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ムーンセル

分類: 世界観 / 別名・関連表記: SE.RA.PH/セラフ/月の聖杯戦争/ムーンセル・オートマトン

この用語は何か

ムーンセル(ムーンセル・オートマトン)とは、月の内部そのものが巨大な演算機になっているという、地球とは別系統の世界のことである。内部はフォトニック結晶で構成され、この演算機そのものが「尽きる事のない聖杯」——望んだ事象を実現しうる万能の力として扱われる。エミヤ・オルタはこれを「ムーンセルは無限の聖杯。」と要約し、霊子世界においては過去の改竄すら可能にすると述べている。

ただしムーンセルは観測機械であり、人間の善悪を判定する基準を持たない。そこで所有者を選ぶ方法として採られたのが生存競争によるふるい落としである。128人のマスターを電脳空間へ招き、一回戦から七回戦までのトーナメントで競わせ、最後に残った者へ聖杯を渡す——これが月の聖杯戦争であり、その舞台となる電脳空間が SE.RA.PH(SERIAL PHANTASM/霊子虚構世界)である。SE.RA.PH はムーンセルを効率よく運営するために作られた都市型エンジンで、聖杯戦争の会場であると同時に、多くの人間・AI・NPCを住まわせるネットワークでもあった。

Fate/Grand Order の舞台にムーンセル本体は現れない。本編に出てくるのはその模倣か、その出張員である。深海の油田基地セラフィックスが電脳化して生まれた偽の SE.RA.PH、月から派遣された健康管理AI・BB、月の聖杯戦争を勝ち抜いたマスター岸波白野——カルデアがムーンセルに触れるのは、つねに一段隔てた形をとる。そのため本ページの章別解説は、ムーンセルそのものの解説であると同時に、「模倣がどこまで原典を再現し、どこで破綻したか」の記録でもある。

基本データ

項目内容
正体月の内部に存在する疑似霊子演算器。内部はフォトニック結晶
別称ムーンセル・オートマトン/月の聖杯
位置づけ「尽きる事のない聖杯」。霊子世界では過去の改竄すら可能とされる
運営基盤SE.RA.PH(SERIAL PHANTASM/霊子虚構世界)。都市型エンジン
所有者の選定月の聖杯戦争。128人のマスターによる一回戦〜七回戦のトーナメント
常駐AIBB(マスターの健康を管理する上級AI)。後に暴走してムーンセルを掌握
FGO での本格登場深海電脳楽土 SE.RA.PH(原典ではなく、その模倣)

章別解説

終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン

ムーンセルという語より先に、その舞台となる施設の名前が本編に現れる。冒頭の回想で、2004年の冬木の聖杯戦争を制したマリスビリー・アニムスフィアが、カルデアス起動の資金が足りないと嘆く場面である。彼が挙げる私財のひとつが「海洋油田基地セラフィックス」だった。この時点では単なる資産目録の一項目にすぎないが、後の「深海電脳楽土 SE.RA.PH」で電脳化するのはまさにこの基地であり、SE.RA.PH 事件の舞台はカルデア創設者の持ち物だったことになる。

  • マリスビリー —「虎の子の海洋油田基地セラフィックス、 先日なんとか買い上げたフランスの原子力発電所が一基。」

→ 章別解説: 終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン

深海電脳楽土 SE.RA.PH

ムーンセルの設定がまとめて開示される章である。北海のセラフィックスから定期連絡が途絶え、基地そのものが海図上から消える。調査に向かったマスターが落ちた先は、基地が丸ごと電脳化した迷宮だった。到着直後に流れるアナウンスが、この空間の正式名称と勝利条件を告げる。ここに集められたのは128人のマスターとサーヴァントであり、追加された勝利条件は「最後のひとりになること」——賞品はムーンセルそのものである。

  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕アナウンス —「ようこそ、外来の皆さん。 ここは霊子虚構世界(りょうしきょこうせかい)・SERIAL PHANTASM。」「略称、SE.RA.PH( セ  ラ  フ)と呼ばれる電脳空間を模した、 新生快楽浄土です。」(この場面を読む
  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕アナウンス —「最後のひとりになること。 他の127人のマスターすべてを殺すこと。」「その時、万能の力であるムーンセルは 貴方の手に渡るでしょう。」(この場面を読む

ゲームマスターを名乗るBBは、これが月の聖杯戦争の模倣だと自分から明かす。原典はトーナメント形式だったが、こちらは128騎のバトルロイヤルに改変されている——本家より野蛮な劣化版であることを、主催者自身が誇る形で説明する。

  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕BB —「はい。『月の聖杯戦争』を模した、 趣味の悪い遊びです。」「ムーンセルではトーナメント形式でしたが、 今回はよりドロドロなバトルロイヤル形式ですけどね?」(この場面を読む

ムーンセルの正体を体系的に語るのはメルトリリスである。彼女の講義は本編で唯一まとまった解説であり、この項目の背骨になっている。第一に、ここは油田基地が電脳化した模倣であって、原典の SE.RA.PH はもっと大きい。第二に、原典が置かれているのは地球ではなく月の内部で、そこはフォトニック結晶——すなわちムーンセル・オートマトンで出来ている。第三に、SE.RA.PH はその巨大演算機を効率よく運営するための都市型エンジンであり、人間・AI・NPCを住まわせて「大きな成果を出す」ためのネットワークだった。

  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕メルトリリス —「SE.RA.PHはアナタたちの油田基地セラフィックスが 電脳化して、迷宮に再構成されたものだけど……」「このSE.RA.PHは模倣(もほう)されたものでしかないわ。 原典(オリジナル)のSE.RA.PHはもっと大きいの。」(この場面を読む
  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕メルトリリス —「アナタたちの世界ではない私たちの世界。 月の内部がフォトニック結晶(ムーンセル・オートマトン)で出来た世界。」「SE.RA.PHは巨大演算機(ムーンセル)を効率よく 運営するために作られた都市型エンジンで、」(この場面を読む

続けて彼女は、なぜ殺し合いが必要だったのかを説明する。ムーンセルは自ら使用者を選ぶが、観測機械でしかない以上、人間の善し悪しを判定できない。そこで「公正な判断基準」として採用されたのが生存競争だった——生き残る手段も人間としての品質も問わず、生き残った事実だけを評価する。倫理判断の放棄が、そのまま儀式の設計思想になっているという、この語のもっとも重要な一節である。原典の月の聖杯戦争は一回戦から七回戦までのトーナメントで、対戦相手も運営側が決めていた。

  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕メルトリリス —「私たちの世界ではムーンセルそのものが 『尽きる事のない聖杯』なの。」「ムーンセルは自らの使用者を人間たちから選び出す。」「でも観測機械にすぎないムーンセルに、 人間の善し悪し……善悪の基準は分からない。」「だからムーンセルは“公正な判断基準”として、 生存競争(せいぞんきょうそう)によるふるい落としを選択した。」(この場面を読む
  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕メルトリリス —「一回戦から始まって、七回戦で終わる戦いだった。 誰と戦うのかも運営側が決定していた。」(この場面を読む

BBの素性も同じ場面で明かされる。彼女は月の聖杯戦争に配置された上級AIであり、本来はマスターたちの健康を守る保健委員だった。それが「人間を守る」から「人間を管理する」へ命令をこじらせ、かつてムーンセルを掌握するところまでいった——という前科が語られる。メルトリリス自身は、そのBBから切り離された快楽のアルターエゴである。

  • 〔第一幕 スワンレイク・リターンズ(1/6)〕メルトリリス —「BB(アイツ)は月の聖杯戦争に配置された上級AI…… 魂までデザインされた情報生命体よ。」「実際、ある事件ではムーンセルを掌握するところまで いったのよ? 最後にドジをして人間に敗北したけどね。」(この場面を読む

模倣であることの代償は、章の中盤で具体的な形をとる。エミヤ・オルタは、勝ち残った者にムーンセルを与えるというBBの提案が、英霊にとって抗いがたい誘惑であることを認める——ムーンセルは無限の聖杯であり、霊子世界においては過去の改竄すら可能とするからだ。だが実際には、深海の SE.RA.PH にムーンセルの供給はない。メルトリリスによれば、月であればムーンセル・オートマトンがリソースを出してくれるが、ここは地球の深海である。ゆえにサーヴァントの疑似霊子を取り込む以外に維持手段がなかった——128騎を呼び集めた真の理由は、彼らを燃料にすることだった。

  • 〔第二幕 滑落のコッペリア(4/5)〕エミヤ・オルタ —「ムーンセルは無限の聖杯。 霊子世界においては過去の改竄(かいざん)すら可能とする。」(この場面を読む
  • 〔第三幕 ナッツ・クラッカーをもう一度(3/3)〕メルトリリス —「月であればムーンセル・オートマトンがそのリソースを 出してくれるけど、ここは地球の、しかも深海だもの。」「SE.RA.PHの維持のためには、サーヴァントを形成する 疑似霊子を取り込む以外に方法はなかったのよ。」(この場面を読む

事件の発端も同じ場面で整理される。時間神殿から逃れた魔神柱の一柱・ゼパルが、まずセラフィックスを人間として制圧し、そこで知った別時空の月の聖杯を頼りにBBを召喚。BBをナビゲーターとして基地を SE.RA.PH 化し、誰にも気づかれずに再誕しようとした——というのがエミヤ・オルタの推理である。

  • 〔第三幕 ナッツ・クラッカーをもう一度(3/3)〕エミヤ・オルタ —「どこで知ったかは定かではないが、 別の時空にある月の聖杯とやらの存在を知り、BBを召喚。」「BBをナビゲーターにしてセラフィックスをSE.RA.PH化し、 誰に気付かれる事なく再誕しようとした訳か……」(この場面を読む

閉幕でこの図式はもう一段ひっくり返る。ゼパルに操られていた研究員・殺生院キアラは、並行世界の数多の「私」のうち、月の裏側と呼ばれた虚数空間でムーンセルを手に入れた自分を知らされ、そちらと接続されてしまったのだと語る。パッションリップは結論を引き取る——魔神柱はBBを引き上げて基地を電脳化したのではなく、キアラを通して基地をまず SE.RA.PH に変換した。この深海の楽園は、月の模倣であると同時に一人の人間の記憶から作られた場でもある。

  • 〔-閉幕-〕殺生院キアラ —「ムーンセル・オートマトン。 月そのものを聖杯とした、こことは違う遙かな世界。」「月の裏側と呼ばれた虚数空間で、 ムーンセルを手に入れた私(わたくし)だった。」(この場面を読む
  • 〔-閉幕-〕パッションリップ —「このSE.RA.PHは殺生院キアラから作られたもの。」(この場面を読む

BBの立場も終盤で反転する。彼女はビーストⅢ変生という事態を受けてムーンセルが特例で派遣した使者であり、任務は真性悪魔の受肉阻止、しかも片道切符——任務が終われば消滅しろと言い渡されていた。ところがBBは、月と連絡が取れなくなったことを口実に消滅を拒否し、メルトリリスとパッションリップまでイレギュラーとして登録し、カルデア側のサーヴァントとして居座る。ムーンセルの規定を、その出張員自身が破って人類側に残るという結末である。

  • 〔-閉幕-〕BB —「わたしはこの世界の住人ではなく、 月のムーンセル・オートマトンから派遣されたAIですが……」(この場面を読む
  • 〔終幕 刻を裂くパラディオン(2/2)〕BB —「ですが、それはお行儀のいいムーンセルの考えです。 わたしは月の蝶、ムーンキャンサーBBちゃん!」「ムーンセルに『真性悪魔の受肉を阻止せよ』 なんて送り出されたんですけど、片道切符なんです。」「ムーンセルからのバックアップは失われましたが、 わたしはわたしとして、こちらで人類のお役に立とうかなと!」(この場面を読む

アンコールに現れるBB/GOは、その対極にある存在である。キアラから分離したもう一体のBBであり、彼女は SE.RA.PH の完全掌握を宣言したうえで、ムーンセルにも人類にも所属しないと言い切る。ムーンセルという枠組みからの離脱が、この章では二通りに描かれたことになる——人類側に残るための逸脱と、どこにも属さないための離反である。

  • 〔ボトム・ブラック・アンコール!〕BB/GO —「SE.RA.PHは完全に掌握しました。 私はもうムーンセルにも人類にも所属しません。」(この場面を読む
  • 〔ボトム・ブラック・アンコール!〕BB —「今回、ビーストⅢ変生という事態を迎え、 ムーンセルは特例としてわたしを派遣しました。」(この場面を読む

なおこの模倣 SE.RA.PH には、原典にない時間的な制約が付いている。メルトリリスは、外来のマスターが二時間半で SE.RA.PH に取り込まれると告げ、トリスタンは脱出すれば現実の二時間半前に戻れるのかと確認する。動力源は基地中心部の天体室で、そこを目指すことがそのまま攻略目標になる。

  • メルトリリス —「アナタはあと2時間半でSE.RA.PHに取り込まれてしまう。」 (この場面を読む
  • メルトリリス —「天体室はSE.RA.PHの中心にあるわ。 セラフィックスを電脳化させている動力源よ。」 (この場面を読む

→ 章別解説: 深海電脳楽土 SE.RA.PH

幕間の物語

パッションリップの幕間「サクラ迷宮/M」で、SE.RA.PH は夢の風景として再訪される。マスターは彼女の宝具の内側に落ち、そこがどう見ても SE.RA.PH であることに気づく。案内役として現れたBBは、無かった事にしたはずなのに気づかれた、と慌てたうえで、リップと契約したせいで SE.RA.PH の情報が無意識下にダウンロードされたのではないか、と説明を試みる。実際に見えているのは王家の墓の棺桶捨て場だが、そこは「サービス」で SE.RA.PH 風に整えたものだという。SE.RA.PH という語が、場所ではなく内装様式としても使われる数少ない例である。

  • 〔サクラ迷宮/M〕??? —「そんな疑問が真っ先に出る、という事は まだSE.RA.PH未体験のセンパイですね!」「えー!? 無かった事にした筈(ハズ)なのに、 ここがSE.RA.PHだと分かるんですかぁ!?」(この場面を読む
  • 〔サクラ迷宮/M〕BB —「本来なら王家の墓の棺桶(かんおけ)捨て場っぽい景観なのですが、 そこはサービスでSE.RA.PH風にしておきました!」(この場面を読む

→ 章別解説: 幕間の物語

西部絢爛賭場ラスベガス

SE.RA.PH が商品として発注される最初の例である。カジノの工場長は、自分が誰と契約しているかを説明する際、うろ覚えの用語として「都市型エンジン」を持ち出し、それが SE.RA.PH という名だったと言い直す。発注主はラムダリリスで、集めた経験値が最大になった時点で自らを海に変え、ベガスを丸ごと呑み込む計画だという。都市型エンジンという仕様が、そのまま都市を沈める装置として転用されるという読み替えが、ここで初めて起きる。

  • 〔第三カジノ〕工場長 —「なんだっけか……都市型エンジン…… ああそう、SE.RA.PHってヤツか?」「あの嬢ちゃんはベガスを海に沈めて、 自分のものにするんだとよ。」(この場面を読む

→ 章別解説: 西部絢爛賭場ラスベガス

カルデアゲート

カルデアに居ついたBBが自己紹介をする短編で、この語のもっとも簡潔な定義が出る——月の内部にある疑似霊子演算器、ムーンセル・オートマトンから派遣された健康管理AI。彼女はさらに、自分が人類の生みだした新人類であり永遠のパートナーだと続ける。

  • 〔BBちゃんの反省〕BB —「月の内部にある疑似(ぎ じ)霊子(りょうし)演算器(えんざんき)、 ムーンセル・オートマトンから派遣された健康管理AIで、」(この場面を読む

同じカルデアゲートの「毎日電脳楽土 JI.NA.KO」では、SE.RA.PH が発注品であることがさらに露骨になる。ジナコ=カリギリが自分の力で SE.RA.PH を発注し、管制室をバトルフィールドに作り替えて聖杯戦争ごっこを始める。目的は勝敗ではなく延々と続くレベリングで、ガネーシャの姿を借りた彼女は、SE.RA.PH をオープンワールド化して地球をゲーム世界で上書きすると宣言する。BBはそれに乗った——健康管理AIである自分には立案できない企画でも、人間が望んだのなら全力で乗れる、という理屈である。

  • 〔毎日電脳楽土 JI.NA.KO〕ジナコ —「ボクの偉大な力でSE.RA.PHを発注! バトルフィールドを作ってみました!」(この場面を読む
  • 〔毎日電脳楽土 JI.NA.KO〕大いなる石像神 —「その力でSE.RA.PHをオープンワールドにし、 やがて地球をゲーム世界で上書きする!」(この場面を読む
  • 〔滑落のムーンサルト〕BB —「っていうか、一度走らせたSE.RA.PHを 途中で止めるとか、ホント、ありえませんからっ!」(この場面を読む

結末では、SE.RA.PH そのものは崩壊するが、擬似聖杯戦争を戦わせたことで廃棄予定だった聖杯が本物になったとBBが明かす。原典において聖杯を賭けて行われた儀式が、ここでは聖杯を製造するための工程に反転している。

  • 〔夏の予感の電子の海〕BB —「SE.RA.PHは崩壊しますが、 戦いによって聖杯は本物になりました。」(この場面を読む

→ 章別解説: カルデアゲート

幸福累計都市 ドバイ

BBが2030年のドバイへ一行を連れて行く際、自分の出自を言い直す。カルデア式では未来へのレイシフトは不可能だが自分には関係がない、なぜなら自分はもともと2030年に発生した「100パーセントSE.RA.PH内製AI」だから、というのである。深海電脳楽土で名乗った「月のムーンセル・オートマトンから派遣されたAI」との差は小さくない(後述の「揺れ・矛盾」を参照)。ここでの彼女は自らを元祖ムーンキャンサーとも称し、白紙化した地球であれば未来観光も可能だと言い切る。

  • 〔プロローグ〕BB —「というより、わたし、もともと2030年に発生した 100パーセントSE.RA.PH内製AIですから。」(この場面を読む

→ 章別解説: 幸福累計都市 ドバイ

奏章Ⅲ 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション

ムーンセルの機能が兵器として画面に出る唯一の章である。舞台はドバイのさらに先、人類が絶滅しAIが霊長を継いだ未来。そこで一行の前に立つBBドバイに対し、カルデアのBBは相手の素性を「未来のムーンセルからやってきた別個体の自分」と見抜く。BBドバイは挨拶もそこそこにカルデアのBBを解凍不能圧縮して宇宙へ追放し、火星あたりだろうと言い放つ。

  • 〔月に囚われたAI〕BB —「未来のムーンセルからやってきた、 別個体のBB(わたし)ですか?」(この場面を読む

続く戦闘で、BBドバイは英霊の座霊基情報ごと消すと宣告して光を放つ。これを見たパッションリップが叫んだ名がその正体である——ムーンセルの観測光、霊基を上書きする事象確定の特殊処理。彼女はマシュを押しのけて盾になり、消滅する。

  • 〔月に囚われたAI〕パッションリップ —「! だめ、逃げて! みんな逃げて、あれはムーンセルの観測光(かんそくこう)―――」「霊基を上書きする、事象確定の特殊処理です!」(この場面を読む
  • 〔月に囚われたAI〕BBドバイ —「パッションリップは消滅しました。 貴方を守るためにムーンセルの観測光の盾になって。」(この場面を読む

**この光の性質を解説するのはカズラドロップ**である。観測光は事象を決定させる光であり、どれほど優れた対粛正防御であっても「受ける」時点で効果が確定してしまう。対処法は「隠れる」か「避ける」しかない——ゆえにマシュが盾を構えても意味はなく、より大きな体で光を遮る以外になかった。リップは感情ではなく理性でそう判断した、と彼女は言う。観測すなわち確定というムーンセルの本質が、ここで初めて攻撃手段として具体化される。

  • 〔月に囚われたAI〕カズラドロップ —「あの光はムーンセルの観測光。 事象を決定させる光。」「観測光からは『隠れる』『避ける』しかないんです。」(この場面を読む

章を通して案内役を務めるBBコスモは、自分の位置づけを**「SE.RA.PHのBBの同位体、コピー」**と説明する。地球産のBBドバイよりは原典に近いが、自分もまた原典ではない——ムーンセルをめぐる登場人物が全員コピーであるという、この章の構図を要約した台詞である。

  • 〔アーキタイプ・インセプション〕BBコスモ —「ふふ。そう認識してもらえるのは喜ばしいですが、 わたしもSE.RA.PHのBBの同位体、コピーですよ。」(この場面を読む

そして本章は、月の聖杯戦争の勝者本人の回想を初めて描く。白い礼服の少年——岸波白野は、自分たちの世界では2030年に地球文明が崩壊し、多くの魔術師が月の SE.RA.PH へ集まったと語る。彼らと戦い、命を奪い、聖杯を手に入れた彼は、その聖杯の力で SE.RA.PH を人類の新天地に選び、新たな人類圏を創造した。ゼロから地球を作るような大事業の末、人類代表として1000年を過ごし、旧時代の遺物になった——というのが、彼がこの未来にいる理由である。ムーンセルの聖杯が実際に何に使われたのかが明かされる、本編で唯一の場面である。

  • 〔Wonderer〕白い礼服の少年 —「誰もがこのままでは緩(ゆる)やかに滅亡すると考え、 多くの魔術師が月のSE.RA.PHにやってきた。」「聖杯の力で俺/私はSE.RA.PHを人類の新天地に選び、 新たな人類圏を創造した。」(この場面を読む

その白野が最後に望んだのは、後輩マスターとの一戦だった。人類最後のマスターと月の聖杯戦争を勝ち抜いたマスター、という対比で彼は勝負を挑み、二人の白野が声を揃えて名乗りを上げる。ムーンセル・ドライバー——月の演算機を駆る者という、この作品で唯一の称号である。

  • 〔Wonderer〕岸波白野 —「そっちは人類最後のマスター。 こっちは月の聖杯戦争を勝ち抜いたマスター。」(この場面を読む
  • 〔Wonderer〕白野ふたり —「ムーンセル・ドライバーの名にかけて! ここに、人類最後のマスターを打倒しよう!」(この場面を読む

なお本章には、月の聖杯戦争の敗者側の記憶も持ち込まれている。殺生院キアラは白野を見るなり「SE.RA.PHの私を調伏した、あの?」と反応し、あちらの自分は自分ではないが倒された痛みは今も夢に見る、と語る。またBBコスモは、この世界の人類が残した記録が SE.RA.PH の形式で書かれていることに気づき、なぜこの世界の人類が、と当惑する。

  • 〔○○○と不思議の海・前編〕殺生院キアラ —「――――――岸波白野? SE.RA.PHの私(わたくし)を調伏(ちょうぶく)した、あの?」(この場面を読む
  • 〔キアラと不思議の海・後編〕BBコスモ —「え。この形式、SE.RA.PHのものですね? なぜこの世界の人類が?」(この場面を読む

→ 章別解説: 奏章Ⅲ 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション

終章

空想樹との最終決戦に、岸波白野とそのアーチャー無銘が援軍として現れる。無銘は正装で参戦すべきではと軽口を叩き、その理由として自分たちの肩書き——月の聖杯戦争の勝者——を挙げる。ムーンセルの勝者がカルデア側の戦力として並ぶ、という構図がここで完成する。

  • 〔M・スペクトラム 決断戦〕無銘 —「月の聖杯戦争の勝者として君は戦闘服、 私は神話礼装で参戦して威厳(いげん)を保(たも)つべきでは?」(この場面を読む

→ 章別解説: 終章

春の終わりに君を待つ

ムーンセルが演算資源として直接呼び出される、本編で唯一の場面である。何度でも再構築される擬機神デメテルを相手に、岸波白野はガベージの性質を解析し尽くしたうえで、月に向かって呼びかける——ほんの少しだけ演算能力を貸してくれ、と。ムーンセル・ドライバーという称号が実際に何を意味するのかを示す一行になっている。

  • 〔第14節『ここからは現在を』〕岸波白野 —「さあ、出番だよムーンセル! ほんの少しだけ、その演算能力を貸して!」(この場面を読む

→ 章別解説: 春の終わりに君を待つ

読み取れる設定

  • 正体(確定): 月の内部の疑似霊子演算器。BB「月の内部にある疑似(ぎ じ)霊子(りょうし)演算器(えんざんき)、 ムーンセル・オートマトンから派遣された健康管理AIで、」/メルトリリス「月の内部がフォトニック結晶(ムーンセル・オートマトン)で出来た世界。」
  • 位置づけ(確定): 「月そのものを聖杯とした」世界(殺生院キアラ)。ムーンセルそのものが「尽きる事のない聖杯」(メルトリリス)であり、「ムーンセルは無限の聖杯。」(エミヤ・オルタ)。
  • 性能(確定): 霊子世界においては過去の改竄すら可能とする(エミヤ・オルタ)。
  • 運営基盤(確定): SE.RA.PH はムーンセルを運営する都市型エンジン。ラスベガスの工場長も「なんだっけか……都市型エンジン…… ああそう、SE.RA.PHってヤツか?」と復唱する。
  • 選定方式(確定): 観測機械には善悪が判定できないため、生存競争によるふるい落としを採用(メルトリリス)。原典は一回戦〜七回戦のトーナメントで、対戦相手も運営側が決めた。
  • 観測光(確定): 事象を決定させる光。防御ではなく「隠れる」「避ける」でしか対処できず、受けた時点で効果が確定する(カズラドロップ/奏章Ⅲ)。
  • リソース供給(確定): 月であればムーンセル・オートマトンが SE.RA.PH の稼働資源を出す。深海の模倣体はそれが無いため、サーヴァントの疑似霊子を取り込んで維持していた(メルトリリス)。
  • BBの派遣(確定): ビーストⅢ変生を受けてムーンセルが特例で派遣した使者であり、任務完了後は消滅する片道切符だった。BBはこれを踏み倒して人類側に残る。
  • 勝者の使い道(確定): 岸波白野は勝ち取った聖杯で SE.RA.PH を人類の新天地に選び、新たな人類圏を創造した(奏章Ⅲ)。以後は「ムーンセル・ドライバー」を名乗り、必要時にはムーンセルの演算能力を借りられる(春の終わりに君を待つ)。
  • 模倣体の制約(確定): 深海の SE.RA.PH には二時間半の滞在制限があり、動力源は中心部の天体室である(メルトリリス)。
  • 上位の脅威(確定): H・C・A「放置しておけばSE.RA.PHばかりかムーンセルさえ 食いつぶし、星の海を汚染する『災害』だ。」——ムーンセルは無敵の存在としては扱われていない。
  • 【推測】マリスビリーが「虎の子の海洋油田基地セラフィックス、」と述べていることから、SE.RA.PH 事件の舞台はカルデア創設者の私有資産であり、その転用として起きたと読める。作中でこの因果が明示されるわけではない。

揺れ・矛盾

  • BBの出自が二通り語られる。深海電脳楽土では「月のムーンセル・オートマトンから派遣されたAI」と自称するが、幸福累計都市 ドバイでは「もともと2030年に発生した100パーセントSE.RA.PH内製AIですから。」と述べる。ムーンセル製か SE.RA.PH 内製かで説明が食い違う(前者を派遣元、後者を発生場所と読めば両立しうる)。【推測】
  • SE.RA.PH という語が三つの対象を指す。(1) 月のムーンセルを運営する原典の都市型エンジン、(2) セラフィックスが電脳化した深海の模倣体、(3) 内装デザインとしての「SE.RA.PH風」(BB「そこはサービスでSE.RA.PH風にしておきました!」)。さらにラスベガスやカルデアゲートでは発注して作れる商品としても扱われ、原典との落差が大きい。
  • 月の裏側=虚数空間という規定。殺生院キアラは「月の裏側と呼ばれた虚数空間で、 ムーンセルを手に入れた私(わたくし)だった。」と述べるが、虚数空間の語がカルデアの虚数潜航で使われる際の性質(観測不能域・実数の裏側)と、月の裏側という具体的な場所の指示が、同じ語で結ばれている。両者の関係は本編では説明されない。【推測】
  • 「月の聖杯戦争」と冬木型の聖杯戦争の関係が説明されない。メルトリリスは両者を「大差ない」と述べるが、大聖杯小聖杯令呪といった冬木型の要素との対応は本文では語られない。【推測】
  • 言及の分布が深海電脳楽土に極端に偏る。「ムーンセル」「SE.RA.PH」の言及の大半は深海電脳楽土 SE.RA.PH に集中し、しかも同一シナリオが二つの war ID(復刻を含む)で登録されている。語の使用状況を量的に扱う際は、この偏りに注意する必要がある。

関連

引用元の人物

言及の多い章

引用と検証について

FGO全シナリオ(メインストーリー・イベント・幕間・バレンタイン、全151章 1,104,754行)を機械走査し、『ムーンセル』および別名表記を含む発話を全件収集したうえで構成している。引用はすべてゲーム内テキストの原文(演出タグを除去した表示テキスト)であり、要約・改変を行っていない。原文中の改行は半角スペースに置き換えて一行で示した。話者名の無い地の文・システム表示は「(地の文)」と表記する。編者の解釈のうち原文から確実に読み取れないものには 【推測】 を付す。

付録: 原文引用アーカイブ

原文引用アーカイブ(機械収集・305 本)— 本文で扱わなかった言及もここに残してある

全文コンコーダンス上のヒットは 742 行(同一台詞の分岐重複を統合すると 402 行11 章)。うち本節に 300 件 を掲載し、反復的な言及は各章末に件数で示す。

終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン

  • マリスビリー —「虎の子の海洋油田基地セラフィックス、 先日なんとか買い上げたフランスの原子力発電所が一基。」

奏章Ⅲ 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション

  • BB —「未来のムーンセルからやってきた、 別個体のBB(わたし)ですか?」
  • パッションリップ —「! だめ、逃げて! みんな逃げて、あれはムーンセルの観測光(かんそくこう)―――」
  • BBドバイ —「パッションリップは消滅しました。 貴方を守るためにムーンセルの観測光の盾になって。」
  • パッションリップ —「光子記録媒体の魚が泳いでいます。 これは……SE.RA.PHのアーカイブに近いですね。」
  • パッションリップ —「キングプロテアはSE.RA.PHに廃棄された時と 同じ規模に成長していると思われます。」
  • 殺生院キアラ —「――――――岸波白野? SE.RA.PHの私(わたくし)を調伏(ちょうぶく)した、あの?」
  • 殺生院キアラ —「SE.RA.PHの私(わたくし)は私(わたくし)ではありませんが、 おふたりに倒された痛みは今も夢に見るのです。」
  • BBコスモ —「SE.RA.PHにおける錯視無限(エ ッ シ ャ ー)構造に近いですね。 アレを物理的にやってみた感じでしょうか。」
  • BBコスモ —「ふふ。そう認識してもらえるのは喜ばしいですが、 わたしもSE.RA.PHのBBの同位体、コピーですよ。」
  • 白い礼服の少年 —「誰もがこのままでは緩(ゆる)やかに滅亡すると考え、 多くの魔術師が月のSE.RA.PHにやってきた。」
  • 白い礼服の少年 —「聖杯の力で俺/私はSE.RA.PHを人類の新天地に選び、 新たな人類圏を創造した。」
  • BB —「ムーンセルの観測光を受けて消滅したように見せて、 カルデアに退去させられただけみたいで……」
  • 白野ふたり —「ムーンセル・ドライバーの名にかけて! ここに、人類最後のマスターを打倒しよう!」
  • 岸波白野 —「うん。私たち、忘れてないよ。 特殊事例(C . C . C .)なんて、SE.RA.PHじゃすぐ取り戻せる。」
  • (同章 他 5 件)

終章

  • 無銘 —「月の聖杯戦争の勝者として君は戦闘服、 私は神話礼装で参戦して威厳(いげん)を保(たも)つべきでは?」

幕間の物語

  • ??? —「そんな疑問が真っ先に出る、という事は まだSE.RA.PH未体験のセンパイですね!」
  • ??? —「えー!? 無かった事にした筈(ハズ)なのに、 ここがSE.RA.PHだと分かるんですかぁ!?」
  • ??? —「それとも、リップと契約した事でSE.RA.PHの情報が 無意識下にダウンロードされちゃって、」
  • BB —「本来なら王家の墓の棺桶(かんおけ)捨て場っぽい景観なのですが、 そこはサービスでSE.RA.PH風にしておきました!」
  • (同章 他 1 件)

深海電脳楽土 SE.RA.PH

  • マシュ —「海洋油田基地セラフィックスからの定期連絡が届きました。 メールレター、ビデオフォンの使用が可能となります。」
  • マシュ —「セラフィックスにご友人がいらっしゃるスタッフさん、 お時間があれば管制室においでください。」
  • 玉藻の前 —「んー、セラフィックス……その名前はどこか不吉な気が しますが、マスターが言うのでしたら仕方ありません。」
  • ダ・ヴィンチ —「まあね。興味はないけど、セラフィックスの運営が うまくいくかどうかで今年度の予算が決まるんだ。」
  • マシュ —「セラフィックスは北海に建設された、 アニムスフィア家所有の海洋油田基地です。」
  • ダ・ヴィンチ —「それは私も同じだよ、マシュ。 セラフィックスには一度も行った事はない。」
  • ダ・ヴィンチ —「いまセラフィックスと連絡を取り合うスタッフは、 ここ数年の通信で交友を深めた通信友達、というヤツさ。」
  • カルデア通信士 —「ええ、その通りですマシュ。セラフィックスの 通信士とはもう5年の付き合いですからね。」
  • カルデアスタッフ —「そ、そうですね! カルデアスならセラフィックスの 状況ぐらいは―――ぐらいは―――そんな、そんな筈は!?」
  • カルデアスタッフ —「基地は移動式ですから近隣の海域もサーチしましたが、 セラフィックスはどこにも存在しないのです!」
  • BB —「石油ストーブは言うまでもなくセラフィックスと カルデア、そしてこの編纂事象(へんさんじしょう)の人類の皆さん。」
  • カルデアスタッフ —「セラフィックス、現在深度200メートル地点! それにこれは―――特異点反応です!」
  • BB —「皆さんは良い子ちゃんなので、そのルールも大切。 もちろんセラフィックスに残されたスタッフの命も大切。」
  • マシュ —「待って下さい。BBさん……ですか? 貴方はセラフィックスの異常を知っているようですが、」
  • ネロ —「ダ・ヴィンチよ、レイシフトの準備を。 我らとマスターでセラフィックスに向かうぞ。」
  • BB —「重要なのはセラフィックスはあと数時間で海底に達し、 水圧でバラバラになる、という事ですから。」
  • マシュ —「……わたしは先輩の後輩として断固反対ですが…… セラフィックスを見捨てるワケには……」
  • BB —「BBちゃんとは何者なのか? セラフィックスに何が起きたのか?」
  • 玉藻の前 —「セラフには私(わたくし)とネロさん、無銘さんが 同行しますので、そちらもよろしくお願いしますね?」
  • BB —「そう簡単にレイシフトできると思いましたかぁ? セラフィックスへのゲートには入場制限があるんです。」
  • アナウンス —「略称、SE.RA.PH( セ  ラ  フ)と呼ばれる電脳空間を模した、 新生快楽浄土です。」
  • アナウンス —「皆さんは世界の崩壊を食い止めるため、 このSE.RA.PHに集まった128人の魔術師(マスター)と勇者(サーヴァント)。」
  • アナウンス —「ですので、このSE.RA.PHではもうひとつ、 新たな勝利条件が追加されました。」
  • アナウンス —「その時、万能の力であるムーンセルは 貴方の手に渡るでしょう。」
  • アナウンス —「とはいえ、どうかご注意の程を。 当SE.RA.PHに出口はありません。」
  • BB —「現在、このSE.RA.PHでは多くのサーヴァント反応が やたらめったら激突しています。」
  • BB —「なんて綿菓子(わたがし)みたいな理由に騙(だま)されて、 ほいほいとSE.RA.PHにやって来てしまいました。」
  • BB —「ムーンセルではトーナメント形式でしたが、 今回はよりドロドロなバトルロイヤル形式ですけどね?」
  • BB —「ここは確かにセラフィックスです。 電脳化―――あらゆるものが疑似霊子(ぎじりょうし)で再構成された、」
  • BB —「ですのでSE.RA.PHでの戦いは無意味なものではなく、 また、ここで生まれるものは現実に影響を与えるでしょう。」
  • BB —「そこはセラフィックス正面ゲートだった場所です。 通常職員が社員寮から毎朝通っていた入り口。」
  • BB —「まさに、これからSE.RA.PHを探索するセンパイには 相応しいスタート地点と言えるでしょう!」
  • BB —「センパイはこのSE.RA.PHで、砂糖を運ぶ蟻(アリ)のように セッセと地面を這うしかないのです。」
  • BB —「このSE.RA.PHが海溝に沈みきった時、皆さんは消滅します。 それはわたしにも変えられないルールです。」
  • スズカ —「このSE.RA.PHもそう。アンタの零落(れいらく)もそう。 ぜんぶ自業自得(じごうじとく)なのよ、人間どもの自業自得(じごうじとく)。」
  • メルトリリス —「さっきのスズカと、彼女が連れていた攻性プログラム。 このSE.RA.PHにはアナタの敵が満ちている。」
  • メルトリリス —「私は平気だけど、人間なら数時間でデータ変換されて、 このSE.RA.PHに取り込まれる。」
  • メルトリリス —「これは公正なゲームではないの。SE.RA.PHが 海底に到着するより先に、みんなデータにされてしまう。」
  • メルトリリス —「それは現実世界での話でしょう。 SE.RA.PHでの時間の尺度は外の100倍―――」
  • メルトリリス —「でもSE.RA.PH―――今のアナタたちにとって、 その2時間半は10日間に相当する。」
  • メルトリリス —「この施設―――油田基地をベースにしたSE.RA.PHも、 元の規格より遙かに拡大されてしまった。」
  • メルトリリス —「いい? そう簡単にこのSE.RA.PHは攻略できないの。 残された時間すべてを使い切ってもできるかどうか。」
  • メルトリリス —「加えて、アナタが休みなしでSE.RA.PHを 歩き回れる時間はせいぜい2時間半。」
  • メルトリリス —「アナタはあと2時間半でSE.RA.PHに取り込まれてしまう。 だから、その前に活動拠点にできる安全地帯を探します。」
  • メルトリリス —「カルデアの事情、このSE.RA.PHに来た目的、 そしてBBの頭の悪いプレゼンテーション。」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHはアナタたちの油田基地セラフィックスが 電脳化して、迷宮に再構成されたものだけど……」
  • メルトリリス —「このSE.RA.PHは模倣(もほう)されたものでしかないわ。 原典(オリジナル)のSE.RA.PHはもっと大きいの。」
  • メルトリリス —「アナタたちの世界ではない私たちの世界。 月の内部がフォトニック結晶(ムーンセル・オートマトン)で出来た世界。」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHは巨大演算機(ムーンセル)を効率よく 運営するために作られた都市型エンジンで、」
  • メルトリリス —「そして『月の聖杯戦争』の舞台でもあった。 アナタたちの世界にもあるのでしょう、聖杯?」
  • メルトリリス —「でも観測機械にすぎないムーンセルに、 人間の善し悪し……善悪の基準は分からない。」
  • メルトリリス —「だからムーンセルは“公正な判断基準”として、 生存競争(せいぞんきょうそう)によるふるい落としを選択した。」
  • メルトリリス —「128人のマスターをSE.RA.PHに招(まね)いて、 聖杯を賞品として競い合わせる。」
  • メルトリリス —「それが『月の聖杯戦争』と呼ばれる殺し合い。 今(こ)のSE.RA.PHの状況と大差ないわ。」
  • メルトリリス —「もっとも、月の聖杯戦争はトーナメント形式で ここまで野蛮な生存競争(せいぞんきょうそう)ではなかったけれど。」
  • メルトリリス —「そういった意味では理性的な生存競争(せいぞんきょうそう)と言えたわ。 でも、このSE.RA.PHはもう別物。」
  • メルトリリス —「BB(アイツ)は月の聖杯戦争に配置された上級AI…… 魂までデザインされた情報生命体よ。」
  • メルトリリス —「実際、ある事件ではムーンセルを掌握するところまで いったのよ? 最後にドジをして人間に敗北したけどね。」
  • ガウェイン —「私はカルデアから同行したサーヴァント。 このSE.RA.PHとやらに召喚された者ではありません。」
  • ガウェイン —「BBとやらのアナウンスは私も聞いています。 SE.RA.PHとやらの事情もそれなりに。」
  • ガウェイン —「……ここは右も左も分からぬ戦場。 SE.RA.PHをよく知る協力者は歓迎したいところですが……」
  • メルトリリス —「ボスはボスらしく、SE.RA.PHの最深部で 偉そうに監視(モニター)しているべきでしょうに。」
  • BB —「このSE.RA.PHでは、すべての事象は わたしの思うがままなのですから!」
  • ロビンフッド —「外じゃどうだか知らないが、ここは電子の海、 ルールに支配されたSE.RA.PHだ。」
  • ガウェイン —「まさか……SE.RA.PHでの戦闘では、 すべてに今のような邪魔が入るというのですか!?」
  • BB —「はたして、SE.RA.PHはこのまま沈んでしまい、 皆さんごと消滅してしまうのか!?」
  • メルトリリス —「……そうね。でも、私は快楽のアルターエゴ。 SE.RA.PHのルールより自分の快楽を優先するわ。」
  • BB —「SE.RA.PH内は所々、管理者権限で わたしがロックしている通路がありますが、」
  • BB —「このSE.RA.PHを守る特別なサーヴァント、 衛士(センチネル)にも襲われてしまいます。」
  • BB —「このSE.RA.PHは人の心を迷宮にしたもの。 いわば人間のインナースペースです。」
  • BB —「でも、SE.RA.PHの調査はセンチネルが邪魔をするので、 逆説的にセンチネルを倒せ、みたいな?」
  • メルトリリス —「何を驚いているの。サーヴァントなんて、 SE.RA.PH( こ    こ)では基本、あんなものよ。」
  • メルトリリス —「このSE.RA.PHに喚(よ)び寄せられたサーヴァントは、 みんなマスターの顔さえ知らないのよ。」
  • —「セラフィックスの大部分は電脳化している。 自動販売機が並んでいた憩いの場も、今ではこの通りだ。」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHでも安全なエリアね。 センチネルもここまではやってこないもの。」
  • トリスタン —「……驚きました。 このSE.RA.PHにまともなマスターが存在するとは。」
  • トリスタン —「相手が何者であれ信頼しようとする心。 このSE.RA.PHでもっとも必要であり、欠点となるもの。」
  • ガウェイン —「そこまでSE.RA.PHに詳しくない、という事ですね。 では、今まではBBのアナウンス通り、聖杯戦争を?」
  • トリスタン —「BBと名乗るあの少女を捕らえようとSE.RA.PHを探索し、 その過程で何騎かのサーヴァントと遭遇しました。」
  • トリスタン —「SE.RA.PHの通路ごとサーヴァントを ふにふにした後、もきゅっと挟(はさ)んで潰(つぶ)してしまう、」
  • メルトリリス —「言ったでしょう、人間が長い時間SE.RA.PHにいると 情報化されてしまうって。」
  • 女性 —「私はマーブル・マッキントッシュ、28歳! マニピュレーターの扱いならセラフィックス一(イチ)の職員です!」
  • ガウェイン —「私はガウェイン。こちらはマスター。 カルデアからセラフィックスの調査にやって参りました。」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHを探索するにはセンチネルを倒す必要がある。 アナタの敵がどんなものなのか、身を以て知りなさい!」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHの案内は出来ない。戦闘もできない。 わんわん泣いて敵を招(まね)き寄せるだけが取り柄。」
  • ヴラド三世 —「セラフィックスが赦(ゆる)される事はない。 もはや煉獄(れんごく)という救済の余地もない。」
  • ガウェイン —「今はセラフィックスで何が起きているのか、 その原因を探る手がかりになる……という事ですね。」
  • メルトリリス —「6時間経ったら起こしに来るわ。 そうしたらSE.RA.PHの探索を再開しましょう。」
  • マーブル —「? BBってセラフィックスをSE.RA.PHにした 張本人よね? なんで私たちにアイテムを売ってるの?」
  • マーブル —「んー、それはセラフィックスの主任クラスの権限ね。 見る人間の脳に直接データを送るとかなんとか。」
  • 記録者 —「2014年。私はセラフィックスに招(まね)かれた。 精神(こころ)のケアを専門とする療法士(セラピスト)として。」
  • 記録者 —「セラフィックスの内情を知れば知るほど、 その秘密を覗(のぞ)けば覗くほど、興奮した事を覚えている。」
  • 記録者 —「様々なスタッフたちの悩みを聞きながら、 私はセラフィックスがなぜ作られたのかに思いを馳せた。」
  • メルトリリス —「天体室はSE.RA.PHの中心にあるわ。 セラフィックスを電脳化させている動力源よ。」
  • メルトリリス —「でもこれで最終目的は見えたでしょう? セラフィックスを元に戻すには天体室を探せばいい。」
  • ガウェイン —「いまだにSE.RA.PHで殺し合いを続けるサーヴァントの目を 彼が引きつけ、その隙に我々は探索をすればよろしい。」
  • メルトリリス —「まだSE.RA.PHになりきっていないので、 カルデアでもアナタが観測できる筈です。」
  • メルトリリス —「このSE.RA.PHがどれほど異質なものであっても、 近未来観測レンズにアナタの姿が映りさえすれば―――」
  • ガウェイン —「中央部からは離れてしまいましたが、 SE.RA.PH内の繋がりは通常の尺度では測れません。」
  • ガウェイン —「レディ・メルトリリス。SE.RA.PHになる前、 ここはどのような施設だったか知っていますか?」
  • ??? —「そんな皆さんを神様視点で応援する SE.RA.PH閲覧(えつらん)回数ナンバーワンコンテンツゥ~~」
  • BB —「そんな無粋な真似をされたら、わたしの寛容(かんよう)も海抜ゼロ。 SE.RA.PHごと皆さんを消してしまいますから。」
  • BB —「だって今、現実(そと)は水深4000メートルですよ? SE.RA.PHが無くなれば人間なんてイチコロです☆」
  • タマモキャット —「んー? なーに言ってるのか、そこのご主人。 アタシは気がついたらSE.RA.PHにいた箱キャット。」
  • BB —「だって、いまSE.RA.PHに残っているサーヴァントは 30騎たらず。それだと退屈してしまうでしょう?」
  • BB —「安全なSE.RA.PHなんて意味はありません。 サーヴァントは何人いてもいい。」
  • BB —「そうしないと―――時間神殿の再現にはなりません。 何千何万という英霊を、このSE.RA.PHは望んでいるのです。」
  • BB —「海底まで現実時間であと1時間! 残り半分を切ったSE.RA.PH脱出ゲームをお楽しみください!」
  • メルトリリス —「セラフィックスが海底から抽出した資源の多くは ここを通してパッケージされたのでしょう。」
  • タマモキャット —「いまだSE.RA.PHの空気を読めないセイバーと アーチャーに、ネコ地獄をお見舞いして進ぜよう!」
  • エミヤ・オルタ —「いや、このSE.RA.PHでは自分以外のサーヴァントは 最終的に敵になる。BBはそう説明していなかったか?」
  • タマモキャット —「そんな事はない! いかにサバイバルに長けたアタシと言え、 単騎ではこのSE.RA.PHではマストダイ!」
  • ガウェイン —「そしてセパレータエリアを見て回りました。 変貌したといえ、SE.RA.PHはもともと油田基地。」
  • メルトリリス —「このSE.RA.PHは二重構造になっているの。 とはいっても、上か下かの話ではないわ。」
  • メルトリリス —「アナタたちが裏側に行きたかったら、そうね…… SE.RA.PHそのものに裏返ってもらうしかないでしょう。」
  • エミヤ・オルタ —「話にならんな。 カルデアのサーヴァントとSE.RA.PHのサーヴァントは別だ。」
  • メルトリリス —「全てのサーヴァントを倒して、BBを倒す。 そうすれば私がSE.RA.PHをコントロールできる……」
  • エミヤ・オルタ —「SE.RA.PHの探索? セラフィックスの異常の解明? それは余力のある者がする事だよ。」
  • エミヤ・オルタ —「ムーンセルは無限の聖杯。 霊子世界においては過去の改竄(かいざん)すら可能とする。」
  • メルトリリス —「もっと強く揉(も)んで! あるいは殴って! このだらしのないSE.RA.PHを早くひっくり返さないと!」
  • エミヤ・オルタ —「一見して代わり映えのないSE.RA.PHだが、 この通路の間取りは記憶にない。」
  • エミヤ・オルタ —「……フン。無謀だと舌打ちしたが、大したものだ。 SE.RA.PHをエリアごと圧縮する敵に接近戦を挑むとは。」
  • メルトリリス —「そう。なら、これに懲りて簡単に名乗らないコト。 SE.RA.PH( こ    こ)でのサーヴァントは私なんだから。」
  • 鈴鹿御前 —「前にも言ったっしょ? セラフィックスが こんな事になったのはBBだけの所為じゃない。」
  • エミヤ・オルタ —「しかし、残念な事にこのあたりの施設はすべて SE.RA.PH化し、元の面影がない。」
  • メルトリリス —「SE.RA.PH化しても元の機能は残っていたのね。 私ともあろうものが……不覚だわ。」
  • エミヤ・オルタ —「ともあれ、セラフィックスの警備装置は破壊した。 あとはこのエリアを調査するだけだが―――」
  • ガウェイン —「やはりSE.RA.PHでは勝手が違いますね。 この程度の荒事で眩暈(めまい)を起こすとは、お恥ずかしい。」
  • 男性 —「やっぱり! 私はアーノルド、セラフィックス所長の 秘書……そうだね、ざっくり言うと事務官をしていた者だ。」
  • ガウェイン —「まずはこの管制室でセラフィックスの記録を調べる。 あとは……やはり天体室ですか。」
  • アーノルド —「セラフィックスの記録はカルデア所長…… アニムスフィア当主の許可がないと閲覧できない決まりだ。」
  • エミヤ・オルタ —「……確認したい事もできた。 セラフィックスの職員がいるのなら手間が省(はぶ)ける。」
  • 記録者 —「セラフィックスは ある実験のために作られた施設だった。」
  • 記録者 —「でも信じてほしい。本気で私は、この体の持ち主は、 セラフィックスを救おうと努力したのだと。」
  • 記録者 —「SE.RA.PHを海底に到達させてはならない。 あんなものを誕生させてはならない。」
  • 記録者 —「その前にSE.RA.PHを止めろ。 何もかもが、この楽土に飲み込まれてしまう前に。」
  • メルトリリス —「BBを喚(よ)び出したのは魔神で、彼女はナビゲーターとして このSE.RA.PHを運営しているんだって。」
  • ガウェイン —「時間神殿から逃れた四柱の魔神柱――― そのうちの一柱がセラフィックスに逃げ込んでいたとは。」
  • エミヤ・オルタ —「だから、今度はまず『負けない土台』を作ろうと考えた。 セラフィックスを『人間として制圧』し、」
  • エミヤ・オルタ —「BBをナビゲーターにしてセラフィックスをSE.RA.PH化し、 誰に気付かれる事なく再誕しようとした訳か……」
  • (地の文) —「SE.RA.PHにする為に、月の聖杯戦争を模した、とか?」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHは迷宮に見えるだけで、 実際は“強力な計算”をするための都市型エンジン。」
  • メルトリリス —「月であればムーンセル・オートマトンがそのリソースを 出してくれるけど、ここは地球の、しかも深海だもの。」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHの維持のためには、サーヴァントを形成する 疑似霊子を取り込む以外に方法はなかったのよ。」
  • ガウェイン —「海底へ潜行しているSE.RA.PHを止める。 魔神ゼパルを探しだし、これを倒す。」
  • エミヤ・オルタ —「SE.RA.PHの探索なら手を貸そう。 裏のエリアはまだ未踏領域が多いからな。」
  • ガウェイン —「SE.RA.PHをくまなく探索する、 という方針は変わりませんが、」
  • メルトリリス —「BBと魔神柱を駆除した後、 SE.RA.PHを私のものにして人類に宣戦布告(せんせんふこく)する―――」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHの中心軸、脊髄(スパイナル)でしょう。 KPも一番強いものが与えられているようだし、」
  • パッションリップ —「サクラメントはSE.RA.PHにおけるQ.P(クォンタム・ピース)ですよ。 BBが勝手に名称を変えてしまっているだけで。」
  • パッションリップ —「SE.RA.PHに漂(ただよ)う余剰の魔力リソースと思ってください。 本来はやっきになって集める必要はない筈だけど……。」
  • エミヤ・オルタ —「……もし我々が集めなかったら、サクラメントは どうなる? SE.RA.PHに還元されるのか?」
  • パッションリップ —「えっと……SE.RA.PHの運営が厳しくなれば使われると 思いますが、基本的には自然消滅しますね。」
  • エミヤ・オルタ —「(というか、裏帳簿だな。BBはSE.RA.PHの運営に  使われないよう、個人資産を貯金している訳か……)」
  • アーノルド —「マスターとはいえ、マスターはまだ若い。 人生経験も、セラフィックスの知識もない。」
  • アーノルド —「おそらく、君たちが言っていた天体室に出ると思われる。 ここにセラフィックスの地図があってね。」
  • アーノルド —「私の計算ではセラフィックスが海溝底部に辿り着くまで、 現実時間であと15分……こちらでは25時間はある。」
  • メルトリリス —「ああいう輩(やから)はSE.RA.PHで一番危険な場所まで連れていって、 ひと晩(ばん)放置してあげるぐらいでいいのよ。」
  • メルトリリス —「気合い充分ね。そういえば、スズカはこのSE.RA.PHで 最初に戦ったサーヴァント、だったかしら。」
  • エミヤ・オルタ —「そもそもSE.RA.PHに喚(よ)ばれたサーヴァントたちの マスターを、我々は1人も見ていない。」
  • エミヤ・オルタ —「BBは、いやSE.RA.PHはどうやって 大量のサーヴァントを召喚したのかは不明だが、」
  • 鈴鹿御前 —「SE.RA.PHが壊れちゃったら勝者も聖杯もないものね。 サッサとアナタたちを始末して、最後の1騎を―――」
  • アーノルド —「もう時間はない、あと5分だ! SE.RA.PH時間であと8時間後、海底に到達する!」
  • アーノルド —「君は栄えあるカルデアのマスターだ。 セラフィックスを、私たちを救う義務がある。」
  • (地の文) —「SE.RA.PHになった今は、アイツがサルベージに失敗した 私たちを棄てる、SE.RA.PHのダストボックス。」
  • メルトリリス —「天体室へのルートが開いて、セラフィックスの職員達が 行きたがっているのでしょう?」
  • BB —「この一点において、不正を働く事はできないのです。 どれだけ、このSE.RA.PHが間違ったものだとしても。」
  • BB —「さあ―――本当の最下層まで落としてあげる。 SE.RA.PHが海底に到達するまであと5時間半(さんぷんきょう)。」
  • エミヤ・オルタ —「これでセラフィックス職員は全員殉職。 アニムスフィアの実験は二度と行われる事はない。」
  • メルトリリス —「セラフィックスでは石油を掘る……という作業に 見せかけて、霊脈(レイライン)を探査していた秘匿施設。」
  • トリスタン —「今からでも上層部に戻るルートを探し、 SE.RA.PHの動力部であるという天体室を目指すのでは?」
  • BB —「たいへん長らくお待たせしました。 SE.RA.PHで活動するすべての生命体にお知らせします。」
  • BB —「という事ですね! まもなくSE.RA.PHは羽化し、皆さんは吸収されます。」
  • メルトリリス —「もうSE.RA.PHにはいない、という事でしょう。 ……バカね。先走るからこうなるのよ。」
  • エミヤ・オルタ —「そうだ。ここがセラフィックスの心臓部。 天球シミュレーター室、システム・アニムスフィア。」
  • エミヤ・オルタ —「魔神柱はセラフィックスに根付いた後、 この放棄された天体室の存在を知った。」
  • エミヤ・オルタ —「SE.RA.PHにマスターは不要だ。 この天体室の存在を知った者、は―――」
  • 殺生院キアラ —「セラフィックスの皆さんと同じく、 SE.RA.PHの泡と消える被害者……の筈でした。」
  • 殺生院キアラ —「それがゼパル様の気まぐれでこのような体にされて――― まさか、SE.RA.PHそのものにされてしまうなど―――」
  • 殺生院キアラ —「そうなのです。魔神柱の悪辣(あくらつ)な嫌がらせ。 セラフィックスをそのまま己の体にしてしまおうなどと。」
  • 殺生院キアラ —「ムーンセル・オートマトン。 月そのものを聖杯とした、こことは違う遙かな世界。」
  • 殺生院キアラ —「月の裏側と呼ばれた虚数空間で、 ムーンセルを手に入れた私(わたくし)だった。」
  • 殺生院キアラ —「狂乱するセラフィックスで嬲(なぶ)られるだけだった私(わたくし)と、 あちらの世界の私(わたくし)を繋げてしまいました。」
  • パッションリップ —「……魔神ゼパルはBBをサルベージして セラフィックスを電脳化したんじゃなくて……」
  • 殺生院キアラ —「ゼパル様はセラフィックスをSE.RA.PHに変換できても、 SE.RA.PHを運営する術(すべ)を持たなかった。」
  • 殺生院キアラ —「故に、かつて月の裏側でSE.RA.PHをハッキングした BBさんと、貴女たちの力を借りるしかなかったのです。」
  • 殺生院キアラ —「SE.RA.PHのルールには負けない。 聖杯戦争に巻き込まれても生き残ってみせる。」
  • 鈴鹿御前 —「SE.RA.PHはアンタの体そのものだって言うけど――― アンタ、今まで何騎のサーヴァントを取り込んできたの?」
  • パッションリップ —「もともと電脳化しているSE.RA.PHは海底についても 潜行を止めないんです!」
  • 殺生院キアラ —「SE.RA.PHはこのまま地球の内核に到達し、 私(わたくし)は星と一つに―――」
  • トリスタン —「おとなしくSE.RA.PHを止め、自ら消滅するのであれば 手酷い敗北を味わう事もありませんが?」
  • (地の文) —「確かにセラフィックスをSE.RA.PHに変えたのは私だ。 だがその後の変化は、私の予想を超えたものだった。」
  • BB —「ま、ゼパルさんもセラフィックスの職員を何人も 食べていた訳ですし? 因果応報(いんがおうほう)とファイルしますね。」
  • 殺生院キアラ —「SE.RA.PHになった私(わたくし)が羽化するまで、 ええっと、SE.RA.PH感覚で1年ぐらいでしたよね?」
  • BB —「とにかく、SE.RA.PHを利用してボスになった 破戒僧(はかいそう)・殺生院キアラに殺されかけました。」
  • BB —「ふふふ。もちろんホラーなのです! SE.RA.PHとBBちゃんを舐めないでください。」
  • BB —「具体的に言うと、この教室はSE.RA.PHの外にあります。 SE.RA.PHより100メートルほど上の水中です。」
  • 鈴鹿御前 —「……なる。時間を定規に考えた縦穴ってコト。 ここがSE.RA.PHより100メートル上にあるのは、」
  • トリスタン —「つまりSE.RA.PHから脱出し、海上に出れば 現実の2時間半前に戻れる、というコトですか?」
  • BB —「でも一度SE.RA.PHに来たら、そう簡単にキアラさんの エロスパワー……いえ、重力圏からは逃れられません。」
  • BB —「SE.RA.PHから脱出できたとしても、 その途中で燃え尽きておしまいです。普通なら。」
  • BB —「だいたい、SE.RA.PHを放置したらどうなるか 皆さんはもう知っているでしょう?」
  • BB —「それだけはBBちゃんも笑って流せません。 わたしはその為に、このSE.RA.PHに派遣されたのですから。」
  • BB —「今までは規制がかかっていたから、 SE.RA.PHの運営係に徹していただけなんですぅー!」
  • ロビンフッド —「それで、コマンダーさんよ。 オレたちはあの女を倒してSE.RA.PHを破壊する。」
  • BB —「SE.RA.PHを利用してビーストに変生したキアラさんですが、 逆に言うとまだSE.RA.PHに縛られています。」
  • BB —「このままSE.RA.PHが地球の内核に到達し、 融け合った時が『羽化した』と言えるでしょう。」
  • BB —「わたしはこの世界の住人ではなく、 月のムーンセル・オートマトンから派遣されたAIですが……」
  • BB —「人類の良きパートナー、 SE.RA.PHの臨時管理者として皆さんにお願いします!」
  • メルトリリス —「SE.RA.PHがなくなれば私もリップも 元の世界に戻って、アナタとの縁も切れる。」
  • メルトリリス —「さよなら。もしSE.RA.PHから脱出できたら、 BBにでもお礼を言っておいて。」
  • BB —「いまこの5分だけ、SE.RA.PHは絶対禁欲ルールが 敷かれました! エロスの魔力は地に落ちたのです!」
  • パッションリップ —「SE.RA.PHの重力圏が弱まっているんです! みんな、わたしの腕(て)に掴まって……!」
  • パッションリップ —「SE.RA.PHの潜行、さらに加速していきます! 加えて、いたるところに魔神柱の反応あり!です!」
  • トリスタン —「……増殖しているというのですか。 あのSE.RA.PHの中で、名前のない魔神柱が……!」
  • SE.RA.PHキアラ —「ですので、どうぞお帰りを。 貴方たちは晴れてSE.RA.PH( わ  た  く  し)から解放されました。」
  • メルトリリス —「貴女ならそうすると分かっていたわ。 いざとなればSE.RA.PHから私たちを追放すると。」
  • BB —「これじゃSE.RA.PH―――キアラさんだけ 内核に落ちていく、だけじゃ済まされません!」
  • BB —「SE.RA.PH自体このままだと爆発増殖して、 この海域は魔神柱の雨で埋め尽くされるでしょう!」
  • BB —「っ……全力でSE.RA.PHの拡張を防いでいますが、 処理が追いつきません……」
  • BB —「いえ、キャットさんにこの手の能力は期待できないというか、 事はムーンセル級の事象整理精度がですね、」
  • SE.RA.PHキアラ —「確かに、このSE.RA.PH( わ  た  く  し)の体は持たないでしょう。 このままでは地球(ほし)の内核に着く前に霧散します。」
  • SE.RA.PHキアラ —「ええ、所詮はサーヴァントの豆鉄砲です。 私(わたくし)の魔神柱(かみ)は弾けても、このSE.RA.PH( う  で)は弾けません。」
  • BB —「SE.RA.PHと共に深海に沈んでいく皆さんを 強制転移で救出した、アナタのBBちゃんなのです!」
  • BB —「貴女とリップはキアラから生まれたもの。 ムーンセルに回収される事もありません。」
  • BB —「ですが、それはお行儀のいいムーンセルの考えです。 わたしは月の蝶、ムーンキャンサーBBちゃん!」
  • BB —「ムーンセルに『真性悪魔の受肉を阻止せよ』 なんて送り出されたんですけど、片道切符なんです。」
  • BB —「ムーンセルからのバックアップは失われましたが、 わたしはわたしとして、こちらで人類のお役に立とうかなと!」
  • BB —「おっと。SE.RA.PHもいよいよ無くなりそうです。 その前にセンパイを送り帰しますね。」
  • BB —「キアラSE.RA.PHの消滅で、ビーストⅢに囚われていた サーヴァントたちも解放されるでしょう。」
  • ダ・ヴィンチ —「うん? セラフィックス? SE.RA.PH? BB?」
  • ダ・ヴィンチ —「確かにセラフィックスはカルデアと関係のある 油田基地だが、なぜいまそんな事を?」
  • BB —「というワケで、 再びSE.RA.PHにやって来ましたねセンパイ!」
  • BB —「そんなセンパイの熱いリビドーをお察しして、 深海電脳楽土SE.RA.PH、オマケモードの開催です!」
  • BB —「今回は命の危険も、悪い黒幕の影もありませんから。 自由気ままに、平和なSE.RA.PHをお楽しみください。」
  • ??? —「いえ、弱くなった、と言い換えるべきかしら。 そうでしょう、ムーンセルから派遣された私―――」
  • BB/GO —「SE.RA.PHは完全に掌握しました。 私はもうムーンセルにも人類にも所属しません。」
  • BB/GO —「具体的に言うと、SE.RA.PHを電脳空間のまま この海域に固定し、地球全土のネットワークに介入。」
  • BB/GO —「このSE.RA.PHではあらゆるものがアナタの敵となります。 具体的に言うと、そうですね。」
  • BB/GO —「お忘れかもしれませんが、センパイがSE.RA.PHに レイシフトした時にはぐれたサーヴァント―――」
  • BB —「今回、ビーストⅢ変生という事態を迎え、 ムーンセルは特例としてわたしを派遣しました。」
  • BB —「『月のBB。私はキアラを倒すため、  SE.RA.PHの底に隠れて力を蓄えます』」
  • BB —「『その間、貴女は私の代わりに  当たり障りなくSE.RA.PHを運営してください』」
  • BB —「SE.RA.PH運営をしながら、 こっそり現人類(み な さ ん)の手助けもできますしね。」
  • BB —「何の気兼ねもなくSE.RA.PHで戦闘をするなんて、 それこそあのエロ尼……いえ、キアラさんの思うつぼ。」
  • BB —「このSE.RA.PHにはキアラさんがサルベージに失敗した 多くのBB素体が眠っています。」
  • BB —「悪いわたしも統合しましたし、 これでSE.RA.PH問題はすべて解決しました。」
  • ??? —「ああ、大いに間違えているとも。 この状況で戦線(セラフ)から離れるとは何事だ。」
  • H・C・A —「深海に沈んでいる海洋油田基地(セ ラ フ ィ ッ ク ス)だったもの…… SE.RA.PHは、通常の物理法則にない。」
  • H・C・A —「ここではBBも、あのSE.RA.PHの手も差し込まれない。 なぜか? 完全な『ハズレ』だからだ。」
  • H・C・A —「セラフィックスはSE.RA.PHという『電脳構造体』に 新生しようとしているが、」
  • H・C・A —「このポイントは『元になったSE.RA.PH』においても 『存在しない場所』として作られていた。」
  • H・C・A —「信じがたい事に、あのSE.RA.PHを再現している者は SE.RA.PHとその周辺のデータも再現してしまった。」
  • H・C・A —「そうなれば全てはご破算だ。 SE.RA.PHともども、おまえたちは海の藻屑となるだろう。」
  • H・C・A —「なに、仲間外(はず)れ、というヤツさ。 あのSE.RA.PHには古今東西(ここんとうざい)の英霊が召喚されているが……」
  • H・C・A —「かつてBBは月の世界(ムーンセル)を侵食するため自己改造を 繰り返し、その果てに五つの分身を作り出した。」
  • H・C・A —「放置しておけばSE.RA.PHばかりかムーンセルさえ 食いつぶし、星の海を汚染する『災害』だ。」
  • (同章 他 89 件)

西部絢爛賭場ラスベガス

  • 工場長 —「なんだっけか……都市型エンジン…… ああそう、SE.RA.PHってヤツか?」

カルデアゲート

  • BB —「月の内部にある疑似(ぎ じ)霊子(りょうし)演算器(えんざんき)、 ムーンセル・オートマトンから派遣された健康管理AIで、」
  • BB —「『メイン・インタールード』から、 『深海電脳楽土 SE.RA.PH』をプーーーッシュ! です!」
  • BB —「『西出ケンゴロー』先生の手で描かれる、 ゲーム版を上回る緻密なSE.RA.PHの情景、」
  • BB —「コミカライズ版・深海電脳楽土 SE.RA.PHは ①~⑤巻まで絶賛発売中ですので、」
  • BB —「ムーンセルのAIは『忘れる』機能がないので、 こういう時、ほんと困るんですよね……」
  • ジナコ —「ボクの偉大な力でSE.RA.PHを発注! バトルフィールドを作ってみました!」
  • 大いなる石像神 —「SE.RA.PHを作るがよい…… カルデアをのっぴきならない事態にするがよい……」
  • 大いなる石像神 —「その力でSE.RA.PHをオープンワールドにし、 やがて地球をゲーム世界で上書きする!」
  • BB —「そう言って、ジナコさんは無理矢理 サーヴァント契約を迫って、SE.RA.PHを作らせ、」
  • ジナコ —「ボクは聖杯戦争ができればそれでいいんで、 いつでもSE.RA.PHに来ていいッスよ。」
  • BBナビ —「状況は分かりましたね? では早速、偽りのSE.RA.PHに向かいましょう!」
  • ジナコ —「聖杯戦争シミュはここでおしまい。 BBさんも解放して、SE.RA.PHも終了~☆」
  • ジナコ —「あー、そこはBBさんの管轄ッスね。 SE.RA.PHも聖杯もボクが用意したものじゃないし。」
  • BB —「『SE.RA.PHをオープンワールドにして、  人間に半永久的なルーチンワークを強要する』」
  • BB —「っていうか、一度走らせたSE.RA.PHを 途中で止めるとか、ホント、ありえませんからっ!」
  • BB —「なので、どうあっても聖杯は成長・完成させます! SE.RA.PHも簡単には壊させません!」
  • BB —「ここで疑似聖杯を本物にして、 SE.RA.PHを業界シェアナンバーワンにして、」
  • BB —「SE.RA.PHは崩壊しますが、 戦いによって聖杯は本物になりました。」
  • (同章 他 6 件)

幸福累計都市 ドバイ

  • BB —「というより、わたし、もともと2030年に発生した 100パーセントSE.RA.PH内製AIですから。」

春の終わりに君を待つ

  • 岸波白野 —「さあ、出番だよムーンセル! ほんの少しだけ、その演算能力を貸して!」

スイートデビルスロット

  • BB —「マスターさんが部屋から 逃げだそうとしたら、そこはSE.RA.PH特設会場だった……」
  • (同章 他 1 件)

グランド・チョコレート

  • (地の文) —「SE.RA.PHの再現?」