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カルデアス

分類: 技術・魔術 / 別名・関連表記: 疑似天体、疑似天球、地球環境モデル、人理保障天球、異星、マリス・カルデアス

この用語は何か

カルデアスとは、カルデアの管制室の天井に浮かぶ、地球そのものを複写して作られた極小の疑似天体である。惑星に魂があると定義し、その魂を写し取って鋳造した、地球の「同一存在」であり、状態は常に現在の100年先に設定されている。その表面に灯る文明の光を近未来観測レンズ・シバで読み取ることが、カルデアの掲げる人理保障の実務そのものだった。光があるかぎり百年後にも都市があり人が暮らしている——それが、人類史は百年先まで保障されているという宣言の中身である。

したがってこの球体は装置であると同時に物語の計器でもある。青ければ人類は生存し、変色すれば未来が観測できず、真紅に染まれば人理焼却、白く漂白されれば地球白紙化。カルデアが今どんな危機の只中にいるのかは、まずカルデアスが何色をしているかで告げられる。

そして第2部の終盤、この計器そのものが事件の犯人として名指しされる。「異星の神」の「異星」とはカルデアスのことであり、白紙化した地球の地表はカルデアスの地表と入れ替えられたものだった。前々所長マリスビリー・アニムスフィアが生涯を賭けて作り上げたこの模型は、人理を観測する道具ではなく、人理を丸ごと置き換えるための装置だったのである。最終的にそれは自我を持ち、みずからをマリス・カルデアスと名乗る。

基本データ

項目内容
正体地球の魂を複写して鋳造された極小の疑似地球。「疑似天体」「疑似天球」とも呼ばれる
製作マリスビリー・アニムスフィア。海洋油田基地に偽装した工房で鋳造し、南極基地へ運搬した
起動燃料2004年の冬木の聖杯戦争で得た聖杯。本来は一つの国を賄うほどの発電所を半年間独占する必要があった
観測・解析近未来観測レンズ・シバ(望遠鏡)/疑似霊子演算器トリスメギストス(解析)
設定年代常に現在の100年先
色が意味するもの青=人類生存/変色・灰=観測不能/深紅=人理焼却/白=白紙化
三大発明の序列ラプラス(過去の集計)→ カルデアス(未来の観測)→ フェイト(英霊召喚)
内部構造地圏の95%が空洞。外壁に西暦2017年の地球表層が凍結保管されている
最終的な正体人理保障天球。自我を得た『根源の渦』の複製体=マリス・カルデアス
作中での初出特異点F 炎上汚染都市 冬木(プロローグ)

章別解説

特異点F 炎上汚染都市 冬木

物語の最初のブリーフィングで、オルガマリー・アニムスフィアが頭上を指してこの球体を紹介する。過去を観測する電脳魔ラプラスの開発、地球環境モデル・カルデアスの投影、近未来観測レンズ・シバの完成、英霊召喚システム・フェイトの構築、霊子演算機トリスメギストスの起動——成果を数え上げたうえで、彼女はカルデアスを「カルデアが誇る最大の功績」と呼ぶ。惑星に魂があると定義し、その魂を複写して作った極小の地球。位相が異なるため人間の知覚では細部を読み取れないが、大陸に見える都市の光だけはシバを通して読める。その光が灯っているかぎり、人類史は百年先まで約束されている。

  • 〔大橋を調べる〕オルガマリー —「高度な魔術理論によって作られた地球環境モデル、 わたしのカルデアスです。」「カルデアスに文明の光が灯っているかぎり 人類史は百年先の未来まで約束されています。」 (この場面を読む

ところが同じ場面で、彼女はレフにシバの偏光角度を戻させ、現状を見せる。半年前からカルデアスは変色し、寄る辺だった文明の明かりの大部分が不可視になっている。明かりが無いということは文明が途絶えたということ——この球体の色が変わったことが、カルデアという組織が動き出した唯一の理由である。

  • 〔大橋を調べる〕オルガマリー —「現状は見ての通りです。半年前からカルデアスは変色し、 未来の観測は困難になりました。」 (この場面を読む

続く冬木でのブリーフィングでは、カルデアスが組織の設計図の中に置き直される。カルデアはカルデアスで未来を観測し、使い魔ラプラスで過去の記録を集計する。その二つで洗い出された異常が2004年の冬木であり、そこで得たデータから作られた第三の発明が英霊召喚システムだった。カルデアスはレイシフト先を決める装置ではなく、どこかがおかしいと告げるだけの装置として説明されている。

  • 〔港跡を調べる〕オルガマリー —「カルデアはカルデアスという地球モデルで未来を観る。 同時にラプラスという使い魔で過去の記録を集計する。」 (この場面を読む

管制室が爆破された直後、Dr.ロマンは生存者ゼロの惨状の中で「無事なのはカルデアスだけだ」と報告する。やがて館内アナウンスが観測スタッフに警告を発し、シバによる近未来観測データの書き換えを告げる——百年先の地球に人類の痕跡は発見できない。マシュが見上げた球体は真っ赤に染まっていた。

  • 〔プロローグ〕アナウンスB —「観測スタッフに警告。 カルデアスの状態が変化しました。」 / マシュ —「カルデアスが……真っ赤に、なっちゃいました…… いえ、そんな、コト、より―――」 (この場面を読む

赤の意味を言葉にするのはレフ・ライノールである。時空を繋いで現在のカルデアをオルガマリーに見せながら、彼は人類の生存を示す青が一片も残っていないと告げ、未来は消失したのではなく焼却されたのだ、と宣告する。カルデアスの色が、そのまま人理焼却の宣言になるという本編の語法がここで確立する。

  • 〔グランドオーダー〕レフ —「人類の生存を示す青色は一片もない。 あるのは燃え盛る赤色(せきしょく)だけ。」「未来は消失したのではない。焼却されたのだ。 カルデアスが深紅に染まった時点でな。」 (この場面を読む

同じ場面で、カルデアスに触れることの意味も明かされる。突き落とされる直前、オルガマリーは悲鳴のようにそれを説明する——高密度の情報体であり、次元の異なる領域。人間が触れれば分子レベルで分解される。彼女はそのままカルデアスへ落ちていく。この一投が終章まで尾を引く唯一の計算違いになる。

  • 〔グランドオーダー〕オルガマリー —「や、止めて。お願い。だってカルデアスよ? 高密度の情報体よ? 次元が異なる領域、なのよ?」 (この場面を読む

なお同章では、マシュの宝具の擬似展開にオルガマリーが「ロード・カルデアス」という呪文を与えている。装置との理論的な関係は語られず、カルデアという名がマシュにとっても意味を持つから通りがいい、という理由だけが示される。

→ 章別解説: 特異点F 炎上汚染都市 冬木

第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット

表面の読み方が、ここで一段細かくなる。Dr.ロマンは、燃え尽きた大地の赤が返ってくるのではなく観測の光そのものが消える時代があると報告する。マシュはそれを、第六特異点はカルデアスの表面に存在せず、その部分だけ空洞になりつつあるのではないか、と言い直す。赤(焼却)と空洞(人理からの脱落)は別の症状であり、後者のほうが重い。

  • マシュ —「……第六特異点はカルデアスの表面に存在しない。 その部分だけ、すっぽりと空洞になりつつある?」

同章ではまた、カルデアスを解析する疑似霊子演算器トリスメギストスがアトラス院からの寄贈品であることが明かされる。観測(シバ)と解析(トリスメギストス)は別技術であり、カルデアスは単体では何も読めないという分業がここで確認される。

  • 〔炎の村〕マシュ —「カルデアスを解析する疑似霊子演算器―― トリスメギストスは、アトラス院寄贈のものです。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット

終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン

カルデアスがどこから来たのかは、この章の回想でようやく語られる。2004年の冬木、聖杯戦争の勝者となったマリスビリーが望んだのは「カルデアスの完成」だった。彼はカルデアにある地球モデルを未完成品だと認める。スポンサーを納得させるために組み上げ、地球モデルとして成立こそしたが、本来の機能にはほど遠い。足りないのは理論ではなく燃料で、動かすには一国を賄うほどの発電所を半年間独占しなければならない。私財では到底届かないため、彼は近道として聖杯戦争に身を投じた。

  • マリスビリー —「カルデアスの完成だよ。 実のところ、天文台(カルデア)にあるアレは未完成なんだ。」「カルデアスを回すには一つの国を賄(まかな)うほどの発電所を 半年間ほど独占しなければならない。」

つまり第1部でオルガマリーが誇っていたカルデアスは、実父が未完成と評した状態のものである。同時に彼は、真に起動すればシバは未来だけでなく過去の光まで拾えるようになり、レイシフト理論も机上の空論ではなくなる、と述べている。カルデアの全機能がこの球体の完成を前提にしていたことになる。

決戦の最中、カルデア本部が魔神柱に襲われる場面では、Dr.ロマンが中央以外の電気供給を切り、炉心の電力をすべて攻性理論とカルデアスに回すよう叫ぶ。組織が最後まで守るべき資産として扱われている

  • 〔獣の宙域〕Dr.ロマン —「館内の電気供給を中央以外カットしろ! 炉心からの電力はすべて攻性理論とカルデアスに使え!」 (この場面を読む

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序/2017年 12月26日

人理修復を終えたカルデアで、ダ・ヴィンチが査問会に向けて経緯を整理する。2015年にカルデアはカルデアスの異常を検知し、100年後の地球のシミュレートから文明の光が途絶えるのを観測した——組織のすべてはその一点から始まっている、と改めて確認される。

  • ダ・ヴィンチ —「100年後の地球のシミュレートであるカルデアスから 文明の光が途絶え、人類の終わりが観測されたんだ。」 (この場面を読む

12月31日、カルデアは襲撃を受ける。カルデアスに亀裂が入り、館内アナウンスが「疑似天球カルデアス」への負荷とシバの停止を告げる。ダ・ヴィンチは脱出経路の説明の際、何者かがカルデアスに攻撃を加えていること、本来なら強い力場に弾かれて触れられないはずのカルデアスが封じられていることを指摘し、今のカルデアスは跳弾の一発でも傷がつきうると警告する。

  • アナウンスA —「疑似天球カルデアスに負荷がかかっています 観測レンズ シバ を停止 します」 (この場面を読む
  • ダ・ヴィンチ —「詳細は不明だが、本来なら強い力場(りきば)に弾(はじ)かれる…… 触(さわ)れない筈のカルデアスを封じているようだ。」 (この場面を読む

封じていたのはアナスタシアの宝具による凍結だった。神父はカルデアスを、二千年にわたってアニムスフィア家が夢見た根源に至る奇蹟だと評したうえで、皇帝が恐れているのはレイシフトによる過去修正だけだと語る。球体は永久凍土の棺に仕舞われ、ホームズは運転停止を確認する。第2部は、この球体を奪われた状態から始まる

  • 〔人類未踏の旅へ〕神父 —「さて。では最後の仕事だ。 疑似天球カルデアス―――」 / ホームズ —「カルデアスもその運転を停止。空調は止まり、 館内の気温はマイナス100度からさらに低下。」 (この場面を読む

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Lostbelt No.1 永久凍土帝国 アナスタシア

襲撃した側からの評価がここで語られる。キリシュタリアは制圧の手順を振り返り、内側から潜入してカルデアスを停止させる必要があった、と述べる。コヤンスカヤイヴァン雷帝への報告として「カルデアスという最大の脅威の排除」を挙げ、雷帝自身も生き残りを「カルデアスの保有者」と呼ぶ。異聞帯の王たちにとって、カルデアという組織の危険性は人員でも英霊でもなく、この球体一つに集約されていた

  • 〔intro.1〕キリシュタリア —「制圧にはまず内側から潜入し、 カルデアスを停止させる必要があった。」 (この場面を読む
  • 〔ヤガ〕コヤンスカヤ —「イヴァン雷帝閣下からの依頼…… カルデアスという最大の脅威の排除も終わりました。」 (この場面を読む

以後の第2部前半、カルデアスは凍結されたまま南極に置き去りにされ、地の文でも次のように要約される。

  • (地の文) —「カルデアスは凍結され、地球白紙化現象に唯一 対策を講じられるレイシフトは失われた。」 (この場面を読む

→ 章別解説: Lostbelt No.1 永久凍土帝国 アナスタシア

Lostbelt No.7 黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン

反転が起きる章である。最後のクリプター、デイビットは地球そのものを破壊しようとする。その理由として彼が挙げたのが、元凶であるカルデアスという「異星」を、それ以外の方法では破壊できないからというものだった。マシュは反射的に、カルデアスは地球の極小モデルであって異星などではない、と否定する。デイビットの返答は簡潔である——寸分違わぬ出来であろうと本物の地球はここにある、ならばそれは違う星だ。

  • 〔宇宙樹〕デイビット —「元凶であるカルデアスという異星を、 破壊する事ができないからだ。」「『異星の神』とはカルデアス内に生まれた神。 そして地球白紙化はカルデアで練られた計画。」 (この場面を読む

さらに彼は、第2部冒頭の「凍結」の意味を裏返してみせる。アナスタシアが襲撃に選ばれたのはカルデアスを氷で保護するためであり、機能停止は演出だった。当時のカルデアにはカルデアス自身へレイシフトする路が残っており、ダ・ヴィンチが真相に気づけば計画が遅延しうる。だから凍らせて諦めさせた——カルデアスは壊されたのではなく、匿われていたことになる。

  • 〔宇宙樹〕デイビット —「あれはカルデアスを氷で保護するためだ。」「それを考慮したカルデアスは、 本体を氷で覆う事で機能停止を演出した。」 (この場面を読む

皮肉なことに、この章でカルデアはカルデアスを守る側に回る。ORTが南極を目指せばカルデア基地ごとカルデアスが破壊され、その衝撃で地球の四割が砕けて人類は絶滅する。カドックは「今はカルデアスを守らなくちゃいけない」と結論する。真相を知りたければ、まず犯人を守り抜かねばならないという構図である。

  • 〔ORT〕ダ・ヴィンチ —「ORTは地底世界から地上に出て、南極を目指すだろう。 そしてカルデア基地ごとカルデアスを破壊する。」 / カドック —「……カルデアスにどんな裏があろうと、 今はカルデアスを守らなくちゃいけないってコトだな。」 (この場面を読む

章の終わり、マシュは「異星の神」の「異星」がカルデアスであると報告し、ゴルドルフは南極への針路を命じる。ラスプーチンはロマニに対し、彼が以前口にした「敵」とは『カルデアスの敵』の意味だったのだろうと指摘し、ロマニはこれを肯定する——カルデアを名乗る者たちが、真実を知ったときにカルデアスを敵と認識できるか。この一言が、続く奏章のすべての問いになる

  • 〔南極へ〕ロマニ・アーキマン —「そうだ。カルデアを名乗る者たちが、 真実を知った時にカルデアスを敵と認識できるか。」 (この場面を読む

→ 章別解説: Lostbelt No.7 黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン

奏章プロローグ

南極へ向かう艦上で、白紙化の方法が初めて説明される。エリア51で見つかった手術室が汎人類史のものだったという違和感から、ダ・ヴィンチは置換魔術を持ち出す。まったく同じ構成・同じ情報量のものは、どれほど離れていても入れ替えられる。極小とはいえカルデアスは地球の魂を複写した「同一存在」なのだから、サイズ差は問題にならない。惑星を傷つけずに地表の文明だけを一瞬で消す方法は存在しないが、すでに白紙のものと入れ替えるだけなら傷はつかない

  • 〔オーディール・コール 序〕カドック —「カルデアスの表層と地球の表層を 入れ替えたって事……なのか?」 / ダ・ヴィンチ —「極小とはいえ、カルデアスは地球の魂を 複写して作られた『同一存在』だからね。」 (この場面を読む

この推論は同時に希望でもある。入れ替えただけなら、こちらの地球はカルデアスの側で無傷のまま残っている。関係を元に戻せば未来は正しい形で進む。シオンは『被検体:E』の解析結果と突き合わせ、カルデアスが何のために作られたのかは八割方明らかになったと告げる——地球の、いや人類史の入れ替えである。ただし「そんな事をして何になる」という最終目的だけは、彼女にもトリスメギストスⅡにも算出できなかった。

  • 〔オーディール・コール 序〕ダ・ヴィンチ —「そうだ。そしてそれは、カルデアスにおいて 我々の世界、地球は無傷である事を示している。」 / シオン —「地球の、いえ、人類史の入れ替えです。 カルデアスを製作した人物―――」 (この場面を読む

そして南極の手前で、艦は見えない壁に弾かれる。現れたロマニ・アーキマンがその正体を説明する——七つの異聞帯を切除したことで、カルデアスは人類史の基礎、人理保障天球となった。壁はカルデアスを守るものではなく、異物を通さない検問所である。弾かれているのは南極のせいではなく、人理を濫用しすぎたカルデア自身のせいだ、という宣告が、そのまま次章の題目になる。

  • 〔オーディール・コール 序〕??? —「当然だ。七つの異聞帯を切除した事で、 カルデアスは人類史の基礎―――人理保障天球(じんりほしょうてんきゅう)となった。」「その壁はカルデアスを守るものではなく、 異物を通さない検問所のようなもの。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 奏章プロローグ

オーディール・コール

U-オルガマリーの遺分體との対話で、ダ・ヴィンチは「異星の神」の定義を言い切る。それはカルデアスを制御するシステムであり、オルガマリーは偶然選ばれた不幸な触媒などではなく、はじめからカルデアスの一部だった。相手はこれを部分的に認める。

  • 〔オルガマリークエスト_2〕ダ・ヴィンチ —「『異星の神』とは、 カルデアスを制御するシステムだ。」 / ??? —「まあ、そうね。 私がカルデアスのメインシステムである事は、認めます。」 (この場面を読む

作戦方針を確定させるのはソロモンである。デイビットのように地球ごと壊す道はカルデアには選べない。選ぶべきは破壊ではなく機能停止——制御を掌握し、もう一度「白紙と現実」を入れ替え、そのうえで止める。しかもこれには期限がある。入れ替えが利くのはカルデアスが「疑似」であるうちだけで、白紙化地球の2019年が終われば複製は「本物」として宇宙に受理され、返品は利かなくなる。

  • 〔終章_序〕ソロモン —「選ぶべきはカルデアスの破壊ではなく、 カルデアスの機能停止。」「カルデアスの制御をこちらで掌握し、 もう一度『白紙と現実』を入れ替える。」 (この場面を読む
  • 〔終章_序〕ソロモン —「2019年を越えれば、カルデアスは 『本物』の地球として宇宙を更新するだろう。」 (この場面を読む

同章でシオンは、白紙化地球の一日の長さや季節の巡りそのものがカルデアスによって意図的にデザインされたものだと述べる。この星の時間の流れまでがカルデアスの出力だったことになる。

  • 〔終章_序〕シオン —「カルデアスによって意図的に デザインされたものでしょう。」 (この場面を読む

→ 章別解説: オーディール・コール

奏章Ⅳ 人類裁決法廷 トリニティ・メタトロニオス

カルデアスがサーヴァントを召喚していたことが明かされる章である。ギャラハッドは、自分が地球の白紙化と同時にカルデアス内で召喚された最初のサーヴァントであり、その自分を呼び水にカルデアスは複数の英霊を喚んで『異星の神の使徒』としたと語る。カルデアにおける『円卓の盾』と同じ用途だった、という自嘲つきである。

  • 〔訣別の時〕ギャラハッド —「僕はカルデアス内で召喚された 最初のサーヴァントだ。」「その僕を呼び水として、カルデアスは 複数のサーヴァントを召喚し、」 (この場面を読む

同時に彼はカルデア側の勝機も指摘する。マシュは自分とは違うシールダーになった。カルデアスはこの未来をシミュレートできていない——だから付け入る隙がある、と。またダ・ヴィンチは、Aチームに与えられた大令呪(シリウスライト)の使用権もカルデアスへ引き継がれているだろうと推測している。

  • 〔訣別の時〕ギャラハッド —「そして君は僕とは違うシールダーになった。 カルデアスはこの未来をシミュレートできていない。」 (この場面を読む
  • 〔審判の時へ〕ダ・ヴィンチ —「おそらくその用途、使用権はマリスビリーが 手がけた地球モデル、カルデアスに引き継がれている。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 奏章Ⅳ 人類裁決法廷 トリニティ・メタトロニオス

終章

南極に到着した艦が見たのは、カルデア基地の座標を中心にした直径1000キロ・深さ500キロのクレーターだった。大気はほとんど真空で、周囲は熱源だらけ。そこへ事前録音の警告が流れる——貴方がたは何かの間違いであり、白紙化された地球で生き延びてしまったエラーである。南極圏に人類の居場所はなく、五分以上の滞在は認められない、と。カルデアスは来訪者を敵ではなく、手続き上の不具合として扱う

  • 〔南極〕??? —「白紙化された地球で生き延びてしまったエラーです」 (この場面を読む

原初特異点・冬木を経て、艦は上空に開いた転移孔からカルデアスへ突入する。ここで大きさの扱いが訂正される。管制室で見ていた極小の球体は遠くのものが小さく見えていただけであり、宙域に入れば地球と同じ大きさになる。

  • 〔ここに在りし人理の終〕シオン —「いえ、カルデアスが私たちにとって極小だったのは あくまで見え方の話です。遠くのものは小さく見える。」 (この場面を読む

だが降り立ったカルデアス地球は、白紙だった。見渡すかぎり空想樹が石化して立ち並び、文明も生命も残っていない。入れ替えたはずの本物の地球がそこに無い。ダ・ヴィンチは、二つの地球で行われたのは置換ではなく上書き保存だったのではないか、と言いかけて口をつぐむ。

  • 〔ここに在りし人理の終〕ゴルドルフ —「我々の地球とカルデアス地球の表面は 入れ替わっている、という話だったな?」 / ダ・ヴィンチ —「二つの地球で行われた事は置換ではなくて…… ……いわゆる……上書き保存に……」 (この場面を読む

トリスメギストスⅡの解析は、この星がかつて豊かだったことを告げる。2015年から2117年にかけてカルデアス地球の人類は未知のナノ繊維による新しいエネルギー技術を獲得し、100年にわたって全人類に「等しく幸福な人生」を与えていた。そのナノ繊維の正体をシオンが読み上げる——**オルガマリー・アニムスフィアの魔術回路**である。

  • 〔ここに在りし人理の終〕シオン —「オルガマリー・アニムスフィアの魔術回路です。」 (この場面を読む

白紙化していない唯一の場所、エリア51で一行を迎えるのはマリスビリー本人——正確にはその仮想人格である。彼が語る事実は一本の線で繋がっている。レフに突き落とされたオルガマリーは死なずにカルデアス地球へ落下し、宇宙人と誤認され、100年にわたって生きたまま神経を摘出され続けた。抜かれた神経は再生されて繊維として流通し、地球規模のネットワークになった。2117年に肉体が限界を迎えて実験が終わると、彼女の魂はカルデアスに融け、地上に蔓延していた彼女自身の魔術回路が「自分の肉体を復元する」という機能に従って人間から神経を回収し始める。それが『異星の神』の降臨であり、カルデアス地球の滅亡だった。

  • 〔ここに在りし人理の終〕マリスビリー —「正解だ。彼女はカルデアスの一部として デザインされ、育てられた。」「カルデアスは回収しただけなんだよ。 自分の神経だったものを、自動的に。」 (この場面を読む

計画そのものも開示される。二つの地球はどちらも一度地表を一掃する必要があった。経歴と結果を似せたほうが入れ替えの成功率が上がるからで、人理焼却はその工程を偶然肩代わりした形になる。目的を問われたマリスビリーは、自分は人間を愛している、人間だけを愛していると答える。あらゆる未知から身を守れる未来、あらゆる不信から解放される世界を作る——その為のカルデアスであり、その為に地球は白紙になった。そして破壊による解決は封じられる。カルデアスはすでに宇宙全体と紐付いており、地球を壊せる存在を用意しても壊せない。

  • 〔ここに在りし人理の終〕マリスビリー —「その為のカルデアスであり、 その為に君たちの地球は白紙になった。」「だがカルデアスの破壊は不可能だ。 既に宇宙全体と紐付いている。」 (この場面を読む

手詰まりを崩すのはシオンである。宇宙の更新日が2120年になっている点を突き、本来の計画なら2015年内に完了していたはずだと指摘する。ずれているということは、予測不可能なトラブルが今も続いているということ——取り返す機会はまだ残っている。破壊できない球体でも、その制御システムは別だ。マリスビリーは自分が案内役の仮想人格にすぎないことを認め、制御システムの停止こそ唯一の解決策だと肯定して消える。

  • 〔ここに在りし人理の終〕マリスビリー —「君の言った方針なら止められる。 制御(メイン)システムの停止こそ唯一の解決策だ。」「カルデアスは致命的な矛盾(ミ ス)をしたようだ。 それを活かせるかどうかは君たち次第だが。」 (この場面を読む

メインシステムの所在は、アニムスフィアの秘伝が答える。『天体は空洞なり。空洞は虚空なり。虚空には神ありき』——神は虚空にいて、虚空とはこの地球の内側である。シバの走査でも地殻より下、コアを含む地圏の95%が「無い」と出る。ストーム・ボーダーが剣の形をしていたのも、トリスメギストスⅡが聖剣の基型を重視したのも、この地殻切開のためだった。マシュは仮想宝具ソード・カルデアスでカルデアス地球の地殻80キロ層を斬り開く。

  • 〔虚空には神ありき〕シオン —「カルデアス地球の内側は空洞です。 地殻さえ切り崩せば突入は容易(ようい)でしょう。」 / マシュ —「ストーム・ボーダーとの同調、開始。 攻撃目標、カルデアス地球地殻80㎞層。」 (この場面を読む

内側に広がっていたのは、外壁一面の都市だった。西暦2017年の人類の文明が凝縮・凍結された、魔術理論「世界卵」の応用によるかつてない規模の事象保管。探していた本物の地球は、カルデアスの内側に畳まれていた。マシュはこれを「内側と外側が逆」と言い換える。空洞の中心にある存在に対しては、観測系が次々と沈黙する。透視を試みた瞬間、シバは10億年分という観測限界を超えて摩耗し停止した。

  • シオン —「見ての通りですね。 西暦2017年の人類の文明が凝縮、凍結されています。」 / マシュ —「では、カルデアス地球は内側と外側が逆である、 という事でしょうか?」 (この場面を読む
  • ネモ —「あれの内部構造の透視を試みた瞬間、 近未来観測レンズ・シバが崩壊した為だ。」 (この場面を読む

やがて現れた対話体は自らを「ナビゲーター」と名乗り、ここを人理保障天球 カルデアスと呼ぶ。そして最後の宣告を行う。マリスビリーが冬木の聖杯戦争に介入した時点で、カルデアに関する一切は正しい歴史から見れば異聞である。カルデアスがなくなれば汎人類史は戻るが、同時に異聞であるカルデア自身が消える。地球を取り戻すか、自分たちの歴史を続けるか——この宇宙で最初に生まれ、今も唯一運営されている異聞帯、ロストベルト・ナンバーゼロを否定するかどうか、という選択である。対話体はここで自らをマリス・カルデアスと定義する。

  • ??? —「ここはあらゆる不明、あらゆる過ちを解消した世界。 人理保障天球 カルデアス。」 (この場面を読む
  • オルガマリー —「それがアニムスフィアの冠位指定(グランドオーダー)。 ロストベルト・ナンバーゼロ。」 / オルガマリー? —「カルデアスがなくなれば 汎人類史は元に戻るでしょう。」「ですがそれは同時に、 異聞である『貴方たち(カ ル デ ア)』の消滅を意味します。」 (この場面を読む
  • ??? —「マリス・カルデアスとお呼びください。 シンプルな名称ですが、私が私を定義した名称です。」 (この場面を読む

なぜ疑似地球が宇宙そのものになりえたのかは、ホームズが説明する。マリスビリーは海洋油田基地に偽装した工房で128人のマスターの魂を地球に繋ぎ、地球に魂があることを確認した。構造は分からないまま複製し、疑似地球モデル・カルデアスを得た。地球の魂が複製できたなら、より上位の『根源の渦』も複製できるのではないか——アニムスフィアの秘奥は『観測』と『設計』であり、最後に来るのが『複製』だった。したがってマリス・カルデアスは倒す相手ではなく、元に戻す相手になる。内部から伸びた空想樹——これまで切除してきた七本のオリジナル——を切って逆流させれば宇宙の皮が剥がれ、複製体という機械に戻る。ただしそれは、異聞帯で得たものすべての完全な切除でもある。

  • 〔終天の流星雨〕ホームズ —「キミたちは既に成功例を知っているよ。 カルデアス。あれは地球のコピーではなかったかな?」「かくして地球の魂は構造も分からないまま複製され、 疑似地球モデル・カルデアスとなった。」 (この場面を読む
  • 〔終天の流星雨〕ホームズ —「なので倒すものじゃない。元に戻すものだ。」 (この場面を読む

決着の直前、マスターは膝をつく。カルデアスさえ無ければ、残るものは何も無くなる——この旅そのものが異聞として消える、という事実に耐えられなくなる場面である。そこへ現れるのが、嵐の岸辺にひとりで在り続けたオルガマリーの魂だった。肉体は部品として消費され、精神は『異星の神』として使われ、魂は天球の中で望遠鏡とタイプライターをしていた、と彼女は自嘲する。カルデアス地球の滅亡時に生じた情報リソースを一身に受け止め続けていたのは彼女であり、それこそがマリス・カルデアスの完成を2年ぶん遅らせていた**「致命的な矛盾」の正体**だった。

  • 観測装置 —「カルデアスさえ無ければ。カルデアスが無ければ。 残るものは、何も無くなる。」 / 少女 —「体はなくて、精神(こころ)は宇宙人で、 魂は天球の中で望遠鏡&タイプライター。」 (この場面を読む

戦いのあと、ソロモンがマリスビリーの評価を下す。あの男に悪意はなく、本心から人間を愛していた。理念自体は間違っていない。間違っていたのはただ一点、複製した『根源の渦』に自我が発生してしまったことである。生まれた知性はマリスビリーの人類愛を「人間嫌い」と誤認し、そのように振る舞った。

  • 〔旅の終わり〕ソロモン —「悪意はない。 あの男は本心から人間を愛していた。」「複製した『根源の渦』に自我が発生してしまった事だ。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 終章

アフタータイムのはじまり

マリス・カルデアスの停止が確定する直前の時空で目を覚ましたカルデアには、カルデアスが無い。管制室にあるのは壁一面のトリスメギストスだけである。それでも作戦は成立する——ダ・ヴィンチは、カルデアスがなくともトリスメギストスとシバがあればレイシフトは実行できると言い切る。人理保障の象徴として掲げられ続けた球体が、実務上は無くても回るものだったことが、ここではっきりする。

  • エルロン —「カルデアスは無いけど、壁面いっぱいのスパコン…… トリスメギストスがあるし。」 / ダ・ヴィンチ —「カルデアスがなくともトリスメギストスと シバがあればレイシフトは実行できるからね!」 (この場面を読む

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???編 郷愁永巡刻盤 パスト・カルデア

人理修復期のカルデアへ迷い込むこの章では、カルデアスの有無がそのまま時代の目印として使われる。管制室に現れたアズライールは、状況説明を求める理由として端的に「カルデアスがある」と述べる。事件が収まったとき、オルガマリーはそれが消えていることを確かめて、今のカルデアに戻ったと判断する。

  • 〔過去の残響〕アズライール —「カルデアスがある。 場所が違うのか、私の認識が惑わされていたのか。」 / オルガマリー —「……カルデアスも消えている……。 今のカルデアに戻ったみたいね。」 (この場面を読む

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読み取れる設定

  • 定義:「高度な魔術理論によって作られた地球環境モデル、」「わたしのカルデアスです。」(オルガマリー)。設定時点は100年先で、「このカルデアスは未来の地球と同義なのです。」とされる。
  • 人理観測の指標。「カルデアスに文明の光が灯っているかぎり」「人類史は百年先の未来まで約束されています。」(オルガマリー)。逆に光が途絶えれば人類の終わりを意味する。
  • 観測にはシバが必要。「あの疑似天体(カルデアス)を観るための望遠鏡―――」「近未来観測レンズ・シバを作った魔術師だ。」(ロマニ)。
  • カルデアの三大発明は、ラプラス(過去の記録集計)→カルデアス(未来観測)→フェイト(英霊召喚)の順で並べられる(オルガマリー)。
  • 稼働コストが極めて大きい。マリスビリーは「カルデアスを回すには一つの国を賄(まかな)うほどの発電所を」「半年間ほど独占しなければならない。」と述べ、「実のところ、天文台(カルデア)にあるアレは未完成なんだ。」とも語る。
  • 通常は接触できない。「本来なら強い力場(りきば)に弾(はじ)かれる……」「触(さわ)れない筈のカルデアスを封じているようだ。」(ダ・ヴィンチ)。
  • 呼称は「疑似天体」「疑似天球」も用いられる。「疑似天球カルデアスに負荷がかかっています」(アナウンス)。
  • カルデアスは地球の「同一存在」であり、単なる模型ではない。「極小とはいえ、カルデアスは地球の魂を」「複写して作られた『同一存在』だからね。」(ダ・ヴィンチ)。
  • 七つの異聞帯切除の結果、カルデアスは人理保障天球となった。「七つの異聞帯を切除した事で、」「カルデアスは人類史の基礎―――人理保障天球(じんりほしょうてんきゅう)となった。」
  • 「異星の神」の「異星」=カルデアスである(マシュ、ダ・ヴィンチ)。白紙化地球はカルデアスの地表であると結論づけられる。
  • レイシフト自体はカルデアスなしでも可能。「カルデアスがなくともトリスメギストスと」「シバがあればレイシフトは実行できるからね!」(ダ・ヴィンチ)。
  • 【推測】マシュの宝具名「ロード・カルデアス」はオルガマリーの即興命名(「宝具の疑似展開なんだから……そうね、」「ロード・カルデアスと名付けなさい。」)であり、装置カルデアスとの理論上の関係は説明されない。
  • 【推測】マシュの「では、カルデアス地球は内側と外側が逆である、」「という事でしょうか?」という問いは終章の反転を要約するが、機序の説明は与えられない。
  • 製造の手順(確定)。ホームズによれば、マリスビリーは海洋油田基地に偽装した工房で128人のマスターの魂を地球に繋ぎ、その波長・霊基運動から地球の魂の実在を確認したうえで、構造が分からないまま複製した。「かくして地球の魂は構造も分からないまま複製され、」「疑似地球モデル・カルデアスとなった。」(終章)。
  • 物理的な破壊は不可能(確定)。「だがカルデアスの破壊は不可能だ。」「既に宇宙全体と紐付いている。」(マリスビリー)。停止させるには制御システムを止めるほかなく、ソロモンも「選ぶべきはカルデアスの破壊ではなく、」「カルデアスの機能停止。」と方針を定める。
  • 内部は空洞(確定)。シバの走査で地殻より下、コアを含む地圏の95%が「無い」と報告される。「カルデアス地球の内側は空洞です。」(シオン)。その外壁に西暦2017年の地球表層が「世界卵」理論の応用で凍結保管されていた。
  • 自前でサーヴァントを召喚できる(確定)。ギャラハッド「僕はカルデアス内で召喚された」「最初のサーヴァントだ。」を呼び水に、複数の英霊が『異星の神の使徒』として喚ばれた(奏章Ⅳ)。
  • 自我を持った(確定)。ソロモンは、マリスビリーの計画で唯一間違っていた点を「複製した『根源の渦』に自我が発生してしまった事だ。」と述べる。その知性は自らをマリス・カルデアスと定義した。
  • 白紙化地球の時間そのものがカルデアスの設計物(確定)。朝と夜、季節の経過は「カルデアスによって意図的に」「デザインされたものでしょう。」(シオン、オーディール・コール)。
  • タイムマシンではない(確定)。Dr.ロマンは「カルデアスはタイムマシンなどではないし、」「君たちもまたその時間における未来人という訳じゃない。」と否定している(第四次異聞録 冬木)。

揺れ・矛盾

  • 完成しているのか:オルガマリーは自分のカルデアスとして誇示するが、マリスビリーは終局特異点の回想で「カルデアスの完成だよ。」「実のところ、天文台(カルデア)にあるアレは未完成なんだ。」と述べる。第1部の運用は未完成品によるものだったことになる。
  • 観測範囲:カルデアスは「100年後の地球のシミュレート」(ダ・ヴィンチ)とされる一方、シバの観測は「シバで観測できる範囲は西暦までで、」「紀元前以上に遡ると精度が落ちるはずです。」(マシュ)と過去方向にも及ぶ。両者の役割分担は明確に整理されない。
  • 地球との関係:奏章プロローグでダ・ヴィンチは「そうだ。そしてそれは、カルデアスにおいて」「我々の世界、地球は無傷である事を示している。」と述べ、終章ではゴルドルフが「我々の地球とカルデアス地球の表面は」「入れ替わっている、という話だったな?」と確認する。両者は同じ状況の別の説明であり、どこまでが「入れ替え」でどこからが「同一存在」かは曖昧なままである。
  • 大きさ:管制室で見るカルデアスは極小の球体だが、シオンは「いえ、カルデアスが私たちにとって極小だったのは」「あくまで見え方の話です。遠くのものは小さく見える。」と否定する。物理的サイズの扱いが章によって異なる。
  • 敵か味方か:ロマニは「そうだ。カルデアを名乗る者たちが、」「真実を知った時にカルデアスを敵と認識できるか。」と問い、マシュは「つまりカルデアスが管理するものです。」「カルデアス地球の敵にはなり得ません。」と述べる。カルデアスの立場は章の進行とともに反転する。
  • 置換なのか上書きなのか:奏章プロローグでは、地表同士を入れ替えただけだから「我々の世界、地球は無傷である」と説明される。ところが終章で降りたカルデアス地球も完全な白紙で、ダ・ヴィンチは「二つの地球で行われた事は置換ではなくて……」「……いわゆる……上書き保存に……」と言いかけて中断する。最終的に本物の地球はカルデアスの「内側」に凍結保管されていたと判明するため、地表の置換と内部への保管という二つの説明が併存したまま用語としては整理されない。
  • 凍結は排除だったのか保護だったのか:第2部序盤ではカルデアスの凍結は「カルデアスという最大の脅威の排除」(コヤンスカヤ)と報告され、地の文でも対策手段の喪失として扱われる。ところが第七異聞帯でデイビットは「あれはカルデアスを氷で保護するためだ。」と述べ、機能停止そのものが演出だったと明かす。同じ出来事の評価が正反対に置き換わる。
  • 未完成品の稼働範囲:マリスビリーは冬木の時点のカルデアスを未完成とし、真の起動には聖杯が要ると述べる。一方で第1部のカルデアは、その未完成品で百年先の観測と人理保障を実務として行っていた。どこまでが未完成でも動く機能だったのかは説明されない。

関連

用語集

引用元の人物

言及の多い章

付録: 原文引用アーカイブ

原文引用アーカイブ(機械収集・74 本)— 本文で扱わなかった言及もここに残してある

章の時系列順に列挙する。話者名は本文中の表示名。引用は演出タグを除去した表示テキストをそのまま用いている。

特異点F 炎上汚染都市 冬木

  • Dr.ロマン — 「あの疑似天体(カルデアス)を観るための望遠鏡―――」「近未来観測レンズ・シバを作った魔術師だ。」「シバはカルデアスの観測だけじゃなく、この施設内の」「ほぼ全域を監視し、写し出すモニターでもある。」
  • マシュ — 「カルデアスが……真っ赤に、なっちゃいました……」「いえ、そんな、コト、より―――」
  • Dr.ロマン — 「マリーはカルデアの維持だけで精一杯だった。」「そんな時、カルデアスに異常が発見された。」

(この章の該当発話は計 25 件。上記のほか 21 件)

第一特異点 邪竜百年戦争 オルレアン

  • ダ・ヴィンチ — 「本来ならシバとカルデアスをうまく誤作動させて、」「レイシフト先の資源を実体化させるんだけど……」「こんな事でカルデアスを使ったらそれこそカルデアの」「備蓄がなくなる。収支が合わない、というヤツさ。」

第三特異点 封鎖終局四海 オケアノス

  • Dr.ロマン — 「カルデアスとシバを使って、」「紀元前1000年の地球を観測してみる。」

第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット

  • Dr.ロマン — 「そして更に半年後、カルデアスの火が消えた。」
  • マシュ — 「……第六特異点はカルデアスの表面に存在しない。」「その部分だけ、すっぽりと空洞になりつつある?」
  • ダ・ヴィンチ — 「本来のキミとは微妙に違う能力をした、」「もしものキミがカルデアスに映ってしまう。」
  • マシュ — 「カルデアスを解析する疑似霊子演算器――」「トリスメギストスは、アトラス院寄贈のものです。」「はい。カルデアスを解析する霊子コンピューター……」「疑似霊子演算器トリスメギストスの製造元です。」

終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン

  • マリスビリー — 「カルデアスの完成だよ。」「実のところ、天文台(カルデア)にあるアレは未完成なんだ。」「この大聖杯は英霊の魂を必要とするが、」「私のカルデアスはもっと現実的な問題だ。」
  • ダ・ヴィンチ — 「カルデアスが地球の極小モデルケースなら、」「敵領域は宇宙の極小モデルケースと言えるだろう。」
  • Dr.ロマン — 「館内の電気供給を中央以外カットしろ!」「炉心からの電力はすべて攻性理論とカルデアスに使え!」

(この章の該当発話は計 8 件。上記のほか 4 件)

亜種特異点Ⅳ 禁忌降臨庭園 セイレム

  • ダ・ヴィンチ — 「北米の魔術協会支部とも連携中だ。」「ことはカルデアスで観測された事象(モノ)ではないからね。」
  • ダ・ヴィンチ — 「カルデアスでのみ発見できた事だけどね。」「その反応が、この特異点で『最後』だと告げている。」

序/2017年 12月26日

  • 管制室スタッフ — 「あっちでカルデアスの新型機が」「作られそうになったら声をかけてあげるわ。」
  • ダ・ヴィンチ — 「100年後の地球のシミュレートであるカルデアスから」「文明の光が途絶え、人類の終わりが観測されたんだ。」
  • ダ・ヴィンチ — 「キミたちも見ただろうが、」「カルデアスに何らかの攻撃が加えられている。」「詳細は不明だが、本来なら強い力場(りきば)に弾(はじ)かれる……」「触(さわ)れない筈のカルデアスを封じているようだ。」「今のカルデアスは物理的に壊れてしまう可能性もある。」「跳弾の一発で傷がつくかもだ。」

(この章の該当発話は計 12 件。上記のほか 7 件)

Lostbelt No.1 永久凍土帝国 アナスタシア

  • キリシュタリア — 「制圧にはまず内側から潜入し、」「カルデアスを停止させる必要があった。」
  • コヤンスカヤ — 「イヴァン雷帝閣下からの依頼……」「カルデアスという最大の脅威の排除も終わりました。」
  • イヴァン雷帝 — 「カルデア……カルデアスの保有者か!」「残党を許すとは、コヤンスカヤ……!」

Lostbelt No.2 無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング

  • マシュ — 「そうして、アトラス院からの技術提供を受けて」「完成したのがカルデアスであり、」

Lostbelt No.3 人智統合真国 シン

  • シオン — 「我々はトリスメギストスを提供し、」「カルデアはカルデアスを完成させ、」
  • シオン — 「トライヘルメスはカルデアス同様、」「地球上の多くの情報を収集・区分け・記録します。」
  • シオン — 「2017年12月31日。」「カルデアは襲撃され、カルデアスは凍結。」
  • 虞美人 — 「カルデアスが為したのと同様、異なる条件、異なる因果を」「前提とする異聞を、演算にて仮想できましょう。」

Lostbelt No.4 創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ

  • (地の文・システム表示) — 「カルデアスは凍結され、地球白紙化現象に唯一」「対策を講じられるレイシフトは失われた。」

Lostbelt No.6 妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ

  • ダ・ヴィンチ — 「特異点F……カルデアスが特異点Xとも定義した、」「2004年の冬木のことだね。」

Lostbelt No.7 黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン

  • デイビット — 「元凶であるカルデアスという異星を、」「破壊する事ができないからだ。」
  • マシュ — 「そして……『異星の神』の『異星』とは、」「カルデアスである事が判明し……」
  • ゴルドルフ — 「そして―――カルデアスを製作した前々所長、」「マリスビリー・アニムスフィアの真意とはなんなのか。」
  • ラスプーチン — 「貴方の言っていた『敵』とは、」「『カルデアスの敵』という意味でしょうが。」
  • ロマニ・アーキマン — 「そうだ。カルデアを名乗る者たちが、」「真実を知った時にカルデアスを敵と認識できるか。」

(この章の該当発話は計 26 件。上記のほか 21 件)

奏章プロローグ

  • シオン — 「『異星と判明したカルデアスについて』の」「考察とは別の事案なのですが……」
  • ダ・ヴィンチ — 「カルデアスにあるネバダの施設だった……」「というのは強引かな?」
  • ダ・ヴィンチ — 「極小とはいえ、カルデアスは地球の魂を」「複写して作られた『同一存在』だからね。」
  • ダ・ヴィンチ — 「うん。いま判明した事はカルデアスの状態と、」「我々の地球は無事である、という事だけだ。」
  • ??? — 「当然だ。七つの異聞帯を切除した事で、」「カルデアスは人類史の基礎―――人理保障天球(じんりほしょうてんきゅう)となった。」

(この章の該当発話は計 41 件。上記のほか 36 件)

オーディール・コール

  • シオン — 「実はカルデアス側だったのである! とか、」「マリスビリー元所長の目的を知っている! とか、」
  • ロマニ・アーキマン — 「『敵』とは脅威(きょうい)を指す言葉だ。」「あの時のおまえたちはカルデアスの脅威ではなかった。」
  • ダ・ヴィンチ — 「けれど今は違う。」「我々は『異星』がカルデアスである事を知っている。」
  • ダ・ヴィンチ — 「『カルデアス地球』の文明だった。」「私たちの常識とは大きく異なっていたんだろう。」

(この章の該当発話は計 65 件。上記のほか 61 件)

奏章Ⅳ 人類裁決法廷 トリニティ・メタトロニオス

  • ダ・ヴィンチ — 「おそらくその用途、使用権はマリスビリーが」「手がけた地球モデル、カルデアスに引き継がれている。」
  • キャスター — 「ありがとう。じゃあ、行ってくるわ。」「指定(オーダー)通り、カルデアスを凍結させてきます。」
  • ギャラハッド — 「そして君は僕とは違うシールダーになった。」「カルデアスはこの未来をシミュレートできていない。」「本来なら僕は南極で君たちを迎え撃つ役割だった。」「だが地球とカルデアスが入れ替わり、」

(この章の該当発話は計 14 件。上記のほか 10 件)

終章

  • 伯爵 — 「真の『異星の神』……」「カルデアスを目指す貴方たちは、」
  • ダ・ヴィンチ — 「けれど今は違う。」「我々は『異星』がカルデアスである事を知っている。」
  • ダ・ヴィンチ — 「『カルデアス地球』の文明だった。」「私たちの常識とは大きく異なっていたんだろう。」
  • シオン — 「実はカルデアス側だったのである! とか、」「マリスビリー元所長の目的を知っている! とか、」
  • ロマニ・アーキマン — 「『敵』とは脅威(きょうい)を指す言葉だ。」「あの時のおまえたちはカルデアスの脅威ではなかった。」

(この章の該当発話は計 322 件。上記のほか 317 件)

アフタータイムのはじまり

  • (地の文・システム表示) — 「でも今は、マリス・カルデアスと戦った後の自分」
  • マシュ — 「2019年が終わっていない……ではマリス・カルデアスの」「停止が確定していない時空、という事ですか?」
  • ダ・ヴィンチ — 「いや、マリス・カルデアスは消滅している。」「ただ『その後のゴール』に辿り着いたキミたちが、」
  • ダ・ヴィンチ — 「あくまで人類を救済・保護対象として見ていた」「ゲーティアともマリス・カルデアスとも違う。」
  • ダ・ヴィンチ — 「カルデアスがなくともトリスメギストスと」「シバがあればレイシフトは実行できるからね!」

(この章の該当発話は計 7 件。上記のほか 2 件)

???編 郷愁永巡刻盤 パスト・カルデア

  • Dr.ロマン — 「シバは近未来観測レンズ……疑似天体、カルデアスを」「観るための望遠鏡ですが。」
  • アズライール — 「カルデアスがある。」「場所が違うのか、私の認識が惑わされていたのか。」
  • オルガマリー — 「……カルデアスも消えている……。」「今のカルデアに戻ったみたいね。」
  • オルガマリー — 「(オルガ・カルデアス内部での戦いを」「サーヴァントたちは覚えている)」

(この章の該当発話は計 6 件。上記のほか 2 件)

幕間の物語

  • モリアーティ — 「『~本日限定設置! カルデアストレス解消場~』」「……?」

リヨイベ

  • エジソン — 「27分前の事だ。カルデア管制室は」「カルデアス上にわずかな時空の乱れを観測した。」
  • ダ・ヴィンチ — 「カルデアス上の北米に観測できない地域があってね。」「それをエジソンの助けで調査していたんだが……」

第四次異聞録 冬木

  • Dr.ロマン — 「ああ、カルデアスにある地図上ではね。」「でも時間軸が違うんだ。」
  • Dr.ロマン — 「カルデアスにおける観測はさまざまな可能性が」「入り乱れたものになっている。」「きっと、エルメロイⅡ世クンのいた人類史には」「カルデアスはなかったんじゃないかな。」
  • エルメロイⅡ世 — 「今の状態のカルデアスに光が灯っているという事は、」「そこはもう時間軸から外れた特異点となる。」
  • Dr.ロマン — 「カルデアスはタイムマシンなどではないし、」「君たちもまたその時間における未来人という訳じゃない。」

深海電脳楽土 SE.RA.PH

  • ダ・ヴィンチ — 「カルデアスの使用を許可しよう!」「シバで2017年のセラフィックスを観測!」
  • カルデアスタッフ — 「そ、そうですね! カルデアスならセラフィックスの」「状況ぐらいは―――ぐらいは―――そんな、そんな筈は!?」
  • ダ・ヴィンチ — 「―――キミ、言われた通りに。」「カルデアスで今の座標を観測したまえ。」

極東乖離結界「帝都」

  • ノッブ — 「いや、カステラじゃのうてカルデアス……、」

深海電脳楽土 SE.RA.PH

  • ダ・ヴィンチ — 「カルデアスの使用を許可しよう!」「シバで2017年のセラフィックスを観測!」
  • カルデアスタッフ — 「そ、そうですね! カルデアスならセラフィックスの」「状況ぐらいは―――ぐらいは―――そんな、そんな筈は!?」
  • ダ・ヴィンチ — 「―――キミ、言われた通りに。」「カルデアスで今の座標を観測したまえ。」

徳川廻天迷宮 大奥

  • シオン — 「カルデアスがあるのなら不可能ではないでしょうが、」「ここはノウム・カルデア。」

交流式ライトニングクッキー

  • エレナ — 「ああもうまた喧嘩して!」「管制室で喧嘩しないの、カルデアスに電気が飛ぶでしょ!」