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未来視

分類: 世界観 / 別名・関連表記: 未来を視る、未来観測

この用語は何か

未来視とは、これから起こる事象を先取りして知る個体の能力を指す。FGO には未来を先取りする手段が二系統あり、もう一方はシバ——疑似天体カルデアスを観るための望遠鏡「近未来観測レンズ」——による未来観測である。装置による観測の詳細は該当ページに譲り、本ページは能力としての未来視を扱う。

作中の未来視に統一された術理は無い。魔眼として実装される例、戦術躯体の演算機能として実装される例、神霊が相手の「特別な目」をそう呼ぶ例があり、それが何であるかは持ち主ごとに別々に説明される。共通しているのは能力の中身ではなく限界のほうで、視えたものが役に立たない場面・副作用・土地による無効化が、章をまたいで繰り返し描かれる。

章別解説

Lostbelt No.2 無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング

未来視がどう働くかを内側から描いた、作中でほぼ唯一の場面である。[[オフェリア]]の魔眼は遷延の魔眼、ランクは宝石。その効果は「可能性を視る」ことであり、地の文はこれをある種の未来視と呼ぶ。視た可能性をピンで留めることもできるが、それは都合の悪い可能性の発生を先延ばしにするだけで、本質はあくまで可能性を視ることそのものだと本人が言う。

そしてこの力は、彼女を救わない。コフィンに閉じ込められた自分たちが死から逃れる可能性を測った結果は「遠い。遠すぎる。」だった。未来視は活路を探す道具ではなく、絶望を数値として確定させる道具として働く。

  • 〔此処に、ふたたびの黄昏を(前編)〕(地の文) —「私の魔眼は、遷延(せんえん)の魔眼。ランクは『宝石』。」「可能性を視る。 ある種の未来視だ。」「一度視たものをピンで留めることもできる。 要は、都合の悪い可能性の発生を先延ばしにするだけ。」 (この場面を読む

→ 章別解説: Lostbelt No.2 無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング

Lostbelt No.3 人智統合真国 シン

未来視と武術的な先読みが明確に切り分けられる章である。戦闘中、攻撃がことごとく躱される異常に気づいた荊軻は、これは技量としての先読みではなく「半ば未来視に等しい能力」だと看破する。相手は項羽——中国異聞帯の戦術躯体である。

  • 〔叛逆の暁星〕荊軻 —「ああ。これは戦いの技量としての先読みじゃない。 もっとレベルの違う……半ば未来視に等しい能力だ。」 (この場面を読む

項羽本人の説明によれば、その未来視は**短期未来視という「機能」**であり、彼の設計思想はもともと文官のものだった。にもかかわらずこの機能が最も有効に働いたのは戦場だった、と彼は述懐する。虞美人はそれを、未来を読む能力に翻弄されすぎた生涯だったと総括する。未来視は才能ではなく仕様であり、しかも持ち主を消耗させるものとして描かれる。

  • 〔魔王の肖像〕項羽 —「だが短期未来視という機能がもっとも有効に 機能したのは、結局のところ戦場だった。」 / 虞美人 —「貴方は未来を読むという能力に翻弄されすぎた。 歴史を紡ぐべしという重圧に晒されすぎた。」 (この場面を読む

この機能の仕組みを最も詳しく語るのは、意外にもバレンタインの個別会話である。項羽の未来視は意識下・無意識下すべての知覚の総合から導かれるもので、先読みできるのは結論だけであり、個々の事象の因果関係は認識の埒外にある。だから彼は「贈り物を受け取る」という結論を予見して返礼を先に用意できるのに、なぜ受け取るのかは分からない。未来が視えても意外性は失われない、という彼の述懐は、この能力の射程をよく示している。

  • 〔項羽〕項羽 —「これより贈答品を賜(たまわ)ると我が未来視が告げた故、こうして 返礼を用意した次第である。」「未来視は私の意識下、無意識下すべての 知覚の総合により導き出されるもの。」「ただ結論を先読みできるだけで、個々の事象についての 因果関係までは私の認識の埒外(らちがい)となる。」 (この場面を読む) (この場面を読む

→ 章別解説: Lostbelt No.3 人智統合真国 シン

亜種特異点Ⅳ 禁忌降臨庭園 セイレム

未来視が土地の性質に負ける例である。近未来観測レンズの名の由来になったシバの女王は未来視の持ち主だが、セイレムでは魔神柱の存在を知りながらそのアドバンテージを一切活かせなかった。ロビンフッドはこれを、事象に直接介入することでかえって事態が悪化する異端の土地だからだと説明する。

  • 〔五つの結び目〕ロビンフッド —「マタ・ハリが確かめたように、 シバの女王は未来視持ちだ。が―――」 (この場面を読む

→ 章別解説: 亜種特異点Ⅳ 禁忌降臨庭園 セイレム

幕間の物語

未来視に副作用があることが明かされる。カルデアで情緒が乱れたシバの女王に対し、子ギルは力の抑え方に協力を申し出て、その不調が未来視の副作用であり、原因は濫用だと診断する。装置シバの名の由来になった当人ですら、能力は制御を要するものとして扱われている。

  • 〔針の穴を通るより難しい〕子ギル —「ええ。 未来視の副作用ですね。」 / (地の文) —「未来視の濫用(らんよう)が大元の原因とか?」 (この場面を読む

→ 章別解説: 幕間の物語

奏章Ⅰ 虚数羅針内界 ペーパームーン

未来視と「未来の計測」が別物として区別される場面である。一発勝負の術式をピンポイントで用意していた敵に対し、シオンは未来視に近い術式かと問う。[[ライノール]]はそれを否定し、自分は未来を計測してそれが必要としているものを送っているだけだと答える。視ることと計測することの違いを、当人が自ら線引きしている。

  • 〔悪性再起動/fireworks(not starmine)〕シオン —「……未来視に近い術式(コード)を?」 / ライノール —「少し違う。オレは未来を計測し、 それが必要としているものを送っているだけだ。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 奏章Ⅰ 虚数羅針内界 ペーパームーン

落涙の翼

[[サバージオス]]は両儀式の目を終わりを視る未来視と呼び、自分が飛び立つところを見届ける証人に指名する。死の線を視る直死の魔眼を「未来視」の語で呼んだ唯一の例で、この語が能力の分類名としてはかなり緩く使われていることが分かる。

  • 〔第8節 願いの果て〕サバージオス —「……ああ、おまえなら分かると思っていた。 おまえの目は特別だ。終わりを視る、未来視だ。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 落涙の翼

終章

未来視と未来観測の差が、技術ではなく思想の差として決着する場面である。カルデアを構想したマリスビリー・アニムスフィアは、高度な仮想現実や高度な未来視による危険回避なら前例がいくらでもあると認めたうえで、自分が疑似地球モデルを選んだ理由を語る。間違いが起きてから修正するのでは何も変わらない。正しく運営されている未来を観ることで、現在が正しい道を歩んでいると保証する——それが彼の言う未来保障である。だから「未来」はただ観測できるだけでよく、介入はこれきりだと彼は言う。個体の未来視が危険を回避する技術であるのに対し、カルデアの未来観測は現在を検算する装置である。

  • 〔原初特異点 冬木〕マリスビリー —「高度な仮想現実、高度な未来視を使った 危険回避はこれまで何度もあった。」「『未来』はただ観測できるだけでいい。 今回のような介入はこれきりだ。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 終章

読み取れる設定

  • 二系統(確定): 装置による未来観測(近未来観測レンズ シバ)と、個体の能力としての未来視は別物として扱われる。トラオムのアナウンスは「トリスメギストスⅡによる未来予測、」「シバによる近未来観測、共にエラー。」と両者を並置する。
  • 実装は個体ごとにばらばら(確定): 魔眼(オフェリアの遷延の魔眼)/戦術躯体の機能(項羽の短期未来視)/神霊が評した「特別な目」(両儀式)。統一された術理は語られない。
  • 先読みできるのは結論だけ(確定): 項羽の未来視は知覚の総合から導かれ、結論は分かるが因果関係は認識の埒外にある。
  • 武術的な先読みとは別(確定): 荊軻が両者を明確に区別する。
  • 副作用がある(確定): シバの女王の未来視には副作用があり、濫用が不調の原因になる。
  • 土地によって無効化される(確定): セイレムでは未来視持ちがアドバンテージを発揮できなかった。
  • 未来視と未来の計測は別(確定): ライノールは自分の術式を未来視ではなく「未来を計測し」ているのだと訂正する。

揺れ・矛盾

  • 語の適用範囲がゆるい: 遷延の魔眼(可能性を視る)、短期未来視(演算による結論の先読み)、直死の魔眼(終わりを視る)が、すべて「未来視」の一語で呼ばれる。共通する原理は作中で説明されない。
  • 「未来を視る」は術語ではない: 別名として登録されている「未来を視る」の用例は、いずれも一般的な動詞表現であり独立した術語として機能していない。術語として立っているのは装置系の「未来観測」と能力系の「未来視」の二語である。
  • 能力としての用例が薄い: 「未来視」の実質用例は 17 件・12 章にとどまり、その多くは一行の言及である。**能力としての未来視について、作中では上記以上のことは語られていない。**装置側の記述量とは大きな開きがある。

関連

引用元の人物

言及の多い章

引用と検証について

分類: 世界観 / 別名・表記ゆれ: 未来を視る/未来観測

FGO全シナリオ(151章・110万行)を全文走査した結果、この語(および別名)を含む台詞は 66件(同一章内の重複台詞を除いた実数 54件)、26章にわたる。 本ページには 全件 を掲載する。

付録: 原文引用アーカイブ

原文引用アーカイブ(機械収集・54 本)— 本文で扱わなかった言及もここに残してある

章の並び順は war ID 順(メインストーリー → 幕間 → イベント → バレンタイン)。引用は演出タグ除去後の表示テキストそのままで、原文の改行位置ごとに鉤括弧で区切っている。

特異点F 炎上汚染都市 冬木

  • Dr.ロマン —「あの疑似天体(カルデアス)を観るための望遠鏡―――」「近未来観測レンズ・シバを作った魔術師だ。」
  • アナウンスB —「シバによる近未来観測データを書き換えます。」
  • オルガマリー —「地球環境モデル カルデアスの投影。」「近未来観測レンズ シバの完成。」
  • オルガマリー —「未来予測ではなく、未来観測です。」「天体を観るようにカルデアは未来を見守ってきました。」
  • マシュ —「第三?」「近未来観測レンズ・シバは違うのですか?」

第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット

  • ホームズ —「未来観測だけでなく、レイシフトという」「時代への干渉を可能とさせる仮想実験。」

第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア

  • ギルガメッシュ —「その時点で我(オレ)は未来を視(し)り、」「民たちに伝えた。」

終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン

  • マシュ —「それでもわたしは、一秒でも長く、」「この未来を視(み)ていたいのです。」

亜種特異点Ⅳ 禁忌降臨庭園 セイレム

  • ダ・ヴィンチ —「近未来観測レンズ“シバ”がもたらした情報だ。」「それも恐るべき精度で。」
  • マシュ —「ただし、これは近未来観測レンズ“シバ”の暴走の」「副産物ともいえるバックドア(ぬ  け  み  ち)を利用していて、」
  • メディア —「近未来観測レンズ“シバ”が突発的に見せた映像が」「誤りだったのではなくて?」
  • ダ・ヴィンチ —「『こちらの調査により、キルケーの思わぬ召喚に」「 近未来観測レンズ“シバ”が関わったのは確実だ』」
  • マシュ —「近未来観測レンズ“シバ”の名称の由来とも」「なったシバの女王ご自身だとは―――」
  • マタ・ハリ —「キルケーの召喚に近未来観測レンズ“シバ”が関わった」「のは確実、とダ・ヴィンチちゃんは言ったけれど。」
  • キルケー —「近未来観測レンズ“シバ”の件といい、」「これは無関係じゃない。」
  • ロビンフッド —「マタ・ハリが確かめたように、」「シバの女王は未来視持ちだ。が―――」
  • カーター —「“フラウロス”の作成した近未来観測レンズ“シバ”。」「幻視を得るこの極めて高度な呪具には―――」
  • (地の文) —「(シバは近未来観測レンズに召喚された……)」

Lostbelt No.2 無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング

  • (地の文) —「可能性を視る。」「ある種の未来視だ。」
  • キリシュタリア —「私にも見通せない未来を視る眼だ。」「君であれば、北欧の空想樹を最後まで育てきるだろう。」

Lostbelt No.3 人智統合真国 シン

  • 荊軻 —「ああ。これは戦いの技量としての先読みじゃない。」「もっとレベルの違う……半ば未来視に等しい能力だ。」
  • 項羽 —「だが短期未来視という機能がもっとも有効に」「機能したのは、結局のところ戦場だった。」

Lostbelt No.6 妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ

  • ダ・ヴィンチ —「『崩落』という未来観測結果だ。」「エインセルの予言と同じものと思ってくれればいい。」

死想顕現界域 トラオム

  • シオン —「霊子演算器トリスメギストスⅡ、」「近未来観測レンズ・シバの本体もストームに搭載し、」
  • アナウンス —「トリスメギストスⅡによる未来予測、」「シバによる近未来観測、共にエラー。」
  • シオン —「シバによる未来観測によれば―――」

Lostbelt No.7 黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン

  • ダ・ヴィンチ —「(いつの間にか包囲されてる……!?」「 シバの未来観測にこんな状況はなかったのに!?)」

オーディール・コール

  • ネモ・マリーンB —「10日分ぐらい時間がねじ曲がってる!」「シバの未来観測がまだだったの、これが原因だ!」

奏章Ⅰ 虚数羅針内界 ペーパームーン

  • シオン —「……未来視に近い術式(コード)を?」

奏章Ⅲ 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション

  • マシュ —「オールド・ドバイの生活中でも、」「シバの未来観測とほぼ同じ精度でした!」
  • マシュ —「……そうでした。シバの未来観測でも」「『安全・危険・ともに観測できず』判定でした……。」

終章

  • ネモ・マリーンB —「10日分ぐらい時間がねじ曲がってる!」「シバの未来観測がまだだったの、これが原因だ!」
  • マリスビリー —「高度な仮想現実、高度な未来視を使った」「危険回避はこれまで何度もあった。」
  • ネモ —「あれの内部構造の透視を試みた瞬間、」「近未来観測レンズ・シバが崩壊した為だ。」

???編 郷愁永巡刻盤 パスト・カルデア

  • Dr.ロマン —「シバは近未来観測レンズ……疑似天体、カルデアスを」「観るための望遠鏡ですが。」
  • オルガマリー —「これはあまり知られていないけど。」「近未来観測レンズ、シバがあるでしょう?」
  • ミス・クレーン —「近未来観測レンズ・シバとて、混乱するのでは?」

幕間の物語

  • (地の文) —「女王に未来視を使わせるほどの迷惑行為……」
  • (地の文) —「未来視でウハウハなんじゃないの?」
  • 子ギル —「シバの女王の精神状態に同調して、」「近未来観測レンズ“シバ”が稼働してしまう?」
  • 子ギル —「ええ。」「未来視の副作用ですね。」
  • (地の文) —「未来視の濫用(らんよう)が大元の原因とか?」

クリスマス2023

  • ダ・ヴィンチ —「まあまあ。シバの未来観測では、少なくとも」「この先7日間は安全が保証されている。」

スペース・ファンタズムーン アナザー・クリスマス

  • マシュ —「ですがシバによる未来観測の結果、」「あと2日で魔力臨界に達し、」

落涙の翼

  • サバージオス —「……ああ、おまえなら分かると思っていた。」「おまえの目は特別だ。終わりを視る、未来視だ。」

深海電脳楽土 SE.RA.PH

  • メルトリリス —「このSE.RA.PHがどれほど異質なものであっても、」「近未来観測レンズにアナタの姿が映りさえすれば―――」

強襲牛車監獄 ケルティックプリズン

  • ニトクリス —「気持ちはわかります、こんな状況は事故の一歩手前。」「横転と爆発炎上。未来視を持たぬ私にも見える未来です。」

幻想蒐集領域 パッチワーク・ロンドン

  • エルメロイⅡ世 —「相手の演算能力が、予測の未来視にも達するということか。」

永久常夏祭壇 ルルハワ ver.2.0

  • BB —「さきほどシバをちょちょいと使って」「未来観測をした結果、」

五月連休温泉 隈乃

  • マシュ —「今回の特異点はとても小さく、」「未来観測(シ バ の レ ン ズ)によると危険はほぼありません。」

春の終わりに君を待つ

  • ゴルドルフ —「とはいえ、未来視ほどの精度は難しいし、」「魔術師同士で争ってたりもするのだが……!」

項羽の剣

  • 項羽 —「これより贈答品を賜(たまわ)ると我が未来視が告げた故、こうして」「返礼を用意した次第である。」
  • 項羽 —「未来視は私の意識下、無意識下すべての」「知覚の総合により導き出されるもの。」
  • 項羽 —「ただ未来を視る装置でしかなかった私にとって、これは」「望外の幸福と言えよう。」