまうとは、  儂もいよいよ爺さんかねぇ」

読み取れる設定

  • 戦いのあとに日常へ還る人生の連続性を語る述懐。
  • 得物を「記念品」として託す行為を、業を断つためではなく末永い縁を結ぶための贈り物と位置づけており、村正の職人気質と情の深さが表れている。

関連


妖精騎士ガウェイン

所有サーヴァント: 妖精騎士ガウェイン

胃袋で倒せ(No.1417 / ★4)

イラスト: 壬生田晃宏 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

それは黒犬公のひそかな趣味。 休日は午後からたっぷり時間をかけて、 得意のメニューと新しいメニューを調理します。

「伴侶を得るのですから当然の事でしょう。  ……とはいえ、  アナタにも同じ事をしろ、とは強制いたしません。  これは私が好きでしている事なのですから」

そう語る黒犬公の顔には満足げな微笑みが。 大切なひとが厨房の様子を見に来てくれる…… それだけで幸福だといわんばかりです。

これがいわゆる愛妻料理。 でもちょっと、人間にはサイズが大きすぎるかも?

読み取れる設定

  • 休日に趣味で料理を振る舞う「黒犬公」ガウェインの、愛妻家的で家庭的な一面を描く。
  • 妖精國の騎士としての苛烈さとは対照的な、日常寄りの掘り下げ。

関連


沖田総司〔オルタ〕

所有サーヴァント: 沖田総司〔オルタ〕

無穹の空の片隅で(No.1476 / ★4)

イラスト: 東山雄勢 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

―――かつて名もなき英霊が 振るったと言われる雌雄剣。

始まりはとても小さな火であったが、やがて炎となり、煉獄と呼ばれる強大な力を得た。そしてそれは長い戦いの中で、己を自覚し、人に似た意思のような何かを持つに至った。

なーんて偉そうな事を言ってはいるが、まあ、いわゆるしゃべる剣ってやつだな俺は。そんなに珍しい剣でもないさ。ちなみに実際の性能は合体している時のほうが上だぞ、本人が言うんだから間違いない。あくまで俺が独立行動形態の時に個々の戦闘スタイルを考慮して、雌雄剣として分かたれているだけに 過ぎないんだな、これが。 分かれている時は、主の力としての側面を短いほうの雄剣、技としての側面を長いほうの雌剣がつかさどっている。

本来は許されない、存在もしなかったかもしれないとても、とてもささやかな夏のひと時。

なに、あんだけひどい目にあったんだ。それくらいの奇跡は許されたっていいはずさ。

―――なあ、我が終生の主よ。

読み取れる設定

  • かつて名もなき英霊が振るったという雌雄剣が、長い戦いのうちに自我を獲得したという設定が語られる。
  • 合体形態のほうが性能は高いが、独立行動時の戦闘スタイルに合わせて雄剣(力)と雌剣(技)に分かれているとされる。
  • 沖田総司〔オルタ〕の宝具が意思を持つ存在であることを明確に示す一枚。

関連


徴姉妹

所有サーヴァント: 徴姉妹

子象たち(No.1588 / ★4)

イラスト: 壬生田晃宏

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

「あなたたち、何なのかなー?」

謎である。 姉妹が召喚されたときから共にいる。 そもそも生物なのか。使い魔なのか。幻想種なのか。 それ以外の何かなのか。 答えを知るものはいない。

……ただし、徴側は感じるときもある。 この子たちに見られてると、頑張ろう、という気分になる。色々足りないかもしれないが、それでも、自分たちを頼りにしてくれてる誰かが存在しているのだということを実感できる。 そういう、力を与えてくれる、かつての「みんな」と同じ目をしてるなあ、と思うときはあり――― 故に、この子たちは「みんな」なのかもしれないなあ、と彼女は思ったりもするのだった。 その意味もまた、定かではないが。 ともあれ。

「正体とか関係なく、とっても可愛い、いつも一緒にい  てくれる、大切な相棒だって二人とも思ってくれてる  ぱおん!」 「間違いないぱおん。安心したから鼻こすりつけ遊びの  再開だぱおん!」 「負けないぞー! ぱおぱお!」

「……何やってるの、お姉ちゃん?」 「はっ!? う、ううん、何も? 一人二役で吹き替え  とかしてなかったよ、全然?」

読み取れる設定

  • 召喚時から付き従う正体不明の子象たちが、徴姉妹に寄り添い力を与える存在として描かれる。
  • 【推測】史実で徴姉妹が戦象に乗って蜂起したという伝承を踏まえた造形と読める。

関連


シャルルマーニュ

所有サーヴァント: シャルルマーニュ

王の剣、勇者の剣(No.1612 / ★4)

イラスト: yume32ki

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

これが俺の剣、ジュワユーズだ! どうだ、カッコ良いだろ! ものの話によれば、日に三十回色を変えるとか、 後は聖槍が柄に納められているとか、 まあ色々といわれのある剣だ。

でも、結局のところ。 問題はこれで誰を斬り、誰を斬らないかなんだよな。 王の剣、勇者の剣は担い手によっては 魔の剣、愚者の剣に成り果てることもあるのだから。

故に、俺は剣を握る時にいつも仲間に問うのさ。 「今の俺はカッコ良いかね?」 なんてな!

今のところ、カッコ悪いと言われたことはないから、 まあそういうことだろう!

読み取れる設定

  • ジュワユーズが日に三十回色を変え、柄に聖槍が納められているという伝承を紹介する。
  • 剣の善悪は担い手次第だという教訓で結ばれ、既存の剣の伝承を再話した内容。

関連


ガレス

所有サーヴァント: ガレス

赤い剣(No.1682 / ★4)

イラスト: 東山雄勢 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

赤い騎士が持っていた剣――― 赤色の魔剣は、戦いの中で半ばから折れて、 今や大地に横たわっている。

剣を折ったのは誰あろう、この自分であった。 大魔術師マーリンの術が施された槍を振るい、 見事、赤い騎士の魔剣を折ってみせたのだ。

かの大魔術師は言っていた。 赤い騎士とは厄災の魔、概念の具現であるのだと。 ならば自分は…… ブリテンに押し寄せんとする災いを打ち払えたのか? 災いの、すべてを?

―――返答はない。 静寂が、災いは尽きぬと告げているかのようだ。 若きガレスは、ただ、折れた魔剣を見下ろしながら 佇むのみであった。

読み取れる設定

  • 若き日のガレスが、マーリンの術を込めた槍で「赤い騎士」の魔剣を折った顛末を回想する。
  • マーリンによれば赤い騎士は「厄災の魔、概念の具現」であり、剣を折った後も災いは尽きないと示唆される。
  • アーサー王伝説の外伝的挿話を、英霊本人の視点から語り直した内容。

関連


山南敬助

所有サーヴァント: 山南敬助

前を(No.1703 / ★4)

イラスト: 東山雄勢 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

近藤さん、覚悟はできています。

土方君、私の命、新選組のために使ってくれ。

斎藤君、土方君を助けてあげて欲しい。

永倉君、その遠慮のない物言いが隊には必要だ。

原田君、憎めない性格はきっとみんなの救いになる。

伊東先生、皆に見識と知恵をお貸しください。

藤堂君、これは私の責だ、局長を恨んではいけない。

源三郎さん、貴方のような人が大事なのです。

沖田君、君には面倒をかけたね。

みんな、前を向いてくれ。私は後ろを振り向いてしまったが、みんなには前を向いて歩いて欲しい。

―――誠の旗に集った仲間たち。

私は今、ここにいる。これが罰であるのか、罪であるのかは分からないが、それでも私は前を向いて歩こう。

あの日みんなに願ったように、歩いて行こう。

読み取れる設定

  • 近藤・土方・斎藤・永倉・原田・伊東・藤堂・沖田ら新選組の面々に順に語りかける書簡的な構成。
  • 「これが罰であるのか、罪であるのかは分からないが」という一節に、脱走の末に切腹した史実の山南の悔恨がにじむ。

関連


セタンタ

所有サーヴァント: セタンタ

唸る仔犬(No.1820 / ★4)

イラスト: 壬生田晃宏 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

その仔犬は、月夜に唸る。

英霊セタンタと共に現界する仔犬、一匹。 かつて殺した『クランの猛犬』の魂が 座の魂にまとわりつき、 その身を縮めつつも奇跡的な現界を果たしたか? 或いは、かの猛犬の血を引く仔の霊なのか?

セタンタ自身もよく分かっていないようだ。

はっきりしているのは、 この仔犬は、セタンタの戦いを補助する訳でもなく、 使い魔として感覚を共有することもなく……

―――ただ、月夜に唸る、ということのみ。

読み取れる設定

  • 共に現界する仔犬について、かつて自らが殺した『クランの猛犬』の魂が座から纏わりついた奇跡なのか、その血を引く仔なのか本人にも判然としないと語られる。
  • クー・フーリンという名の由来となった猛犬殺しの逸話に紐づく、副産物的な現界現象として描かれている。

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メドゥーサ

所有サーヴァント: メドゥーサ

怪物の黄金剣(No.1842 / ★4)

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

メドゥーサの血から生まれた怪物、 クリューサーオールが握っていたという黄金剣。 セイバーの彼女が使っているこれが「そのもの」なのかどうかは定かではない。 普段はその黄金の輝きは隠蔽されている―――彼女の 魔眼と同じように。

彼女は怒るのである。 「ちょっと、こんな汚くて臭いものを斬らせる気?  信じられない……!」

丁寧に手入れするのである。 「綺麗にしておかないとね。みっともないのはダメよ」

見つめて人知れず微笑むのである。 「……ふふ。これでよし、と。今日も立派ね」

刀剣マニアの視線に眉を顰めるのである。 「ちょっと。変な目でジロジロ見ないでくれる?」

一緒に寝るのである。 「……ぐう……」

彼女はその剣についてあまり語ろうとしない。

けれど、彼女がその剣のことをどう思っているのかは、見ればわかる。

読み取れる設定

  • メドゥーサの血から生まれた怪物クリューサーオール(ペガサスと対をなす存在)が持っていたとされる黄金剣の逸話。
  • 手にしている剣が『そのもの』かは定かでないと留保しつつ、剣を丁寧に手入れする彼女の人物像を描く。

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テセウス

所有サーヴァント: テセウス

導きの赤い糸(No.1935 / ★4)

イラスト: 壬生田晃宏

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

そうだね。この糸があったからこそ、僕は生き延びる ことができたんだ。 糸は縁を繋ぎ、縁を結びつけるもの。

でも注意点が一つある。 これは人と人の縁を可視化するものであって、 赤い糸がないからといって、縁がない訳ではないんだ。

この糸に導かれるままに生きていけば、 もしかすると楽に生きられたのかもしれない。

それでも僕は……見えない縁、あるかないかも わからない縁というものを、これからも大切に していきたいと思うんだ。

だからマスターも、使う時は気をつけてね。 もっとも……僕とここまで寄り添ってくれた人だ。 その辺は、とても信頼しているよ。

読み取れる設定

  • ミノタウロス討伐を生き延びさせた『アリアドネの糸』を引き合いに、赤い糸は人と人の縁を可視化したものにすぎず、糸がなくとも縁はあると語る。
  • ギリシャ神話の迷宮伝説を踏まえた、テセウスの内省的な人物描写。

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ヤマトタケル

所有サーヴァント: ヤマトタケル

我が愛しき日々(No.1963 / ★4)

イラスト: 東山雄勢 | 登場作品: Fate/Samurai Remnant

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

長屋の一室―――

かつての現界の折、 ヤマトタケルが己がマスターである宮本伊織と過ごした 場所。元々は伊織一人の住居だったが、現界中のヤマトタケルも寝食を共にした。

生活空間であると同時に、 魔術工房としての機能を備えねばならないため、 隣家の壁をぶち抜いてスペースを確保してある。

ヤマトタケルは、この一室で口にする朝食と夕食を、 とても楽しみにしていたという。

読み取れる設定

  • かつての現界の折、マスターであった宮本伊織と長屋の一室で寝食を共にし、朝夕の食事を何より楽しみにしていたという逸話。
  • ヤマトタケルと『Fate/Samurai Remnant』の作品世界との明確なクロスオーバー関係を示す一枚。

関連


宮本伊織

所有サーヴァント: 宮本伊織

湊の一夜(No.1972 / ★4)

イラスト: サクマミツロ | 登場作品: Fate/Samurai Remnant

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

―――湊の一夜。

英霊・宮本伊織はその記憶を有していない。 彼方に浮かぶ月だけが、脳裏を過る。

読み取れる設定

  • 「英霊・宮本伊織」という表記そのものが、『Fate/Samurai Remnant』主人公が後に英霊となったという事実を提示している。
  • 本人はその記憶(湊の一夜)を保持しておらず、彼方の月だけが脳裏をよぎるという断片的な描写に留まる。
  • 主人公がサーヴァントとして現界するという、作品をまたいだ重要な事後設定。

関連


リチャードⅠ世

所有サーヴァント: リチャードⅠ世

三頭の獅子、三つ影の娘達(No.2160 / ★4)

イラスト: 壬生田晃宏 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

奇異なれど熱意ありし聖職者曰く、『獅子心王には三人の娘あり。傲慢、強欲、邪淫なり。遠ざけねば王に待つは破滅のみ』。獅子心王はそれを受け、「傲慢は騎士団に、強欲は修道会に、邪淫は教会に嫁がせる」と返したと言われている。

その事について『セイバー霊基の』獅子心王は言う。 「別に、自分の覇道に邪魔だからと娘を捨てるという意  味でも、騎士団や教会を堕落させるという意味でもな  いぞ?」

「傲慢と忠節、強欲と慈愛、邪淫と純潔……全部、人間  の在り方だ。罪も美徳も受け入れて身内にした方が、  退屈しない一族になりそうだろ?」

「まあ……勝手に嫁ぎ先を決めるのはマスターの倫理観  には合わないかもしれないが……。ふむ、確かに激し  い衝突の末に罪と美徳が惹かれ合うのも面白そうだ!  よし! なぎこさんかシェイクスピア先生に吟じても  らおう!」

三頭の獅子と、大罪の名を冠する娘達。

そのいずれもが、奇異にして苛烈なる王の一欠片。

読み取れる設定

  • 「傲慢・強欲・邪淫という三人の娘を騎士団・修道会・教会にそれぞれ嫁がせた」という中世逸話の翻案が提示される。
  • 獅子心王自身は「罪も美徳も受け入れて身内にしたほうが退屈しない一族になる」と独自の解釈で語り直す。
  • 「シェイクスピア先生に吟じてもらおう」という発言があり、実装済みサーヴァントを介して自身の逸話が戯曲化され得ることを示唆する。
  • 【推測】同時に言及される「なぎこさん」が誰を指すかは本文からは断定できない。

関連


黒姫

所有サーヴァント: 黒姫

高梨の宝刀(No.2172 / ★4)

イラスト: サクマミツロ | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

信濃の高梨家に代々伝わるその刀は、 かつて祖先が源頼朝公より賜ったものだという。

如何なる謂れがあるものか、どの名工の手によるものかは知れずとも、それは紛れもなく霊妙なる宝剣。 切れ味鋭く、邪を祓い、国を守る。

なればこそ。 この刀は悪蛇を斃すため出立した姫と共に在り、また、姫を我が物にせんと褥に迫る蛇を打ち払った。

そして―――鞘から抜かれずとも、様々なものを見た。 蛇の怒りによる天変地異が城下を襲うのを見た。 姫の祈りと手鏡により雲が晴れるのを見た。 山神の焦熱が蛇の池を干上がらせるのを見た。 あるいは如何なる物語にも語られぬ何かを見た。

どうあれこの刀は、高梨の姫と共に在る。

彼女と同じく、数多の意味と記憶を映して――― 蛇と共に在る姫の元に、在る。

読み取れる設定

  • 信濃の高梨家が源頼朝から賜ったと伝わる宝刀の由来を語る一枚。
  • 悪蛇討伐へ向かう黒姫を守り、蛇の怒りによる天変地異や山神の力による干上がりを「鞘から抜かれずとも」見てきたという来歴が示される。
  • 日本の大蛇伝説と武家伝承を踏まえ、黒姫の背景を補強する内容。

関連


パッションリップ

所有サーヴァント: パッションリップ

トライ・ザ・パンチ(No.2414 / ★4)

イラスト: ari | 登場作品: FGO本編 / CCC

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

それは深い愛情と強い想いで作られた、 大きな大きな不思議な手袋。

夏にはやっぱり不釣り合いで、 スマートなシルエットにはほど遠くて、 ちょっと野暮ったいかもしれないけど、 自分を良く見せる事より、 大切な事があるとその花は願いました。

彼女が普段の彼女に戻った時、 鋭い爪が大切なひとを傷つけないように。

別れる時は必ず来るとしても、 抱きしめる指が憎しみに染まらないように。

そしてなにより。 寒い冬が来ても、温かな心を伝えられるように。

こうして受難の花は、博愛の花になったのです。

読み取れる設定

  • 普段の姿に戻ったとき鋭い爪が大切な人を傷つけないよう、愛情から作られた大きな手袋という設定。
  • 「受難の花(パッション)が博愛の花になった」という言葉遊びで彼女の変化を象徴している。
  • 「別れる時は必ず来るとしても」という一文が、有限の関係を見据える視点を添えている。

関連


近藤勇

所有サーヴァント: 近藤勇

誠の旗(No.2468 / ★4)

イラスト: サクマミツロ | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

その旗は誓いとともに。

男が掲げたその旗は、ただひたすらに誠を尽くし、誇り高く生きんとするために。

激動の時代に、武士よりも武士らしくと、その想いを貫き通すために。

掲げた誓いに偽りはなく、尽くした誠に嘘はなかった。

―――はずだった。

男の想いとは裏腹に、血なまぐさい権力争い、同胞との殺し合い、そのうねりに否応なく呑みこまれていく仲間たち。やがて、全ては散り散りとなり、男はおよそ武士とは言えぬ無様を晒し、果て、その想いは歴史の片隅に塵と消えた。

そうしてその旗は折れた。

―――はずだった。

しかし、その旗は確かに掲げられ、はためき続けたのだ。かつてその旗のもとに集った仲間たちの中で、折れることなく、もう集うことの無いその時のために。男が尽くした誠の一字とともに。

そして、今、君のもとで掲げよう。

―――我らの『誠』の旗を、ここに。

読み取れる設定

  • 武士より武士らしくと掲げた「誠」の旗が、権力争いと同志討ちに呑まれて折れた──はずが、仲間たちの中では折れずにはためき続けたと語られる。
  • 「今、君のもとで掲げよう」とマスターへ旗を託す構図で、近藤の理想・挫折・継承を一続きに描く。

関連


ロード・ログレス

所有サーヴァント: ロード・ログレス

刻の終わり(No.2539 / ★4)

登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

人理の果て、刻の終わり。 既に星から生命は去り、 物語がうまれる事はなくなった。 黄昏を知らなかった楽園の日は落ち、 すべての幻想は土塊に還っていった。

火を吹く竜も、 永遠の王国も、 常勝の王も、役目を終えて眠りについた。 けれどその原点の輝きは今もなお。

時に脆く、 時に靱(つよ)く、 時に偽り、 時に真を示した、 人々の希望であり続けた光。

希望は人々を育て、人々の希望は夢を育てた。 不朽の想いが熱となって剣を鍛えた。 これはその原点。 多くの幻想が眠った後も輝き続ける、 人理の守護たる不滅の原点。

読み取れる設定

  • 「火を吹く竜」「永遠の王国」「常勝の王」が役目を終えて眠りについたと語られ、ファヴニール、キャメロット、アーサー王を思わせるモチーフが並ぶ。
  • 【推測】ロード・ログレスはそれら伝説の“原点”そのものであり、幻想が眠ったあとも『人理の守護』として輝き続ける不滅の存在として描かれていると読める。
  • 聖剣伝説の根幹に触れる、絆礼装のなかでも設定的重要度の高い一枚。

関連


ジャック・ド・モレー

所有サーヴァント: ジャック・ド・モレー

我に来たれ、貴き君よ(No.2594 / ★4)

イラスト: 東山雄勢 | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

“ボーセアン(Beauséant)”。 それはテンプル騎士団の伝統ある軍旗。 旗手が垂直に担ぐ縦長の幟(のぼり)。 その名は古フランス語で二色の馬の毛並みを 表す言葉に由来する。

今日、その実物は残されていないが、 旗色の白と黒は騎士団のローブの色であるとともに、 白は友への慈愛を、黒は敵への獰猛さを象徴、または 白は純潔を、黒は謙虚と悔い改めを意味した、 などと解釈されている。

戦旗の喪失は、混乱と瓦解を招く。それゆえに 合戦のさなかで旗手はこの重い旗をひたすら掲げ続け、 降ろしたり放棄することは許されず、 戦闘そのものも禁じられていたという。 騎士団は旗手と旗を守るために、十人もの戦闘員を 配置した。

「我に来たれ、貴き君よ! ボーセアン、救援を!  (À moi, beau sire!   Beauséant à la rescousse!)」 小説『アイヴァンホー』やテンプル騎士団資料では ボーセアンの名が戦場での鬨の声としても 叫ばれたと記されている。

読み取れる設定

  • テンプル騎士団の軍旗『ボーセアン』の由来・意匠・戦場での鬨の声を詳細に語る解説的な一枚。
  • 『アイヴァンホー』などに記録された文言も引かれ、史実・伝承に基づく重厚な内容になっている。
  • テンプル騎士団総長というジャック・ド・モレーの背景を深く掘り下げる。

関連


グレイ・リリィ

所有サーヴァント: グレイ・リリィ(キャラクター記事は未作成)

光の園の思い出(No.2617 / ★4)

イラスト: たつよ | 登場作品: FGO本編

プロフィール(ゲーム内テキスト全文)

いつだって思い出せるように、その写真はとっておきの場所に置いてある。 だけど、本当は写真を見なくても、目をつむるだけで浮かんでくるのだ。 あなたは何にだってなれるのだ、と背中を押してくれた人たち。その笑顔を心に描くだけで、いつでもあのときの勇気が湧いてくる。

さあ、足を踏み出そう。 怖がっていた自分を捨てて、もう一度なりたい自分になろう。

自分が手を伸ばす未来を、写真はいつも祝福してくれるのだから。

読み取れる設定

  • 「何にでもなれる」と背中を押してくれた人々との記憶を胸に、なりたい自分へ踏み出そうとする光属性側の独白。
  • 対となる『闇の園の思い出』(No.2618)と鏡像的な構成をとり、二面性を対比で示している。

掲載を簡易化した礼装

以下は注釈段階で「設定的な重要度: なし(significance = none)」と判定されたもの。日常的なやり取り・ギャグ・既出情報の反復が中心で、新規のロアを含まないため一覧のみに留める。

No.礼装名所有サーヴァント
301月桂樹の指輪ネロ・クラウディウス〔ブライド〕
372グリンガレットガウェイン
398ハロウィンへの招待状エリザベート・バートリー〔ブレイブ〕
578天魔の春修行鈴鹿御前
817真・氷の叡智シグルド
1293カルデアVR(コントローラー付属)巴御前
1613すべてをローラン