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ラプラス

分類: 技術・魔術 / 別名・関連表記: 電脳魔ラプラス、ラプラスの魔

この用語は何か

ラプラスとは、カルデア過去の記録を集計するために運用している使い魔である。カルデア側はこれを「電脳魔」とも呼び、後にシャーロック・ホームズは「ソフトウェアとしてのラプラス」と言い換える。魔術的な使い魔なのか計算機構なのかは最後まで統一されないが、仕事の内容だけは一貫している——公にならなかった歴史、闇に葬られた情報を拾ってくることである。

カルデアの観測設備は担当で分かれている。疑似天体カルデアスが未来を映し、近未来観測レンズシバがその表面を読み、疑似霊子演算器トリスメギストスが解析する。ラプラスだけが過去を受け持つ。 発明の序列でもラプラスが第一、カルデアスが第二、英霊召喚システム・フェイトが第三とされ、この使い魔は組織のいちばん最初の成果にあたる。そして作中で果たした仕事は、事実上ひとつ——空間特異点Fの発見に集約される。

基本データ

項目内容
正体過去の記録を集計する使い魔。「電脳魔」「ソフトウェア」とも呼ばれる
担当過去(対になるカルデアスは未来)
主な仕事公にならなかった歴史・闇に葬られた情報の収集/レイシフト時の転移保護
併用トリスメギストスと組み、過去2000年ぶんの情報を洗い出す
三大発明の序列ラプラス → カルデアス → フェイト(英霊召喚システム)
最大の成果2004年の冬木で「特殊な聖杯戦争」を検出=特異点Fの発見
作中での初出特異点F 炎上汚染都市 冬木(プロローグの館内アナウンス)

章別解説

特異点F 炎上汚染都市 冬木

この語の出典は、ほぼこの章に尽きる。オルガマリー・アニムスフィアがカルデアの功績を数え上げる場面、その筆頭に置かれるのがラプラスである。地球に人類の明かりが確認できるのは2016年まで——現在に理由がないなら原因は過去にある。そこでラプラスとトリスメギストスを併用し、過去2000年ぶんの情報を総ざらいした。歴史になかったもの、地球に存在しなかった異物を探すこの作業が、2004年の日本のある地方都市——空間特異点Fを掘り当てた。

  • 〔大橋を調べる〕オルガマリー —「カルデアはこれまで多くの成果を出してきました。 過去を観測する電脳魔ラプラスの開発。」「我々はラプラスとトリスメギストスを用い、 過去2000年まで情報を洗い出しました。」 (この場面を読む

装置そのものの説明は、現地の冬木で改めて与えられる。荒廃した街を前に、オルガマリーは二本立ての観測系を一息で言い切る。カルデアスという地球モデルで未来を観る、同時にラプラスという使い魔で過去の記録を集計する。仕事の中身は表の歴史に残らなかったもの、人知れず闇に葬られた情報を拾うことだ、と。冬木の「特殊な聖杯戦争」が観測できたのは、それが公にならなかった事件だからにほかならない。ラプラスの適性は、記録の網羅ではなく「記録されなかったものを拾うこと」にある。

  • 〔港跡を調べる〕オルガマリー —「カルデアはカルデアスという地球モデルで未来を観る。 同時にラプラスという使い魔で過去の記録を集計する。」「公(おおやけ)にならなかった表の歴史、人知れず闇に葬られた 情報を拾ってくるのがラプラスの仕事と思えばいいわ。」 (この場面を読む
  • 〔港跡を調べる〕オルガマリー —「そのラプラスによる観測で、2004年のこの街で 特殊な聖杯戦争が確認されているのよ。」「それがカルデアの英霊召喚システム・フェイト。 ラプラス、カルデアスに続く第三の発明ね。」 (この場面を読む

ラプラスは観測専用というわけでもない。冒頭、爆破された基地でレイシフトが強行される際の館内アナウンスに、この名がもう一度現れる。転移そのものの保護工程にも組み込まれていることが、たった一行で示される場面である。

  • 〔プロローグ〕アナウンスB —「ラプラスによる転移保護 成立。 特異点への因子追加枠 確保。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 特異点F 炎上汚染都市 冬木

幕間の物語

人為的な特異点が作られた疑いを検討する場面で、ホームズがラプラスを持ち出し可能な資産として扱う。彼が挙げる容疑者の条件は三つ——アニムスフィアの理論、ソフトウェアとしてのラプラス、トリスメギストスに匹敵する演算手段。ここまで揃えばほぼ黒だ、と。実際ダ・ヴィンチは、南極から退避させたバックアップデータをシャドウ・ボーダーに積みっぱなしにしていたと認める。複製して他所で動かせるソフトウェアという前提が、ここではっきりする。

  • 〔裁定者の憂鬱〕ホームズ —「アニムスフィアの理論と ソフトウェアとしてのラプラスを入手し、」 (この場面を読む

→ 章別解説: 幕間の物語

死想顕現界域 トラオム

こちらはカルデアの使い魔ではなく、語源のほうのラプラスへの言及である。モリアーティは運命と計算を同じものだと言い切り、量子力学が「ラプラスの魔」を否定してなお計算は運命を決定づけると述べる。この名が思考実験の意味で使われる唯一の箇所で、カルデアの装置との関係は語られない。

  • 〔皇帝は笑う〕モリアーティ —「量子力学によって、ラプラスの魔は否定されたが、 それでも計算により運命は決定付けられる。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 死想顕現界域 トラオム

第四次異聞録 冬木

10年前の冬木へ向かうブリーフィングで、ロード・エルメロイⅡ世が自分の知識と「このカルデアでラプラスが記録した歴史」との乖離を申告する。ラプラスの記録はカルデアにとっての正史の基準だが、人理焼却後の観測は可能性が入り乱れており、記録と個人の記憶の食い違いは前提とされている。

  • エルメロイⅡ世 —「残念ながら私の知識は、このカルデアでラプラスが 記録した歴史とかなり乖離(かいり)がある。」

→ 章別解説: 第四次異聞録 冬木

読み取れる設定

  • 役割(確定): 過去の記録の集計。とくに公にならなかった歴史・闇に葬られた情報を拾う。
  • カルデアスとの対(確定): カルデアス=未来を観る地球モデル/ラプラス=過去を集計する使い魔。二つが揃ってはじめて「異常がいつ発生したか」を挟み撃ちにできる。
  • 発明の序列(確定): ラプラス → カルデアス → フェイト。ラプラスがカルデアの第一号。
  • 遡及範囲(確定): 「過去2000年まで」。ただしこれはトリスメギストスと併用した場合の数字であり、ラプラス単体の性能とは書かれていない。
  • レイシフト保護(確定): 「ラプラスによる転移保護 成立。」——観測だけでなく転移工程にも関与する。
  • 可搬性(確定): ホームズは「ソフトウェアとしてのラプラス」の入手を、人為的特異点を作れる条件のひとつに数える。
  • 【推測】 ラプラスが冬木の「特殊な聖杯戦争」を検出したという記述から、この使い魔は魔術的事件の異常検知装置としても運用されていると読める。

揺れ・矛盾

  • 実体が「使い魔」「電脳魔」「ソフトウェア」で揺れる。 オルガマリーは同じ章の中で「電脳魔ラプラス」「ラプラスという使い魔」と呼び分け、ホームズは「ソフトウェアとしてのラプラス」と述べる。魔術的存在なのか計算機構なのかは統合されない。
  • 同名だが別物の用例がある。 トラオムのモリアーティが言う「ラプラスの魔」は決定論の思考実験を指しており、カルデアの使い魔とは文脈が異なる。
  • 開発経緯・所在・稼働状況はいっさい語られない。 誰がいつ作ったのか、基地内のどこにあるのか、第2部以降も動いているのかは本文から読み取れない。作中では特異点Fを見つけた装置としてだけ機能し、以後は背景に退く。

関連

付録: 原文引用アーカイブ

原文引用アーカイブ(機械収集・12 本)— 本文で扱わなかった言及もここに残してある

本節はコンコーダンス一致行を全件収録している。一致行は原文ベースで 10件、同一 war 内で完全に同一の(話者・本文)が重複する分岐台本を除去すると 10件(4章)。 これに加え、定義説明が語をまたぐ箇所については同一シーンの前後 2件 を文脈補足として引用した(同じくシナリオ本文からの直接引用)。

章の並びはゲーム内の章番号順(メインシナリオ → イベント)である。

特異点F 炎上汚染都市 冬木(war 100・引用9件) 〈場面:プロローグ〉

  • アナウンスB —「ラプラスによる転移保護 成立。 特異点への因子追加枠 確保。」

〈場面:大橋を調べる〉

  • オルガマリー —「カルデアはこれまで多くの成果を出してきました。 過去を観測する電脳魔ラプラスの開発。」
  • オルガマリー —「我々はラプラスとトリスメギストスを用い、 過去2000年まで情報を洗い出しました。」

〈場面:港跡を調べる〉

  • オルガマリー —「カルデアはカルデアスという地球モデルで未来を観る。 同時にラプラスという使い魔で過去の記録を集計する。」
  • オルガマリー —「公(おおやけ)にならなかった表の歴史、人知れず闇に葬られた 情報を拾ってくるのがラプラスの仕事と思えばいいわ。」
  • オルガマリー —「そのラプラスによる観測で、2004年のこの街で 特殊な聖杯戦争が確認されているのよ。」
  • マシュ —「聖杯戦争……? 聖杯というのは、その、伝説にいう聖杯ですか?」
  • マシュ —「所有者の願いを叶える万能の力。 あらゆる魔術の根底にあるとされる魔法の釜?」
  • オルガマリー —「それがカルデアの英霊召喚システム・フェイト。 ラプラス、カルデアスに続く第三の発明ね。」

幕間の物語(war 1003・引用1件) 〈場面:裁定者の憂鬱〉

  • ホームズ —「アニムスフィアの理論と ソフトウェアとしてのラプラスを入手し、」

死想顕現界域 トラオム(war 310・引用1件) 〈場面:皇帝は笑う〉

  • モリアーティ —「量子力学によって、ラプラスの魔は否定されたが、 それでも計算により運命は決定付けられる。」

第四次異聞録 冬木(war 9003・引用1件) 〈場面:(クエスト名なし)〉

  • エルメロイⅡ世 —「残念ながら私の知識は、このカルデアでラプラスが 記録した歴史とかなり乖離(かいり)がある。」