山の翁
この用語は何か
山の翁とは、中東の山岳地帯を本拠とする暗殺者集団——作中では「アサシン教団」と呼ばれる——の頭目が代々襲名する名である。個人名ではなく地位であり、その名を継いだ者は顔と本名を捨て、一様に「ハサン・サッバーハ」と名乗る。就任の条件は二つ、その代の暗殺者たちの頂点に立つことと、誰にも真似のできない一つの『業(わざ)』を持つこと。原則として一時代にひとりしか存在しない。
FGOでこの語がまとまった形で描かれるのは第六特異点 神聖円卓領域 キャメロットであり、全用例の七割以上がこの章に集中する。そこでの山の翁たちは暗殺者であると同時に、獅子王に土地を焼かれた「山の民」を隠れ村ごとに匿う指導者として描かれる。聖都の獅子王、砂漠の太陽王オジマンディアスと並ぶ三勢力の一角であり、Dr.ロマンはこの地こそが「暗殺者(アサシン)」という単語の生まれた土地なのだと補足する。
そしてこの称号には、歴代の外側に置かれるもう一段がある。初代である。初代は「山の翁にとっての山の翁」——堕落した翁の首を落とす処刑者であり、歴代の翁は例外なく最期にその面を見る。死告天使アズライールの名を冠し、剣を執るこの人物は、後の章で冠位(グランドクラス)の出現例として名を挙げられることになる。
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正体 | アサシン教団の頭目が襲名する名。個人名ではなく地位 |
| 名乗り | 襲名した者は全員「ハサン・サッバーハ」と名乗る。個体は業にちなむ二つ名(呪腕・静謐・百貌・煙酔・震管・影剥・耀星など)で区別される |
| 襲名条件 | その代の暗殺者たちの頂点であること/誰にも真似のできない一つの『業(わざ)』を持つこと |
| 人数 | 一時代にひとり。「初代様から始まり、十八代まで続いた教団」+初代を数えて「歴代19人」 |
| 組織 | 山岳地帯の隠れ村ごとに翁が赴任し、その村と山の民を守る |
| 掟 | 敵に捕らわれた時点で自決する/堕落・逸脱した翁の前には初代が現れ、首を落とす |
| 初代 | 通称キングハサン。「山の翁にとっての山の翁」。アズライールの廟に眠る剣士。冠位の英霊として言及される |
| 主戦場 | 第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット(実質67件/全92件) |
章別解説
第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット
山の翁は敵として登場する。砂漠でファラオの女王ニトクリスを攫おうとしていた髑髏面の一団を追い払ったところ、その頭目が名乗りを上げる——「わ、私は百貌のハサン! 西の頭目、山の翁の一人だ!」。[[ルキウス]]はこの一件を「彼らは山の翁たちに連れ去られようとしていた 貴女を見かけ、義をもってこれを救った」と証言し、聖都でも砂漠でもない第三の勢力の存在が示される。Dr.ロマンはここでこの一団を整理する。髑髏面の暗殺者といえば“山の翁”、アサシン教団であり、ここは彼らのお膝元だ、と。
教団の内実は東の村で明かされる。同行者となった呪腕のハサンが、襲名という制度をそのまま説明するのである。教団の頭はみな“山の翁(ハサン)”を襲名し、偉大なりし初代の名を預かる。本来は一時代にひとりしかいないが、特異点という異常事態では複数が同時に召喚され、暗殺者の矜持を捨てて姿を現し、それぞれの村を守る指導者になっている——と。山の翁が複数並立しているのは、この章が異常だからである。 呪腕は各地の隠れ村にそれぞれの考えを持った翁が赴任していると語り、震管のハサンはランスロットに、影剥のハサンはガウェインに敗れ、煙酔のハサンは難民四十人を庇ってトリスタンに討たれたと、失われた翁の名が次々に並べられる。
襲名には代償がある。 西の村の宴で、呪腕は自分が歴代でも平凡な者だったと打ち明ける。翁になるには誰にも真似のできない一つの業が要る。百貌は人格を百に分ける才を、静謐のハサンは全身が毒であり毒を無効にする才を持っていた。呪腕にはそれが無く、無いままに名を求めた。彼が選んだ手段は自分の右腕を魔神(シャイタン)のものに替えることであり、その結果として顔も人も恋しい女も失った。山の翁の名は与えられるものではなく、身体を差し出して奪い取るものとして描かれる。
掟も具体的に語られる。翁は敵に捕らわれた時点で命を絶つのが原則であり、それができなかった静謐が円卓の砦の地下牢で生きたまま拷問を受けていたのは、自分で自分を殺せない体質だったからだ、と呪腕は説明する。救出の場でDr.ロマンが静謐を「こんな子供に」と評したときも、呪腕は年若かろうと“山の翁”の名を冠した以上は一流の暗殺者だと切り返し、子供扱いを侮辱だと断じる。翁の名は年齢や実績ではなく、名それ自体が資格の証明として扱われている。
物語が転回するのは初代の話題が出てからである。ベディヴィエールがこの地に来る前に受けていた助言——アーサー王に対抗するなら歴代ではなく最初にして最後の翁を訪ねよ——を口にすると、ハサンたちは沈黙する。静謐が語るところによれば、初代とは天命のもと諸人に死を告げる大天使アズライールの名を、本人が望まぬまま冠した暗殺者であり、「教団を守護する方」である。一行はアズライールの廟へ向かう。
廟での対面が、この章で最大の設定開示になる。姿を現した初代は「よくぞ我が廟に参った。 山の翁、ハサン・サッバーハである」と名乗り、マシュは剣士であることに驚く。Dr.ロマンはさらに別の何かに気づいて言いかけ、当人に遮られる——「そのアサシンは―――まさか、グラ―――」。続いて初代は呪腕に首を出せと命じ、自らの役割を明かす。我は山の翁にとっての山の翁、即ちハサンを殺すハサンである。翁が膿み、堕落し、道を違えた時に現れ、歴代の翁はみな最期にその面を見た。したがって、その時代のハサンが初代に救いを求めるという行為そのものが、「己に翁の資格なし」という宣言に等しい。 呪腕はそれを承知のうえで一行を廟へ導いていた。初代は首を保留し、獅子王の真意と人理焼却の因果を知ってこいと命じて、アトラス院の場所を告げる。ここが第六特異点の物語をアトラス院編へ接続する分岐点になる。
初代の格を外から証言するのがオジマンディアスである。彼が獅子王に全面戦争を仕掛けなかった理由の一つは初代への警戒だった。玉座で軍策を練っていた背後に立たれ、気づいたときにはすでに首を撥ねられていた、と太陽王は語る。神霊クラスの王が「獅子王同様に警戒した相手」として初代を挙げるこの一節が、後の冠位扱いの伏線になっている。
聖都攻略戦で、初代は約束どおり戦場に現れてガウェインを止める。ガウェインが「貴公が山の翁であれば、半年前―――」聖都建設を止められたはずだと詰め寄ると、初代は否と答える。我が剣は天命を誤つ者のみに向けられる、獅子王の天命は我にあらずあの者たちである、と。初代は万能の戦力ではなく、天命を外れた者だけを斬る装置として自分を定義している。
そして章の結末で、掟そのものが破られる。呪腕はトリスタンを道連れにすべく魔神の腕ごと組み付き、山の翁の原初の掟——この土地の人々を愛し、その為に生き、その為に死ぬ——を叫んで果てるはずだった。ところが腕を切り離されて生き延びてしまう。現れた初代は落とした腕を指して「これなる骸の腕は呪腕のもの」と言い、宣告する。貴様はすでに山の翁ではない、よって我が剣にかかる道理もない、と。死を以て免責するのが教団の常であり、生きたまま任を終えた者は十九人でただ一人である。 呪腕は翁の軛から解かれ、この時代に残って山の民の復興に尽くすことになる。
- 〔東へ(2/2)〕Dr.ロマン —「この時代、この土地で髑髏面の暗殺者といったら、 それはもう“山の翁”、アサシン教団だろう。」「ここは彼らのお膝元だ。なにしろ、暗殺者(アサシン)という 単語は彼らから生まれたものなんだから。」(この場面を読む)
- 〔東の村の冒険〕呪腕のハサン —「我らの教団の頭はみな、“山の翁(ハサン)”を襲名する。 偉大なりし初代の名を預かるのだ。」「一時代にひとりしかおらぬハサンだが、今はこのような 状態。私以外にも“山の翁”は召喚された。」「無論、我ら山の翁、初代様から始まり、 十八代まで続いた教団ですからな!」(この場面を読む)
- 〔宴、西の村(2/2)〕呪腕のハサン —「“山の翁”はその代の暗殺者たちの頂点がなるもの。 何か一つ、誰にも真似のできない『業(わざ)』が必須となる。」「私は顔を捨て、人を捨て、 恋しい女を捨てて山の翁となった。」(この場面を読む)
- 〔星の三蔵ちゃん、天竺から帰る(1/2)〕呪腕のハサン —「これが他の山の翁であれば心配はありませぬ。 敵に捕らわれた時点で命を絶っていましょう。」(この場面を読む)
- 〔死を告げる晩鐘(1/2)〕静謐のハサン —「本人が望まなくともその名を冠した暗殺者…… それが我らの“山の翁”の初代……教団を守護する方。」(この場面を読む)
- 〔死を告げる晩鐘(2/2)〕Dr.ロマン —「いや、驚くのはそこじゃないマシュ――― そのアサシンは―――まさか、グラ―――」 / 山の翁 —「異邦の騎士。銀の腕の旅人よ。 我は山の翁にとっての山の翁。」「山の翁が膿み、堕落し、道を違えた時、 我はその前に現れる。」「分かるか。 歴代の山の翁はみな、最期に我が面を見た。」(この場面を読む)
- 〔神王オジマンディアス(3/3)〕オジマンディアス —「山の翁どもの頭目よ。 そして余が獅子王同様に警戒した相手だ。」「あまりの悪寒に振り返れば、そこにはあの男――― 初代“山の翁”が立っていた。」(この場面を読む)
- 〔レプリカ(3/5)〕山の翁 —「否。 我が剣は天命を誤(あやま)つ者のみに向けられる。」(この場面を読む)
- 〔レプリカ(5/5)〕山の翁 —「貴様はすでに山の翁ではない。 よって、我が剣にかかる道理もない。」「誇るがよい。いたらぬ暗殺者なれど、貴様は我ら十九人の 中でただひとり、翁の軛(くびき)から逃れたのだ。」(この場面を読む)
→ 章別解説: 第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット
第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア
初代が単騎で戦場に現れる章である。ビーストⅡに変じた原初の母ティアマトに対し、名乗りを上げてから斬りかかる——「幽谷の淵より、暗き死を馳走しに参った」「晩鐘は汝の名を指し示した」。第六特異点で語られた「天命を誤つ者のみを斬る」という原則が、ここでは晩鐘が名を指し示した対象という形で反復される。
結果は単なる打撃ではない。Dr.ロマンの観測によれば、ティアマトは角翼を切断されたばかりか「“死の概念”まで付加された」。死の概念を持たない存在に死を与えるのが初代の一撃である——不死性で守られていたビーストが、ここで初めて「倒せる」相手に変わる。称号としての山の翁が、そのまま戦術上の解決策として機能した唯一の場面である。
- 〔絶対魔獣戦線メソポタミア(Ⅱ)〕山の翁 —「―――幽谷の淵(ふち)より、暗き死を馳走(ちそう)しに参った。 山の翁、ハサン・サッバーハである。」「晩鐘は汝の名を指し示した。 その翼、天命のもとに剥奪(はくだつ)せん―――!」 / Dr.ロマン —「なんて事だ……ティアマト神の角翼が 切断されたばかりか、“死の概念”まで付加されたぞ!」(この場面を読む)
→ 章別解説: 第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア
Lostbelt No.5 星間都市山脈 オリュンポス
初代が冠位の英霊であることが、作中の言葉として確定する章である。破神同盟の人工知能が切り札として「破神術式・冠位英霊(グランドクラス)指定召喚」を宣言したとき、マシュはそれを決戦魔術・英霊召喚で喚び出されるきわめて強力な英霊だと説明し、これまでの出現例として二つの名を挙げる——オリオンと、山の翁。
第六特異点でDr.ロマンが言いかけて遮られた「まさか、グラ―――」の答え合わせが、ここで四章分の間隔をおいて置かれている。山の翁の初代とは、冠位(グランドクラス)を与えられたアサシンである。 ただしこの場面が語るのは「出現例がある」という事実までで、初代がいつ誰から冠位を得たのかは触れられない。
- 〔汝、星を紊す情動(Ⅰ)〕マシュ —「決戦魔術・英霊召喚で喚(よ)び出されるという、 きわめて強力な英霊……グランドクラス、サーヴァント!」「オリオンさん、山の翁さん…… これまでにも出現例はありましたが、でも!」(この場面を読む)
→ 章別解説: Lostbelt No.5 星間都市山脈 オリュンポス
亜種特異点Ⅰ 悪性隔絶魔境 新宿
呪腕のハサンが、第六特異点を経てカルデア側のサーヴァントとして再登場する章である。行方をくらませた燕青を追う場面で、彼は行き先が分からなくとも構わないと言う——しらみ潰しに捜すのは「我ら山の翁(ハ サ ン)にとっては常とも言える仕事」だと。翁の名が、指導者の肩書きではなく職能の呼称として使われている数少ない用例である。
対する新宿のアサシンの側からも、この名の通りの良さが示される。追い詰めた相手を「暗殺者界のビッグネーム」と呼び、山の翁と殺し合えるのは光栄だと言ってのける。山の翁は、暗殺者の世界における固有のブランドとして通用している。
- 〔ある侠客の死〕呪腕のハサン —「であれば、しらみ潰しに捜すまでのこと。 我ら山の翁(ハ サ ン)にとっては常とも言える仕事です。」(この場面を読む)
- 〔ある侠客の死〕新宿のアサシン —「暗殺者界のビッグネーム。 山の翁(ハ サ ン)と殺し合えるなんて光栄だな。」(この場面を読む)
→ 章別解説: 亜種特異点Ⅰ 悪性隔絶魔境 新宿
死想顕現界域 トラオム
翁になれなかった者の側から、この名が語られる章である。張角暗殺計画の要員として召集されたのは「名無しのアサシン」を自称する一騎で、彼はホームズに宝具の威力を期待されたとき、山の翁にこそ至らなかったが宝具は劣らないと答える。そのうえで、振り返ればこの過剰な誇りこそが翁に至らなかった理由かもしれない、と自己分析を付け加える。
さらに彼はマスターに、歴代の山の翁に会ったことがあるそうですね、どのような方でしたか、と尋ねる。翁の名は教団の内部で「到達点」として共有されており、届かなかった者はそのことを生涯意識し続ける。 第六特異点で呪腕が語った「業が無いのに名を求めた」という述懐と、ちょうど裏表の位置にある証言である。
- 〔暗殺計画〕クラス・アサシン —「山の翁にこそ至りませんでしたが、 我が宝具は決して劣るものではありません。」「振り返ってみると、この過剰な誇りこそが、 私が山の翁に至らなかった理由かもしれませんが。」(この場面を読む)
→ 章別解説: 死想顕現界域 トラオム
第六特異点?
山の翁の「座」が争われるものであったことが明かされる章である。黒獅子の穢れに侵されつつある名も無きアサシンについて問われた百貌のハサンは、彼女が生前に最後まで自分と山の翁の座を争った女であり、名も捨て、身体を極限まで改造して歴代のハサンの御業を再現していた、と説明する。座は一人に与えられ、選ばれなかった者は名の無いまま残る。
その女の独白として挿入される回想は、教団幹部から「足りぬ」と繰り返された記憶と、「山の翁と呼ばれる、偉大なる方々のように」人を救いたかったという願いで構成される。彼女は自分が何者であったかを忘れながら、なお穢れと戦おうとする。百貌は正気に戻れと叫び、自分が山の翁に選ばれたときからついぞ顔を合わせぬままだったと悔やむ。
決着をつけるのは初代である。現れた初代は彼女を「爛熟の狂信者」と呼びつつ、斬らない。おまえに山の翁は不要だった、おまえは上るべき山を間違えた、と告げて立ち去れと命じ、その言葉とともに穢れの概念が霊基から切断される。堕落した翁を斬る剣が、翁ではなかった者に対しては解放の裁定として働く。 初代は黒獅子については干渉せず、末路はカルデアの選択に委ねると伝言だけを残す。
- 〔第六幕 剽滅十字前線アンティオキア 中編〕百貌のハサン —「ええ、相違ありません。 生前……最後まで私と山の翁の座を争った女です。」「名も捨て、己の身体を極限まで改造し…… 歴代のハサンが扱っていた御業を再現していました。」(この場面を読む)
- 〔第七幕 剽滅十字前線アンティオキア 後編〕(地の文) —「山の翁と呼ばれる、偉大なる方々のように。」 / 百貌のハサン —「私が山の翁に選ばれた時から、 ついぞ顔を合わせぬままだったな……。」 / 山の翁 —「おまえに山の翁は不要だった。 おまえは上るべき山を間違えた。」(この場面を読む)
→ 章別解説: 第六特異点?
奏章Ⅱ 不可逆廃棄孔 イド
「暗殺教団」という語形が本編で使われる唯一の章である。転校生として都市に潜入した耀星のハサンについて、必要書類を偽造したという話を聞いたサリエリは、さすが暗殺教団の教主が一人、潜入工作はお手の物だと評する。第六特異点のDr.ロマンが「アサシン教団」と呼んだ組織が、ここでは「暗殺教団」と呼ばれている。
もう一つ、この章は年齢と襲名の関係に触れる。宝具『無想駆体(ザバーニーヤ)』で敗れたカリオストロは、年若くして暗殺教団の長に登り詰めた実力を侮るべきではなかった、と認める。第六特異点で呪腕が静謐について述べた「年若い暗殺者であろうと一流」という原則が、別の翁で改めてなぞられている。
- 〔転校生〕サリエリ —「流石、暗殺教団の教主が一人。 潜入工作についてはお手の物という訳だ。」(この場面を読む)
- 〔伯爵〕カリオストロ —「年若くして暗殺教団の長に登り詰めた実力…… 侮るべきでは、なかった……」(この場面を読む)
→ 章別解説: 奏章Ⅱ 不可逆廃棄孔 イド
アフタータイムのはじまり/???編 郷愁永巡刻盤 パスト・カルデア
再建されたカルデアの人事発表の最中、照明が落ちて髑髏面の剣士が現れる。名乗りは「告死の剣、ハサン・サッバーハである」。地の文は反射的に「この独特の空気―――山の翁だ!」と反応するが、当人がそれを否定する——この身は『山の翁』には至っていない、ハサン・サッバーハの名も地獄に身を置く今は忘れている、我が名はアズライール、と。第六特異点で初代が名を冠していた死告天使の名が、ここでは本人の名として立つ。
彼がカルデアに来た理由は監査である。ビースト覚醒の兆しとカルデアの所業を見定めるため、**「冠位を代表して監督として赴任した」**と宣言し、経営顧問の席に座る。オリュンポスで「出現例」として言及されるにとどまっていた冠位との関係が、ここでは組織的な立場として提示される。続くパスト・カルデアでも、ビーストの気配を持つ神霊と戦う条件として、カルデア内で冠位を受けた英霊=グランドのサーヴァントの召喚を要求している。
【推測】 アズライールと第六特異点の初代“山の翁”が同一の存在かどうかは、作中で明言されない。地の文と登場人物は同じ気配を感じ取っており、名乗りの型(「幽谷の淵より」「告死の剣」)も共通するが、当人は「山の翁には至っていない」と述べており、両者の関係は説明されないまま置かれている。
- 〔アフタータイムのはじまり〕??? —「ビーストの兆(きざ)しを知り、地獄よりこの領域に到達した。 告死の剣、ハサン・サッバーハである。」「……誤解を生んだようだ。言い直そう。 この身は『山の翁』には至っていない。」 / アズライール —「冠位を代表して監督として赴任した。 反対意見は口にしない方が首(み)のためと忠告する。」(この場面を読む)
- 〔未来と過去〕アズライール —「待て。ビーストの気配を持つ神霊相手だ。 私からも条件を付けたい。」「カルデア内で冠位を受けた英霊…… グランドのサーヴァントの召喚だ。」(この場面を読む)
→ 章別解説: アフタータイムのはじまり/???編 郷愁永巡刻盤 パスト・カルデア
幕間の物語/第二特異点 永続狂気帝国 セプテム
呪腕のハサンの幕間は、そのまま「山の翁」と題されている。Dr.ロマンが手に負えない相手の探索を頼む段で、うちにはその道の専門家がいると言って呼びかける——「それじゃ頼むよ『山の翁』さん。」呼ばれた当人は「――ハサン・サッバーハ、これに。」とだけ答える。カルデアにおいて「山の翁」は、そのまま呪腕個人への呼びかけとして通用している。
シェヘラザードの幕間では、第六特異点の顛末が外部から一文で要約される。円卓の王のほかにその地には支配者が二人いた、古きファラオたちと、そして「土着の人々を護る……山の翁、ハサンの一族」。教団は「一族」として、土地の守護者の側に数えられている。
- 〔山の翁〕Dr.ロマン —「うちにはその道の専門家がいるからね。 それじゃ頼むよ『山の翁』さん。」 / ハサン —「――ハサン・サッバーハ、これに。」(この場面を読む)
- 〔千と一の夜を越えても〕シェヘラザード —「そして、土着の人々を護る……山の翁、ハサンの一族。」(この場面を読む)
→ 章別解説: 幕間の物語
クリスマス2023/深山温泉大社・大割烹閻魔亭
季節イベントに呼び出された初代は、掟をそのまま日常に持ち込む。クリスマス2023では、贈り物を届けに来たネモサンタに対し、我が剣は死の刻を告げるのみで現世に求めるものはないと断りつつ、贈り主の名を聞いて態度を改める。受け取った箱は自分の手で返しに行く、呪腕たちのような未熟者にこの大役は任せられない、と。
正月イベントでは、宴席に現れるなり、我らの中に“寝正月が良い”などという山の翁にあるまじき堕落を見せた者がいると切り出し、心当たりはあるかと呪腕を名指しする。「堕落した翁の前に現れる」という第六特異点の設定が、そのまま笑いの形式として使われている。 バレンタインでは贈り物を受け取って「山の翁ともあろう者が死角からの一撃を許すとは」と自嘲し、返礼を渡す。
- 〔DAY6〕ネモサンタ —「貴方への贈り物だよ、山の翁。 口に合うかは分からないけど。」 / 山の翁 —「あり得ぬ。我が剣は死の刻(とき)を告げるのみ。 現世に求めるものは既にない。」(この場面を読む)
- 〔第九節 『合縁奇縁一堂集リ鳳是招福ノ事』〕山の翁 —「我らの中に、“寝正月が良い”などという、 山の翁にあるまじき堕落を見せた者がいるという。」(この場面を読む)
- 〔アル・ブクール〕山の翁 —「いや。慣れぬ事ゆえ、不意を突かれた。 ……ふ。山の翁ともあろう者が死角からの一撃を許すとは。」 (この場面を読む)
→ 章別解説: クリスマス2023/深山温泉大社・大割烹閻魔亭
読み取れる設定
- 地位であって個人名ではない(確定)。「我らの教団の頭はみな、“山の翁(ハサン)”を襲名する。 偉大なりし初代の名を預かるのだ。」(呪腕、第六特異点)。襲名者は全員「ハサン・サッバーハ」と名乗るため、台詞中のこの名が誰を指すかは常に文脈依存になる。
- 襲名条件(確定)。「“山の翁”はその代の暗殺者たちの頂点がなるもの。 何か一つ、誰にも真似のできない『業(わざ)』が必須となる。」(呪腕)。呪腕自身は業を持たず、魔神の腕を身体に取り込むことで名を得た。
- 座は争われる(確定)。百貌は「最後まで私と山の翁の座を争った女」の存在を語る(第六特異点?)。選に漏れた者は名の無いアサシンとして残る。
- 原則は一時代にひとり(確定)。第六特異点で複数が並立しているのは特異点という異常事態による召喚の結果であり、呪腕自身が例外だと断っている。
- 組織形態(確定)。「各地の隠れ村にはそれぞれの考えをもった “山の翁”が赴任し、力を蓄えている。」(呪腕)。翁は暗殺者であると同時に村の指導者を兼ねる。
- 掟①:自決(確定)。「これが他の山の翁であれば心配はありませぬ。 敵に捕らわれた時点で命を絶っていましょう。」(呪腕)。静謐が生きて捕らわれたのは自死できない体質のためとされる。
- 掟②:初代による処刑(確定)。「山の翁が膿み、堕落し、道を違えた時、 我はその前に現れる。」「歴代の山の翁はみな、最期に我が面を見た。」(初代)。死を以て免責するのが常であり、生きたまま任を終えたのは呪腕ただ一人とされる。
- 代数(確定)。「初代様から始まり、 十八代まで続いた教団」(呪腕)、「あの方は歴代19人、山の翁すべての頭目」(呪腕)、「我ら十九人の 中でただひとり」(初代)。
- 初代の位置づけ(確定)。剣士。死告天使アズライールの名を冠し、アズライールの廟に眠る。「我は山の翁にとっての山の翁。」「我が剣は天命を誤(あやま)つ者のみに向けられる。」(初代)。太陽王オジマンディアスが「獅子王同様に警戒した相手」と評する。
- 初代=冠位(確定)。マシュは冠位英霊の出現例として「オリオンさん、山の翁さん」を挙げる(オリュンポス)。第六特異点でDr.ロマンが「まさか、グラ―――」と言いかけて遮られる場面が対応する。
- 初代の一撃の効果(確定)。ビーストⅡ・ティアマトは角翼を切断されただけでなく「“死の概念”まで付加された」(Dr.ロマン、第七特異点)。
- 組織名の表記(確定)。「アサシン教団」(Dr.ロマン、第六特異点)と「暗殺教団」(サリエリ・カリオストロ、奏章Ⅱ)の二つが作中で使われる。ページの別名に挙がる後者は、走査範囲では奏章Ⅱの2件のみである。
- 【推測】 初代がいつ、誰から冠位を得たのかは作中で説明されない。オリュンポスの言及は「出現例がある」という事実の確認にとどまる。
- 【推測】 アフタータイム以降に登場するアズライールと、第六特異点の初代“山の翁”が同一存在かどうかは明言されない。本人は「この身は『山の翁』には至っていない。」と述べている。
揺れ・矛盾
- 代数の数え方。「初代様から始まり、 十八代まで続いた教団」と言いながら、同じ呪腕が初代を「歴代19人、山の翁すべての頭目」と呼ぶ。18代+初代=19人と読めば整合するが、「初代様から始まり」に初代が含まれるなら重複する。初代自身は「我ら十九人」と言うため、初代を数に含める読みのほうが本文に近い。作中で補足はされない。
- 初代は歴代に含まれるのか。「教団を守護する方」(静謐)、「山の翁すべての頭目」(呪腕)、「最初にして最後の翁」(ベディヴィエールの伝聞)、「山の翁にとっての山の翁」(本人)と、表現はいずれも初代を歴代の外側に置く。一方で「我ら十九人」という自称は内側に置く。
- 翁の資格の所在。初代は「我が面を見た者こそ真の翁」と言い、同時に「我に救いを求める=己に翁の資格なしと宣言するに等しい」とも言う。呪腕は救いを求めた側であり、しかも生き延びたことで「すでに山の翁ではない」と宣告される。資格の判定は掟の条文ではなく初代の裁定によって決まる、という形になっている。
- 称号の適用範囲。「山の翁」は初代を指す場合と、その時代の頭目一般を指す場合の両方で使われる。第六特異点では呪腕・百貌・静謐らも「山の翁」と呼ばれるが、オリュンポスやクリスマスイベントで「山の翁」と言えば初代個人を指す。
- 別名の実在。「暗殺教団」は奏章Ⅱでのみ、「ハサン・サッバーハ」は襲名者全員の名乗りとして、それぞれ用法が異なる。ページの別名欄を検索語としてそのまま使うと、指す対象がずれる点に注意。
関連
- 冠位(グランドクラス) — 初代が出現例として挙げられる英霊の格。詳細はそちらを参照
- 聖堂教会 — 神秘を扱うもう一方の宗教系組織
- 魔術協会 / 時計塔 — 魔術世界側の組織
- アトラス院 — 初代が一行を送り出した先
- 円卓の騎士 — 第六特異点で山の翁たちが敵対した勢力
- 抑止力 — 人類史を是正する機構。初代の言う「天命」との関係は作中で説明されない
- 使い魔 / 人類最後のマスター
- 初代“山の翁”(キャラクターページ)
- 呪腕のハサン / 静謐のハサン / 百貌のハサン / 耀星のハサン
- その他の組織(02-Institutions) / 用語集: FGO用語集:組織
- 08-FGO-Story アズライールの廟
引用元の人物
- マシュ・キリエライト — 本ページ引用 6 件の話者
- ベディヴィエール — 本ページ引用 5 件の話者
- ロマニ・アーキマン — 本ページ引用 4 件の話者
言及の多い章
- 第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット — この語の実質言及 67 件
- 第六特異点? — この語の実質言及 4 件
- 死想顕現界域 トラオム — この語の実質言及 3 件
- クリスマス2023 — この語の実質言及 3 件
- 深山温泉大社・大割烹閻魔亭 — この語の実質言及 3 件
- 幕間の物語 — この語の実質言及 2 件
- 亜種特異点Ⅰ 悪性隔絶魔境 新宿 — この語の実質言及 2 件
付録: 原文引用アーカイブ
原文引用アーカイブ(機械収集・114 本)— 本文で扱わなかった言及もここに残してある
全文コンコーダンス tools/data/concordance/lines.jsonl(全150war+バレンタイン、1,104,754行)を全走査した結果。検索語 山の翁・暗殺教団・ハサン・サッバーハ。
引用は演出タグを除去した表示テキストそのまま。同一章・同一話者で完全に同一の発話が重複する場合は1件に統合している。チョコレート名の章はバレンタイン・シナリオ。
該当発話 114件 / 15章。全件を以下に掲載
第二特異点 永続狂気帝国 セプテム
- Dr.ロマン —「うちにはその道の専門家がいるからね。 それじゃ頼むよ『山の翁』さん。」
- ハサン —「――ハサン・サッバーハ、これに。」
第四特異点 死界魔霧都市 ロンドン
- アタランテ —「……そういう意味では、ハサン・サッバーハに似ているな。」
第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット
- 百貌のハサン —「っ……わ、私は百貌のハサン! 西の頭目、山の翁の一人だ!」
- ルキウス —「彼らは山の翁たちに連れ去られようとしていた 貴女を見かけ、義をもってこれを救った。」
- ??? —「……悲しい。 私は悲しい、山の翁よ。」
- ??? —「愚かなる山の翁よ。貴方はこう言うべきだった。 “どうか、指の一本も動かすな”と。」
- Dr.ロマン —「この時代、この土地で髑髏面の暗殺者といったら、 それはもう“山の翁”、アサシン教団だろう。」
- 難民の男性 —「そうか、我々を助け出した、という実績か! 確かに、それなら山の翁たちも無下には扱わない!」
- 難民の男性 —「待ってくれ、山の翁よ。 この人たちはここまで我々を守ってきてくれた方だ。」
- ベディヴィエール —「……私はこのまま村に残り、ハサン・サッバーハの 力を借りようと考えています。」
- 呪腕のハサン —「各地の隠れ村にはそれぞれの考えをもった “山の翁”が赴任し、力を蓄えている。」
- 呪腕のハサン —「報酬は何も約束できぬが―――“山の翁”の名にかけて、 必ずや貴殿たちを獅子王の元に送り届けよう。」
- アーラシュ —「互いに立場ってもんがある。 とくに“山の翁”であるハサンの兄さんはな。」
- 呪腕のハサン —「改めて名乗らせていただこう。 私はハサン・サッバーハ。」
- 呪腕のハサン —「我らの教団の頭はみな、“山の翁(ハサン)”を襲名する。 偉大なりし初代の名を預かるのだ。」
- 呪腕のハサン —「一時代にひとりしかおらぬハサンだが、今はこのような 状態。私以外にも“山の翁”は召喚された。」
- ベディヴィエール —「ありがとう、ハサン・サッバーハ。 義に厚い山の翁よ。私には、あまりに勿体ない言葉です。」
- 呪腕のハサン —「然り。その為にこの呪腕、できるかぎりの“山の翁”に 招集をかけていたのだが……」
- 呪腕のハサン —「無論、我ら山の翁、初代様から始まり、 十八代まで続いた教団ですからな!」
- 百貌のハサン —「私は西の村を預かる山の翁、 百貌のハサ―――んんんんんん!?」
- マシュ —「はい。山の翁たちにおけるベディヴィエールさんの ような気がしてきました。」
- Dr.ロマン —「……とは言っても、彼女も山の翁。 連携を取らないと聖都への進軍もままならない。」
- 呪腕のハサン —「はい。率直に言いますと、 山の翁の一人が敵に捕らわれているのです。」
- 呪腕のハサン —「これが他の山の翁であれば心配はありませぬ。 敵に捕らわれた時点で命を絶っていましょう。」
- 呪腕のハサン —「ですが今回囚われた山の翁は年若く、 また、自分で自分を殺せぬ厄介な体質―――」
- 百貌のハサン —「砦に捕らわれた山の翁と交換だ。 それなら私も異論はない。」
- 砦の兵士B —「……いやいや、あるいは…… 地下牢に収容されているという山の翁目当てかも。」
- (地の文) —「三人目の山の翁を助けに行こう!」
- 百貌のハサン —「私は百の貌を持つ山の翁。 その気になれば―――」
- 呪腕のハサン —「いえ。たとえ年若い暗殺者であろうと、 “山の翁”の名を冠したからには一流の暗殺者。」
- アグラヴェイン —「マスターが一人。その専属サーヴァントが一騎。 山の翁が二人、そして―――」
- 静謐のハサン —「私は静謐のハサン・サッバーハ、夜に咲く毒の華。 我が舞踊は風に毒を乗せ、敵を暗殺する―――」
- 呪腕のハサン —「ははは。恥ずかしい話になりますが、 私は歴代の“山の翁”の中でも平凡な者でした。」
- 呪腕のハサン —「“山の翁”はその代の暗殺者たちの頂点がなるもの。 何か一つ、誰にも真似のできない『業(わざ)』が必須となる。」
- 呪腕のハサン —「私はそういったものが無かった。 無かったというのに、山の翁の名を求めた。」
- 呪腕のハサン —「私は何としても山の翁の名が欲しかった。 自分を偉大な者、優れた者として名を残したかった。」
- 呪腕のハサン —「私は顔を捨て、人を捨て、 恋しい女を捨てて山の翁となった。」
- 百貌のハサン —「山の翁の誇りを忘れていないだけだ! そう簡単に異教徒を受け入れられるか!」
- ベディヴィエール —「それはアサシン教団はじまりの寺院に眠るという、 初代“山の翁”の事ですね?」
- ベディヴィエール —「“アーサー王に対抗するのなら、山の翁を訪ねなさい” “歴代のでなく、最初にして最後の翁を”……と。」
- 百貌のハサン —「その意味が分からぬ山の翁ではあるまい。」
- 静謐のハサン —「本人が望まなくともその名を冠した暗殺者…… それが我らの“山の翁”の初代……教団を守護する方。」
- マシュ —「山の翁の初代―――つまり、皆さんの先祖ですね! 確かに、味方になってくれれば頼もしいです!」
- Dr.ロマン —「山の翁の初代って言っても、 やっぱりアサシンのサーヴァントだろう?」
- ベディヴィエール —「“山の翁”の実力が伝説通りであれば良し、 そうでなくとも戦力が一つ増えるのではありませんか?」
- 山の翁 —「よくぞ我が廟に参った。 山の翁、ハサン・サッバーハである。」
- マシュ —「剣士……? 山の翁の初代が剣士、なんて……」
- 山の翁 —「異邦の騎士。銀の腕の旅人よ。 我は山の翁にとっての山の翁。」
- 山の翁 —「山の翁が膿み、堕落し、道を違えた時、 我はその前に現れる。」
- 山の翁 —「分かるか。 歴代の山の翁はみな、最期に我が面を見た。」
- 呪腕のハサン —「……ありがたきお言葉。 山の翁の名にかけて、必ず。」
- 呪腕のハサン —「我々はアサシンたちの頭目ですからこの程度ですが、 あの方は歴代19人、山の翁すべての頭目。」
- マシュ —「初代の山の翁さんは、意図的にカルデアとの通信を 妨害したように感じたのです。」
- トリスタン —「それは我々も同じです、山の翁。 王は決して貴方たちを赦しはしない。」
- 静謐のハサン —「最後までお守りすると誓った身ですが、 山の翁の責務は私の誓いより優先されるもの……」
- ホームズ —「“全てを知る必要がある”……おそらく、 山の翁はそう語ったのだろう?」
- ホームズ —「山の翁がキミたちをここに送り出した理由は二つ。」
- 俵藤太 —「なにしろ人の縁ばかりは力ではどうしようもない。 初代山の翁と言えど、できる事は限られている。」
- オジマンディアス —「山の翁どもの頭目よ。 そして余が獅子王同様に警戒した相手だ。」
- オジマンディアス —「あまりの悪寒に振り返れば、そこにはあの男――― 初代“山の翁”が立っていた。」
- 百貌のハサン —「私たち山の翁が山の民を助けるのは当たり前だ。 だから誰も“なぜ”と思わない。」
- 呪腕のハサン —「我ら山の翁が束になっても獅子王の喉に刃は 届きますまい。」
- 呪腕のハサン —「我ら山の翁、これより貴方がたに戦いを挑みまする。」
- 静謐のハサン —「わたしには山の翁としての責任が…… でも……それはそれとして、お布団に失礼しますね……」
- マシュ —「……あの、ハサンさん。 貴方はこの時代の山の翁なんですよね?」
- 呪腕のハサン —「……我欲だけで山の翁に登り詰め、 何もかもを捨てた男には、決して。」
- 呪腕のハサン —「ですが、私はこの時代のハサン・サッバーハ。 獅子王を打倒し、聖地が元に戻った時―――」
- 山の翁 —「ハサン・サッバーハ。 幽谷の淵(ふち)より、生者を連れに参上した。」
- ガウェイン —「貴公ならば獅子王を倒す事も不可能ではない。 貴公が山の翁であれば、半年前―――」
- 呪腕のハサン —「この男は我らの獲物。 山の翁の誇りにかけ、何があろうと命を断つ。」
- 百貌のハサン —「なんだその顔は、さっさと行け。 我らは山の翁だぞ? 勝ち目のない戦いはしない。」
- 呪腕のハサン —「我らはその為に生き、その為に死んだのだ! それが我ら山の翁の、原初の掟である……!」
- トリスタン —「……さて。 なんとか……山の翁を、切り離せは、しましたが―――」
- 山の翁 —「貴様はすでに山の翁ではない。 よって、我が剣にかかる道理もない。」
第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア
- 山の翁 —「―――幽谷の淵(ふち)より、暗き死を馳走(ちそう)しに参った。 山の翁、ハサン・サッバーハである。」
亜種特異点Ⅰ 悪性隔絶魔境 新宿
- エミヤ・オルタ —「笑えんジョークだ、ハサン・サッバーハ。」
- 呪腕のハサン —「であれば、しらみ潰しに捜すまでのこと。 我ら山の翁(ハ サ ン)にとっては常とも言える仕事です。」
- 新宿のアサシン —「追い詰めたぜ、ハサン・サッバーハ。」
- 新宿のアサシン —「暗殺者界のビッグネーム。 山の翁(ハ サ ン)と殺し合えるなんて光栄だな。」
Lostbelt No.5 星間都市山脈 オリュンポス
- マシュ —「オリオンさん、山の翁さん…… これまでにも出現例はありましたが、でも!」
死想顕現界域 トラオム
- クラス・アサシン —「山の翁にこそ至りませんでしたが、 我が宝具は決して劣るものではありません。」
- クラス・アサシン —「振り返ってみると、この過剰な誇りこそが、 私が山の翁に至らなかった理由かもしれませんが。」
- クラス・アサシン —「そう言えば、マスター殿。 あなたは歴代山の翁にお会いになったことがあるとか。」
- クラス・アサシン —「私は個人として突出したハサン・サッバーハではなく、 集団の一人として埋没したアサシン故に。」
- クラス・アサシン —「我ら、ハサン・サッバーハに 届かなかった未熟者ですが、死は恐れませぬ。」
奏章Ⅱ 不可逆廃棄孔 イド
- ??? —「オレは、ハサン・サッバーハという。 外の国からやって来た。」
- サリエリ —「流石、暗殺教団の教主が一人。 潜入工作についてはお手の物という訳だ。」
- サリエリ —「援護頼む、ハサン・サッバーハ!」
- カリオストロ —「年若くして暗殺教団の長に登り詰めた実力…… 侮るべきでは、なかった……」
アフタータイムのはじまり
- ??? —「ビーストの兆(きざ)しを知り、地獄よりこの領域に到達した。 告死の剣、ハサン・サッバーハである。」
- (地の文) —「この独特の空気―――山の翁だ!」
- ??? —「……誤解を生んだようだ。言い直そう。 この身は『山の翁』には至っていない。」
- ??? —「ハサン・サッバーハの名も 地獄に身を置く今は忘れている。」
幕間の物語
- シェヘラザード —「そして、土着の人々を護る……山の翁、ハサンの一族。」
- パラケルスス —「ですから、ハサン・サッバーハ。 たとえば貴方が胸に秘めた想いと迷いの赴くままに、」
- (地の文) —「言って、ハサン・サッバーハ」
- 武則天 —「狼と首無し男が昼寝していたり、山の翁が曲がり角からヌッと 出てきたりしたのか……妾(わらわ)は雇っておらんぞ!」
クリスマス2023
- ネモサンタ —「貴方への贈り物だよ、山の翁。 口に合うかは分からないけど。」
- ネモサンタ —「あの、山の翁。 実は、」
- ネモ・ナース —「お帰りなさいリーダー。 山の翁にご挨拶はできましたか?」
スペース・ファンタズムーン アナザー・クリスマス
- 耀星のハサン —「まがりなりにもオレはハサン・サッバーハだぞ! 異教の祭事に興味はない!」
- ファンタズムーン —「サンタにキングっているんだ!? それってあのハサン・サッバーハみたいな?」
深山温泉大社・大割烹閻魔亭
- 山の翁 —「我らの中に、“寝正月が良い”などという、 山の翁にあるまじき堕落を見せた者がいるという。」
- (地の文) —「うーん、山の翁かな?」
- 山の翁 —「うむ。只今紹介に与(あずか)ったアサシン。 山の翁、ハサン・サッバーハである。」
第六特異点?
- 百貌のハサン —「ええ、相違ありません。 生前……最後まで私と山の翁の座を争った女です。」
- (地の文) —「山の翁と呼ばれる、偉大なる方々のように。」
- 百貌のハサン —「私が山の翁に選ばれた時から、 ついぞ顔を合わせぬままだったな……。」
- 百貌のハサン —「……私も、ハサン・サッバーハとして 業(わざ)のすべてを見せてやる。」
- 山の翁 —「おまえに山の翁は不要だった。 おまえは上るべき山を間違えた。」
アル・ブクール
- 山の翁 —「……この山の翁に、贈り物だと?」
- 山の翁 —「いや。慣れぬ事ゆえ、不意を突かれた。 ……ふ。山の翁ともあろう者が死角からの一撃を許すとは。」
- 山の翁 —「しかし―――それだけでは山の翁の名に傷を付けよう。 つまらぬものだが、返礼を受け取るがよい。」